トラブルは未然に防ぎたい!売掛金を回収するには

物やサービスを先に提供し、代金を後から受け取る約束での取引を行う際に生じる売掛金。定期的な取引を行っている企業間などでは、会計業務をスムーズにするために一定の期日で締め日と支払日を設定し、期間ごとにまとめて支払いを行うといったやり取りも見られます。

しかし、取引先が多岐にわたったり、イレギュラーな売掛金が生じたりする場合には、管理が行き届かずに回収が遅れてしまったり、回収そのものを忘れてしまったりするなど、トラブルが起きる可能性も考えられます。

今回は、売掛金の回収について注意すべき点やヒントを紹介します。

売掛金とは

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商取引を行う際、物やサービスの提供と引き換えに代金の受け渡しを都度行おうとするとその度に手間が生じます。そのため、取引の締め日と代金の支払日をあらかじめ決めておき、請求書を発行し、代金を銀行などに振り込むことによって、より円滑に取引を進める形が企業対企業でのやり取りを中心に多くみられます。

提供した物やサービスの対価を後から受け取る信用取引によって生じた未回収金のことを、売掛金と呼びます。

売掛金の未回収が生じた際の対応

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売掛金の回収は毎回滞りなく進められるのが理想的ですが、ときには何らかの理由で回収できない事象が発生してしまうこともあります。未回収が発生する要因ごとに、その対応策を挙げていきます。

自社のミスの場合

請求書の発行を忘れるなど、いわゆる「請求漏れ」が原因となって売掛金の回収ができないことがあります。請求書が漏れなく発行できるよう、作業工程や体制を見直すことが根本的な解決策となるでしょう。

取引先のミスの場合

請求を受けたことを忘れていたり、支払日を勘違いしていたりなど、相手側のミスによって売掛金の回収ができないこともあります。支払予定日を過ぎても入金が確認できなかった場合には、まず電話やメールなどで先方に確認を取ってみましょう。

このような単純なミスによる売掛金未回収のトラブルを減らし、請求書の発行や代金の支払いをよりスムーズにする手段のひとつとして、クラウド請求書を導入する方法があります。

たとえば、Square請求書を利用すれば、販売した商品やサービスの請求書をメール送信することができます。また、指定した期日に自動で送信されるように事前に予約をしておくこともできるので、うっかり請求をし忘れるといったミスも減らすことができるでしょう。

さらに、請求書を受け取った側はクレジットカードで支払いができるため、振り込みのためにわざわざ銀行や郵便局に出向く必要がありません。双方にとってのメリットを備えたクラウド請求書の導入をぜひ検討してみてださい。

参考:メリット沢山!今すぐ導入するべきクラウド請求書とは

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取引先に金銭的なゆとりがない場合

期日を過ぎても支払いが行われない理由のひとつに、取引先に金銭的な余裕がない場合があります。このような事態を招かないための対策としては、なによりも与信管理を徹底することが大切です。支払いの遅れが度々発生しているなど、不安を感じるようであれば取引の規模を縮小したり、代金の回収方法を現金決済に変えたりするなどの対応を取りましょう。

取引先に支払う意思がない場合

特に大きなトラブルとなるのは、相手に支払いの意思がない場合です。売掛金の回収が全くできないという事態も招きかねません。取引先に支払いの意志が見られない場合は、できる限り速やかに次のような手段で段階的に支払いを促していくようにするとよいでしょう。

電話による督促と督促状の送付
まずは、支払いの期日を過ぎていることと、支払ってほしいという意思を伝えるために相手に連絡を取りましょう。電話連絡と併せて文書も送付し、お互いのために大きな問題に発展する前に解決できるよう、支払いを促してください。

内容証明郵便の送付
電話に出てもらえなかったり督促状を一般郵便で送ったりしても反応がない場合によくとられる手段として、内容証明郵便の送付があります。内容証明郵便とは、いつ、どんな内容の文書を誰から誰宛に差し出されたかを、差出人が提出した謄本によって日本郵便が証明する制度です。

参考:内容証明(日本郵便)

商品引き上げや債権譲渡による回収
内容証明郵便を送付しても効果がなかった場合には、商品引き上げや債権譲渡による回収を試みる方法があります。商品引き上げとは、もし相手側に何らかの商品を販売し、物を納めているようであれば、相手側が保有している商品を売掛金の代わりに回収する行為を指します。

また、債権譲渡とは相手側が保有している売掛金などの債権を自分に移すことをいい、相手が得るはずであった売掛金を代わりに自分が得ることによって回収に充てようとするものです。商品引き上げ、債権譲渡による回収、いずれも法的な専門知識が必要となるので、できる限り弁護士などの専門家と相談のうえで実行するようにしてください。

法的手段による回収
どうしても相手が支払に応じない場合には、法的手段を使って裁判所に介入してもらうこともひとつの方法となります。法的手段には様々なものがありますが、まずは支払督促と少額訴訟を検討してみるとよいでしょう。

【支払督促】
内容証明郵便の次に取る手段としてよく用いられるのが支払督促です。支払督促とは、簡易裁判所に申し立てを行うことによって、簡易裁判所の書記官名で支払いの命令を債務者に送ってもらえる制度です。債務者から異議の申し立てがなければ最終的に仮執行宣言が付され、差し押さえなどの強制執行が可能となる一方、異議の申し立てがあった場合には通常の訴訟手続きに移行することになります。そのため、相手側が支払いの義務自体は認めているものの、何かと理由をつけて支払いに応じない場合に向いている手段だといえます。支払督促には、相手側の協力を得なくても一方的に手続きが進められることや、短期間かつ低コストで解決が期待できるなどのメリットがあります。

参考:簡易裁判所の「支払督促」をご存知ですか(政府広報オンライン)

【少額訴訟】
支払いを請求する金額が60万円以下の場合には、少額訴訟の制度が利用できます。通常訴訟に比べて申し立て費用が抑えられるうえに手続きにかかる期間が短く、原則1日で審理が終了し、即日判決が言い渡されるため、負担が少ない点が大きなメリットといえます。

参考:少額訴訟(裁判所)

このほかにも通常訴訟や調停、即決和解の申し立てといった法的手段や、公正証書による強制執行など、目指す着地点や相手の協力度合いによって解決方法は多岐にわたり、専門知識も必要となってきます。

いずれにせよ、未回収の売掛金への対応が遅くなるほど負担も大きくなってくるので、常に売掛金の動向には気を配り、トラブルの芽を早い段階で摘んでおくことが肝心です。

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執筆は2018年10月12日時点の情報を参照しています。
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