職場のダイバーシティ(多様性)とは?

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人材マネジメントやビジネスの成長を語る上で、もはや「ダイバーシティ(diversity)」は避けては通れないキーワードになっているのではないでしょうか。ダイバーシティは「多様性」を意味する言葉です。職場におけるダイバーシティを浸透させることで、人種や性別、年齢、信仰などにとらわれない多様な人材が活躍できるようになり、その結果企業の生産性や競争力のアップにもつながります。

今回は、職場のダイバーシティ推進について紹介します。

ダイバーシティの起源

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ダイバーシティという考え方の発祥は米国です。女性や有色人種などの社会的地位が低かった1960年代から1970年代にかけて、マイノリティーの地位向上や差別撤廃を求める声が高まり、政府は雇用機会の均等化や差別の是正措置を講じました。こうして、ダイバーシティの考え方は、社会に徐々に浸透していきました。

「人口構造の変化」がダイバーシティを後押し

雇用機会均等化に伴う社会進出と人口の高齢化は、消費者層の構造の変化にもつながっていきます。それまで、企業は主力消費者である白人男性をターゲットとした商品開発やマーケティングに力を入れてきましたが、今までのターゲットだけでは市場は広がらず、多様化した消費者の理解が不可欠でした。

このように「労働市場」と「消費市場」の両側面から、海外企業の多くはダイバーシティを重要な課題として、その取り組みに力を置いています。

日本に迫り来る「2025年問題」

日本では、企業にダイバーシティの概念が導入され始めたのは2000年代になってからといわれ、まだ広く浸透しているとはいい難い状況です。

日本は既に人口に占める65歳以上の割合が27%(2016年10月1日時点)で、世界の中で類を見ないスピードで高齢化が進んでいます。

参考:高齢化の状況(内閣府)

人口ボリュームの大きい団塊の世代が後期高齢者(75歳以上)になる2025年は、高齢化がさらに加速することから「2025年問題」としてメディアなどでも取り上げられています。「労働市場」と「消費市場」の構造変化は日本でも起きています。

個々の企業や事業者がいち早くダイバーシティの考え方を取り入れることが、今後のビジネスの成長を左右する鍵になるのではないでしょうか。

ダイバーシティのメリット

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ダイバーシティを浸透させることで、経営者や職場には具体的にどのようなメリットがもたらされるのでしょうか。主なメリットとして以下の4つが考えられます。

労働力の確保
性別、年齢、人種、国籍、学歴、障害の有無など、一人ひとりの違いを受け入れ、差別のない視点を持つことで、採用枠もより広範囲なものになります。また、就業形態を多様化させ、在宅ワークなどに対応することで、たとえば「最適な能力を持っているが週3日しか働けない」という人材を受け入れ、これらの状況に未対応の企業よりも最適な人材を確保しやすくなります。

業務の効率化
時短勤務などに対応できる環境をつくることで、オフィスにいられる時間は短いけれどやる気のある従業員を採用できます。また、働きやすさが従業員のモチベーションを向上させ、従業員満足度の向上にもつながります。

加えて、職場にさまざまな視点を持つ人がいることで多様なアイデアが生まれ、商品開発やマーケティングに多角的な視点をもたらすことができるでしょう。

グローバル化に対応
さまざまな人材に視野を広げることで、海外経験のある人や外国語が堪能な人、多様な文化的背景をもつ人など、グローバル社会に対応できる人材が候補者に入ってきます。ダイバーシティの考え方が浸透している職場は、グローバル人材と呼ばれる人材にとっても働きやすい場所なのではないでしょうか。グローバル人材の獲得と活用というメリットも、ダイバーシティにはあります。

企業価値の向上
ダイバーシティを大切にする企業文化を形成することで、社内外からの評価も高まると考えられます。企業理念のひとつとしてダイバーシティを打ち出し、それを実践し魅力的な企業となれば、消費者からの信頼も得られるなどブランディングにも効果的でしょう。

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個々のニーズを考える

たとえば、介護や育児などとの両立の難しさから、退職を選ぶ従業員がいるかもしれません。また、副業や趣味とキャリアの両立に迷う従業員もいると考えられます。休暇の取得しやすさや時短勤務制度などが整っていることをあらかじめ知っていれば、従業員の離職率は上がらず、それどころか働きやすさを求めて人材が集まりやすくなる可能性もあります。

また、高齢者に向けてパートタイムでの就労機会を提供することによって、長年培ってきた技能や知識を活かしてもらうこともできます。

障害をもつ人に対しては職場環境の整備やリモートワーク、時短勤務など、本人の状況を理解し、能力を発揮できる環境を整えましょう。

LGBTや日本文化にあまり馴染みのない人、食文化や生活をする上で配慮が必要な宗教を信仰している人など、さまざまな人が社内にいることを当たり前に考え、会社としてサポートを提供できるように準備をしましょう。

たとえば、株式会社JobRainbowでは企業向けに「LGBT研修」を行っています。このような研修への参加や外部講師による社内セミナーなど、ダイバーシティを理解する機会を積極的に取り入れてみてはいかがでしょうか。

ダイバーシティを推進するヒント

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実際に職場でダイバーシティを推進するにあたり、まずは制度を整え、多様な人材を受け入れる環境を作る必要があります。これをダイバーシティ・マネジメントと呼びます。

個人のニーズに応じた雇用形態や働き方の選択肢を用意し、フルタイムやパートタイム、オフィス勤務、在宅勤務など、柔軟な働き方ができるように制度を整えましょう。制度のひとつとして、「テレワークとは?従業員や経営者にとって導入のメリットとは?」の記事もぜひ参考にしてみてください。

また、オフィス内のバリアフリー化、資料のオンライン化を進めるなども環境作りとして挙げられます。

制度を整えても、時短勤務をいい出しにくかったり、オフィス以外の場所で作業できるインフラが整っていなかったりすると、制度が形骸化してしまいます。全従業員に、経営者自らがダイバーシティを尊重していることをしっかり共有し、制度の活用が難しければ随時見直す姿勢があることも伝えておきます。組織を形作るのは経営者だけでなく、従業員です。ダイバーシティの浸透には全従業員の理解が大切です。

また、すべての従業員が制度を利用しやすくすることも重要です。妊娠・出産や育児、介護、病気などのライフイベントに備え、従業員一人ひとりの違いを認める会社であることは、働く人の不満や不安をなくし、人材の定着、引いては業務全体の効率化につながります。ダイバーシティが浸透するまでの道のりをしっかりとプランニングし、建て前だけではない健全で公平な環境を作りましょう。

ダイバーシティへの取り組みを会社のポリシーとして公表した上で、個々のニーズを汲み取り、制度だけでなく従業員の教育も含めたマネジメントを行うことが重要です。

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執筆は2018年2月22日時点の情報を参照しています。
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