顧客単価を上げるアップセリング、クロスセリングとは?

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売り上げを向上させるための手段として、アップセリング(アップセル)クロスセリング(クロスセル)というテクニックがあります。いずれも高いコストをかけずに実施できる可能性が高く、顧客単価が上がるほか、優れた商品やサービスを提案することでお客様の満足度を高めることも可能です。

今回はアップセリングとクロスセリングを用いた具体例を交えて、実践方法を解説します。

アップセリングとは

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アップセリング(アップセル)とは、お客様が購入を検討している商品よりも価格が高い別の商品を購入してもらうための販売や営業のテクニックです。

たとえば、家電製品を購入する際の販売員の対応などを想像するとわかりやすいでしょう。販売員は、お客様が購入しようとしているものと同様の製品について、あると便利なオプション機能や耐久性、汎用性、デザイン性などをアピールした上で、グレードと価格の高い方を勧めます。お客様がその説明に納得すれば、多少は高くても高額な方の製品に乗り換えることになり、結果的に顧客単価が上がり、売り上げも上がります。

アップセリング実施の注意点

このように、ただやみくもに高い商品やサービスを売るのではなく、お客様にとってメリットとなる情報を提供することで、顧客満足度の向上を図り、お客様に納得してもらうことがアップセリングを成功させる秘訣です。お客様自身が考慮に入れていなかった機能や使い方などを提案することが、お客様を満足させるコツです。

無理に勧めてしまうと、お客様には「高いものを無理やり売りつけられた」「本当は安い方で良かったのに断りきれなかった」などというネガティブな印象が残ってしまいます。これでは一時的な売り上げはアップしても、長期的に見ればお店の評判を下げてしまうことにつながったり、お客様が買ったものを返品したりするなど、双方にとって不満な状態になりかねません。

また、お勧めする商品が元々検討していた商品より著しく高価である場合は、お客様は興味を持ってくれないという可能性があります。検討商品の値段やお客様の予算を把握した上で、慎重にハイグレードな商品を勧める必要があります。

アップセリングに向いている商品・サービス

販売する商品やサービスの種類によっても、アップセリングが適しているものとそうでないものがあります。適しているのは以下のようなものです。

・飲食店での飲み物のサイズアップ
・携帯電話やパソコンのハイスペック商品への誘導
・結婚式や葬儀プランのグレードアップ
・ホテルの部屋やフライト座席のグレードアップ
・雑誌の12カ月定期購読
・化粧品やサプリなど消耗品の定期購入

アップセリングのタイミング

消耗品は、「まとめ買い」や「定期購入」をお勧めし、継続利用を促すアップセリングが可能です。お客様は既に商品に魅力を感じ、まさに今購入に踏み出そうとしているところなので、割安な販売プランを提示することで「どうせなら長期で安く続けてみよう」という感情を刺激できます。

また、お試し期間が終了する間際にテレマーケティングなどを行い、継続する気持ちのあるお客様の背中を押してあげるといった方法も有効です。

家電製品や家具など高額商品の購入を考えているお客様も、既に購入の準備をしているため、買い物をサポートするつもりで販売員が声をかければ耳を傾けてくれることが多いのではないでしょうか。

結婚式や葬儀といったライフイベントについても、「生涯に一度のことだから」「せっかく人が集まるのだから」といったように、お金をかけるべきところにはかけたいお客様が多いと考えられます。そうした価値観を聞き出すことで、より希望に沿うサービスを提供できます。

クロスセリングとは

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クロスセリング(クロスセル)はお客様が購入を検討している商品や既に利用しているサービスに加え、別の商品やサービスも同時に買ってもらうことで顧客単価を上げるテクニックです。

メインの商品と関連のある商品をお勧めしたり、セットで割安となる購入プランを設けたりして、複数件の購入を促します。

クロスセリングの例として、レストランで料理を注文するお客様に対し「ご一緒にドリンクはいかがですか?」と販売促進を行うことが挙げられます。実際にセットで注文するほうがドリンクの料金が割安になるので、お客様は「お得さ」を感じながら追加注文ができます。この場合、クロスセリングの販売手法を既に従業員のマニュアルや商品メニューに組み込むことで、全ての従業員が顧客単価アップのためのアプローチをお客様に対してできるようになっています。

また、オンラインショッピングを行うECサイトで、商品のページに「関連のある商品」を自動的に表示させることで、お客様の関心のありそうな商品を提示することもクロスセリングのひとつです。購入商品が財布であれば、同じデザインのバッグ、あるいは同色の小銭入れやカードケースといった商品を表示します。これによってお客様は「そういえばこれも欲しい」と買い物への意欲を刺激されるほか、「この商品も良さそうだ」と新製品の存在を知ることもあります。

このときに「◯円以上のお買い上げ」に対して送料無料や割引などのキャンペーンを実施することで、お客様の購買欲求をいっそう刺激できます。

クロスセリング実施の注意点

クロスセリングを実践するときに気を付けることが、元の商品との「関連性」です。追加でお勧めする商品が全く関係のないものであっては、お客様の購買意欲は刺激されにくいと考えられます。

お風呂掃除用のスポンジを購入しようとしている人に皮脂汚れがよく落ちる洗剤や専用のゴム手袋をお勧めすれば効果的ですが、洗車用の洗剤や道具をお勧めしても、よほどタイミングが良くない限りは効果が現れないと考えられます。ECサイトなどで自動的にお勧め商品を表示する際は、適切な商品が表示されているかどうか定期的にチェックし見直すことも忘れずに行いましょう。

また、アップセリング同様に強引な販売促進は逆効果になることもあります。あくまでお客様の生活の快適さのために関連商品を案内するにとどめましょう。

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クロスセリングに向いている商品・サービス

クロスセリングは、以下のような商品やサービスの販売に有効な販売手法です。

・カフェやレストランでの追加注文
・ECサイトでの関連商品
・スポーツシューズとウェアなどの関連商品
・不動産の賃貸契約とカギ交換サービスのセット

このように、お客様がその商品を使う背景を想像した上で、その需要や商品のライフサイクルに合致した商品をセット販売などでお得に提供することがクロスセリングを成功させる秘訣です。

クロスセリングのタイミング

クロスセリングを行うタイミングは一般的に、「購入の検討中」または「購入した瞬間」が最適とされています。前述のレストランの例でいうと、お客様がテーブルに着いて料理メニューを見始めたとき(=購入の検討中)や、料理をオーダーする際(=購入した瞬間)が効果的です。

アップセリングもクロスセリングも、特別な予算が必要なマーケティング手段ではなく、お客様の心理や需要を理解した上で、今日からすぐに始められるものです。トレーニングを積めば、アルバイトスタッフなどの従業員でも実践可能です。効果的なお勧めの言い回しや文言を社内で共有することで、よりいっそう精度を高めていくこともできます。ぜひ積極的に取り組んでみてはいかがでしょうか。

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執筆は2018年5月16日時点の情報を参照しています。
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