顧客管理アプリとは? アプリの種類・選び方・おすすめアプリ3選を紹介

顧客データはビジネスの貴重な財産です。顧客データを蓄積しておくことで、マーケティングや営業活動に生かせます。顧客に関するデータを効率的に管理できるツールが「顧客管理アプリ」です。

ここでは、顧客管理アプリの概要や種類・選び方、そしてSquare POSレジから利用できる顧客リスト管理機能をはじめとするおすすめアプリを見ていきます。

そもそも顧客管理とは?

顧客管理とは、自社サービスや自社商品の販売など事業活動で得られる顧客(お客様)のデータを管理することをいいます。顧客データはさまざまな属性によって構成されています。

たとえば、「氏名」「年齢」「居住地」「メールアドレス」「電話番号」「職業」などの個人情報から、サービスや商品に紐づいた「登録日」「退会日」「利用頻度」「購入金額」「最終来店日時」「メッセージ履歴」などのユーザー情報です。

顧客データの管理が大事な理由とは?

マーケティングや営業活動に生かすことができる顧客データベースは、事業成長につながる大切なデータです。

多様な属性によって成り立つ顧客データを基に、自社商品を売り込みたい顧客を絞りこむことができ、マーケティング施策における仮説検証を行うこともできます。

また、顧客データは決して流出させてはならない顧客の個人情報でもありますので、コンプライアンスの観点からも適切な管理が欠かせません。

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顧客管理アプリとは?

営業やマーケティング活動に必要不可欠な顧客データの管理において、便利なツールが「顧客管理アプリ」です。顧客管理アプリを使用しない場合は、表計算ソフトなどを使っている企業も多いのではないでしょうか。ゼロからフォーマットを作れる点は便利ですが、都度の入力や別データとの統合管理が難しいなどのデメリットがあります。

顧客管理アプリでは、データの連携ができればPOSレジから自動的に顧客情報を読み込んだり、リアルタイムに可視化や分析を行なえたりなどのメリットがあります。

顧客管理アプリの種類とは?

それでは、具体的に顧客管理アプリにはどのような種類があるのでしょうか? 目的別に三つの顧客管理アプリを紹介します。

1. Office アプリケーション

Office アプリケーションとは、Microsoftが提供しているアプリを指し、顧客管理においては表計算ソフトの「Excel」がよく使われます。

Excelを利用するメリットは、どのような顧客データの管理においても汎用性が高く、データ設計のカスタマイズ性がよいところです。

一方で、前述のように、Excelは顧客データ管理に特化したアプリではないため、外部システムやツールとデータを同期させることが難しく、手入力という煩雑な作業をせざる得ない場合があります。

また、設定次第では簡単にデータを書き換えることもできるため、顧客データの安全な管理にはマイナス点もあります。

2. 会計ソフトウェア

顧客管理アプリとして、会計ソフトウェアを使用している企業もあります。会計ソフトウェアとは、会社の「買掛金台帳」「売掛金台帳」「賃金台帳」「試算表」といった会計データを管理するツールです。

一見すると、顧客データの管理とは関係ないようですが、顧客の購買履歴や取引履歴などを統合的に管理できる点では使い勝手がよいでしょう。

しかし、企業によっては会計部門と営業・マーケティング部門でデータ連携が行われておらず、施策に生かせない環境も想定されるため、顧客管理アプリとして機能するかは企業によります。

3. CRMシステム

CRM(Customer Relationship Management)システムとは、顧客データを管理する専用のアプリケーションです。CRMツールは、はじめから営業やマーケティング活動に生かすことを前提として、機能が設計されています。

よって、顧客の「購入した製品」「購入頻度」「購入額」などのデータから、将来的な「購買見込み」や「次回来店時期」などを予測する機能がついているものもあります。販売管理システムとも連携させることができるため、事業全体のデータを統合的に可視化させることができます。

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顧客管理アプリの選び方とは?

次に、顧客管理アプリの選び方のポイントについて説明します。どのような課題や基準を基に顧客管理アプリを選ぶかによって、適切なツールは異なります。自社にあった顧客管理アプリを選ぶためのポイントは以下の点です。

1. 利用形態で選ぶ

顧客管理アプリは、オンライン上で利用する「クラウド型」とローカル環境にダウンロードして利用する「オンプレミス型」の2種類に分けられます。クラウド型はインターネット環境さえあれば利用することができるため、パソコンの容量を圧迫することはありません。

逆にオンプレミス型は、ダウンロード時にメモリー容量を消費しますが、ネット環境に左右されず立ち上げることができます。

2. 専門度で選ぶ

顧客管理アプリは、どの業種や目的に対しても用いることができる「汎用型」と特定の専門業種や領域に特化した「専用型」の大きく二つに分けられます。

汎用型はどんな業種でも必要とされる顧客データを管理することができます。専用型は自社の業種や目的にあうのか、最初に仕様確認は必要ですが、特化した専用機能を利用することができます。

3. 目的・手法で選ぶ

顧客管理アプリは導入の目的や手法によって「SFA型」と「CRM型」の2つに分けられます。SFAとは「Sales Force Automation」の略であり、営業活動を支援する顧客管理アプリのことです。

CRMは「Customer Relationship Management」の略であり、顧客データを管理する専用のアプリです。

両者の違いは、SFAが営業活動に関するデータを可視化するのに対し、CRMは顧客データを可視化することを目的としています。

4. 自由度・拡張性で選ぶ

顧客管理アプリは、ユーザー側で一切機能の変更ができない「ノンカスタマイズ型」とユーザーによって機能を変更できる「カスタマイズ型」の2つに分けられます。

ノンカスタマイズ型は機能の変更ができない点は不便ですが、コストを抑えられます。カスタマイズ型では、自社の目的や状況に合わせて、機能や項目を柔軟に変更できるので便利です。

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おすすめの顧客管理アプリ3選

最後におすすめの顧客管理アプリを三つに絞って紹介します。どれも便利な顧客管理アプリですので、自社の課題や目的にあったツールがありましたら、ぜひ導入されてみてください。

1. Kintone(キントーン)

Kintone(キントーン)はサイボウズ株式会社が提供する業務システムです。顧客データを蓄積し一覧できるデータベース機能とプロジェクトを円滑にするコミュニケーション機能がついています。

企業で扱っている分散した顧客情報や案件情報をKintoneを使用することでまとめて管理できるため、営業やマーケティング活動を加速させることができます。

2. HubSpot Sales(ハブスポット セールス)

HubSpot Sales Hub(ハブスポット セールスは、HubSpot社が提供する営業支援ツールです。営業活動で必要となるドキュメントをチームで統合管理することができ、顧客に送信したメールの追跡も可能です。また、どのコンテンツが営業効果があったかをデータから分析も可能です。

3. Square(スクエア)

小規模なお店なので、上記で紹介したような顧客アプリは機能が多すぎるという場合、POSレジを活用する方法もあります。Square(スクエア)のPOSレジアプリなら、お会計時に新規顧客情報を登録しておけば、登録された顧客の来店日時や売上高などをスマートフォンで常時確認できます。顧客ごとにメモを残したり、メッセージ送信なども可能。Square POSレジアプリの利用は無料です。

執筆は2019年8月8日時点の情報を参照しています。当ウェブサイトからリンクした外部のウェブサイトの内容については、Squareは責任を負いません。Photography provided by, Unsplash