QRコード決済を導入したいものの、「決済サービスごとにQRコードを用意するのが大変」「レジ周りに複数のQRコードを置きたくない」と感じている店舗経営者もいるでしょう。そんな悩みを解決する方法として、複数のQRコード決済サービスを1つのQRコードにまとめられる統一規格「JPQR」が誕生しました。
JPQRに対応している決済サービスであれば、お客さまは1つのQRコードを読み取るだけで支払いができます。一方で、JPQRで申し込めるQRコード決済は限られているほか、決済手数料や入金サイクル、問い合わせ先などは各決済事業者によって異なります。この記事では、JPQRの基本情報から、QRコード決済の普及状況、JPQRで導入できる決済サービスやメリット・デメリットまで詳しく解説します。
📝この記事のポイント
- JPQRは、複数のQRコード決済を1つにまとめられる統一規格
- JPQR申込受付システムを通して、複数のQRコード決済サービスにまとめて申し込める
- 決済手数料や入金サイクル、問い合わせ先は各決済事業者によって異なる
- PayPayなど、一部JPQRでは対応できないQRコード決済がある点には注意が必要
- SquareならPayPayを含む7種類のQRコード決済を1つのアカウントで管理できる
目次
- JPQRとは?
- JPQRが誕生した背景
・キャッシュレス決済の普及とコード決済利用者の増加 - JPQRの仕組み
・店舗提示型の決済方式
・個別QRコード決済との違い - JPQRで申し込める決済サービス
- JPQRのメリット
・複数のQRコード決済にまとめて申し込める
・レジ周りを整理できる
・対応決済手段を増やせる
・インバウンド対策につながる
・初期費用を抑えられる - JPQRのデメリット
・決済サービスごとに契約条件が異なる
・入金のタイミングがバラバラ
・問い合わせ先が複数になる
・PayPayには対応できない
・ユーザースキャン方式にしか対応していない - QRコード決済をまとめて導入するならSquare
- まとめ
- よくある質問
・JPQRとは何ですか?
・JPQRでPayPayは使えますか?
・JPQRの決済手数料はいくらですか?
JPQRとは?
JPQRとは、一般社団法人キャッシュレス推進協議会が策定したQRコード決済の統一規格です。複数社が提供する決済QRコードを1つにまとめることで、1枚のQRコードをレジ前に提示しておくだけで、さまざまなQRコード決済に対応できます1。
通常、店舗提示型のQRコード決済を個別に導入すると、決済サービスごとに異なるQRコードを設置する必要があります。たとえば、A社、B社、C社のQRコード決済に対応したい場合、それぞれのQRコードをレジ前に掲示し、お客さまに利用するサービスのQRコードを選んでスマートフォンアプリなどで読み込んでもらいます。複数のQRコードを掲示しなければならず、レジ周辺が混雑してしまうのがデメリットです。
一方、JPQRなら1つのQRコードで複数のQRコード決済に対応できます。レジ周りを整理しやすいほか、JPQR向けの売上管理画面で複数決済サービス・複数店舗の売り上げデータを1画面で確認できる機能があるのも便利です。
JPQRが誕生した背景

QRコード決済はスマートフォンだけで支払える手軽などを背景に、近年利用が拡大しています。JPQRが誕生した背景には、QRコード決済を含むキャッシュレス決済の普及があります。
キャッシュレス決済の普及とコード決済利用者の増加
経済産業省によると、2025年のキャッシュレス決済比率は58.0%と、2024年の42.8%から大きく上昇しました。キャッシュレス決済額のうち、コード決済が占める割合は10.2%と、クレジットカード(82.7%)に次いで高く、決済額も16.6兆円と2024年の13.5兆円から増加しました2。
| 決済手段 | キャッシュレス決済額に占める割合 | 決済額 |
|---|---|---|
| クレジットカード | 82.7% | 134.6兆円 |
| デビットカード | 3.4% | 5.5兆円 |
| 電子マネー | 3.7% | 6.0兆円 |
| コード決済 | 10.2% | 16.6兆円 |
また、株式会社ジェーシービーが全国の3,500人を対象にした実施した調査をまとめた「キャッシュレスに関する総合調査 2025年度版」によると、QRコード決済の保有率は80%、利用率は72%に達しています。さらに「1年前と比べてキャッシュレスの利用回数が増えた」と回答した人は全体の55%にのぼり、そのうち利用回数が増えた決済手段に「コード決済」をあげた人は60%と最も多く、クレジットカードの54%を上回りました3。
このように、QRコード決済は一部の利用者だけの支払い方法ではなくなりつつあります。複数のQRコード決済に対応しておくことは、お客さまの利便性を高め、支払い方法を理由にした機会損失を減らすうえでも役立ちます。
JPQRの仕組み

JPQRを使って実際に店舗で決済する場合、どのように運用すればよいのでしょうか?仕組みや手順を見ていきましょう。
店舗提示型の決済方式
JPQRでは、店舗に設置したQRコードをお客さまがスマートフォンで読み取る「店舗提示型(MPM)」の仕組みが使われています。店舗側がレジ前や会計スペースにQRコードを掲示し、お客さまが決済アプリで読み取る方式です。お客さまはアプリ上で決済金額を入力し、決済ボタンを押すと支払いが完了します。
店舗提示型は、専用端末を用意しなくても始めやすく、QRを掲示しておくだけで良いのでテーブル会計やイベント出店などでも利用しやすい方式です。ただし、お客さまにスマートフォンで決済金額を入力してもらう手間が発生するほか、入力された金額が正しいか、決済が正しく完了したかをレジスタッフが確認する作業が発生します。
個別QRコード決済との違い
お店のレジ周辺に、たくさんのQRコードが掲示されている風景を見たことがある人も多いかもしれません。店舗提示型の個別のQRコード決済をそれぞれ導入する場合、店舗は決済サービスごとにQRコードを設置する必要があります。売上データや入金の確認も各サービスごとに行います。
一方、JPQRでは対応サービスのQRコードを1枚にまとめられるため、店頭の掲示物を減らせます。申し込みも共通システムで行うため、1回の申し込みで複数のQRコード決済を一気に導入できるほか、売上データも1つの売上管理画面で確認できます。
ただし契約条件や手数料、入金サイクル、売上確認画面、サポート窓口は各決済事業者によって異なります。完全にワンストップ化できるわけではない点は覚えておきましょう。
JPQRで申し込める決済サービス
2026年7月時点で、JPQRで新規申込受付中の決済サービスは以下のとおりです4。
- au PAY
- d払い
- 楽天ペイ
- commoney
- atone
- イオンペイ
- WeChat Pay
- JPQR Global
以上の決済サービスのほか、一部自治体の地域通貨にも申し込めます。
ただし、ゆうちょPayなど一部の決済サービスは、すでに申し込み済みで店舗を追加したい場合のみ受け付けているほか、メルペイやJ-Coin Pay、UnionPay QR Code Payment(銀聯QR)は受付を一時的に停止しています。さらに、国内QRコード決済最大手であるPayPayの新規申し込みは2022年で終了しているため、JPQRでPayPayの導入はできません8。
JPQRのメリット

ここでは、店舗にとってのJPQRの導入メリットを解説します。
複数のQRコード決済にまとめて申し込める
JPQRの申し込みには、JPQR申込受付システム(EXTEND)を利用します。決済サービスごとに別々の申込フォームを入力し、証憑を個別に提出する必要がないため、一気に複数の決済サービスに申し込むことができます。特に、開業準備中で業務が立て込んでいる場合や、少人数で店舗を運営している場合には、申し込み作業を一括化できることは大きなメリットです。
レジ周りを整理できる
QRコードがいくつも並んでいると、どれを読み取ればよいかお客さまが迷ってしまう恐れがあります。JPQRなら複数の決済サービスのQRコードを1枚にまとめられるため、レジ周りの掲示物を整理できるほか、お客さまにとっても決済手順がわかりやすくなり、支払い時の混乱を減らせるでしょう。
対応決済手段を増やせる
日本国内では複数のQRコード決済が普及しているため、なるべく多くの種類に対応しておくことは、お客さまにとっての利便性アップにもつながります。特に、若年層やスマートフォン決済に慣れたお客さまが多い店舗では、複数のQRコード決済への対応が顧客満足度の向上につながる可能性があります。
インバウンド対策につながる
日本政府観光局(JNTO)によると、2025年の訪日外客数は4,268万3,600人となり、過去最高を更新しました5。JPQRで申し込める決済サービスには、WeChat PayやJPQR Globalも含まれています4。
JPQR Globalとは、海外のQRコード決済アプリを日本国内の店舗での支払いにも利用できるようにするための取り組みです。国内用と同じ1つのQRコードで、連携先の海外のQRコード決済にも対応できるようになります6。2025年にはカンボジアの統一QR「KHQR」との連携が始まり、今後も順次、連携国を追加していく計画が進んでいます。
訪日外国人のお客さまが多い観光地、宿泊施設、飲食店、小売店などでは、海外の利用者が使いやすいQRコード決済に対応しておくことで、慣れない日本円での現金払いを避けることができ、旅行客にとっての利便性向上が期待できるでしょう。
初期費用を抑えられる
継続して利用する場合、JPQRの月額料金や回線料などの初期費用や維持手数料は発生せず、かかるのは決済手数料と入金時の振込手数料などのみです。これらの料金は各決済サービスごとによって異なりますが、専用の決済端末の購入料金や月額費用、初期費用などが発生しないのは魅力的だといえます。
JPQRのデメリット

JPQRは便利な仕組みですが、注意が必要なポイントもあります。
決済サービスごとに契約条件が異なる
JPQRはQRコード決済の統一規格であり、決済サービスに関わる全業務の窓口を1社に統一する仕組みではありません。決済サービスに関する契約条件や手数料、入金サイクル、振込手数料の有無などは、各決済事業者によって異なります4。特に決済手数料が各社で異なると、将来の売上見込みに対するコストを試算するのが難しくなります。また、振込手数料がかかる決済サービスに複数申し込んでいる場合、月に何度も振込手数料が発生し、コストとして積み上がる恐れがある点にも注意が必要です。
入金のタイミングがバラバラ
もう1つ、注意したいのは入金サイクルです。JPQRでは、入金サイクルは各決済サービスによってまちまちなため、どの売上がどのタイミングで入金されるかの把握が複雑になることがあります。また、「今月は出費が多いから早めに振り込んでほしい」といった場合も、各決済サービスの早期入金サービスを個別に申し込む必要があります。
入金サイクルは仕入れや諸経費の支払いにも影響するため、資金繰りの観点からも注意しておきたいポイントです。
問い合わせ先が複数になる
JPQRでは、決済サービスに関する問い合わせ先も各決済事業者に分かれます。JPQR総合情報サイトには、JPQR参画決済サービスごとの問い合わせ先一覧が掲載されています7。トラブル時にどこへ問い合わせればよいか分かりにくくなる可能性があるため、導入後は問い合わせ先を社内や店舗内で整理しておくとよいでしょう。
PayPayには対応できない
2026年7月時点で、JPQR総合情報サイトの新規申込受付中サービスにPayPayは含まれていません4。PayPayに対応したい場合は、JPQRとは別にPayPayを導入するか、PayPayに対応している別の決済代行サービスを検討する必要があります。PayPayを使いたいお客さまが多い店舗では、JPQRだけでは大きな利便性の向上にはつながらない可能性があります。
ユーザースキャン方式にしか対応していない
JPQRは、店頭に掲示されたQRコードをお客さまのスマートフォンなどで読み取ってもらう「ユーザースキャン方式」のみに対応しています。ユーザースキャン方式では、掲示しているQRコードが第三者によって別のQRコードにすり替えられるリスクがあります。
偽のQRコードをお客さまが読み取ってしまうと、本来店舗に入金されるはずの売上金が別の送金先に送られるおそれがあります。店頭に掲示するQRコードは、スタッフから見える場所に設置し、定期的に確認しましょう。
また、JPQRではお客さま自身がアプリ上で支払い金額を入力して決済します。このとき、実際には決済が完了していないにもかかわらず、過去の決済完了画面のスクリーンショットや動画を見せて、支払い済みのように見せかける手口にも注意が必要です。
QRコード決済をまとめて導入するならSquare

PayPayを含む複数のQRコード決済に対応したい店舗には、決済代行サービスのSquareがおすすめです。Squareなら、PayPay、d払い、楽天ペイ、au PAY、メルペイ、WeChat Pay、Alipay+の7種類のQRコード決済のほか、以下のクレジットカードや電子マネー決済も導入できます。

月額費用はかからず、発生するのは決済端末の購入費用(税込4,980円〜)と決済手数料のみ。QRコードの対面決済手数料は、どの種類でも一律3.25%(※)とわかりやすくシンプルな料金体系です。
※年間キャッシュレス決済額が3,000万円未満の新規かつ中小企業の加盟店の場合、Visa、Mastercard、American Express、JCB、Diners Club、Discoverの決済手数料を2.5%でご利用いただけます。年間キャッシュレス決済額が3,000万円を超える場合、すべての決済手段においてカスタム決済手数料をご利用いただける可能性がありますので、営業チームまでお問い合わせください。
Squareで決済された売上金は、どの決済手段でもまとめて入金されます。通常入金と即時入金の2パターンの入金方法があり、通常入金の場合、三井住友銀行またはみずほ銀行の口座なら翌営業日に、それ以外の口座でも週に一度、クレジットカードを含むキャッシュレス決済の売り上げが自動で入金されます。振込手数料は無料です。
さらに即時入金サービスを利用すれば、売り上げをすぐに登録口座へ入金することができます。入金額の1.5%の手数料がかかり、手数料を差し引いた金額が入金されます。即時入金サービスをうまく活用することで、入金サイクルを短縮し、資金繰りを楽にすることができます。
また、SquareのQRコード決済では決済ごとに固有のQRコードが生成され、POSレジの画面に表示されます。お客さまがQRコードを読み取ると決済金額が自動で入力されるため、金額の入力ミスを防ぎやすくなります。固定QRコードを掲示する方式と比べて、QRコードのすり替えや使い回しによる不正利用のリスクを抑えやすい点も特徴です。
QRコード決済だけを導入したい場合はもちろん、クレジットカードや電子マネーもまとめて導入・管理したい場合は、Squareの利用も検討してみてはいかがでしょうか。
Squareなら、QRコード決済も最短即時入金
SquareのQRコード決済は、回転率の早いラーメン店やカフェ、居酒屋など、時間も手間もかけずにスムーズにお会計を受け付けたい店舗に最適。入金は最短即時なので、キャッシュフローも安心です。もちろん、クレジットカード決済といったSquareが提供するほかの決済手段もご利用いただけます。決済端末が不要の「スマホでタッチ決済」なら、QRコード決済とクレジットカード決済をお手持ちのスマホで受け付けられます。
まとめ
キャッシュレス決済やコード決済の利用が広がるなか、QRコード決済に対応しておくことは、お客さまの利便性向上や販売機会の損失防止につながります。JPQRを導入すると、複数のQRコード決済を1枚のQRコードにまとめられるため、レジ周りを整理しやすくなるのがメリットです。
一方で、JPQRの決済手数料、入金サイクル、振込手数料、問い合わせ先は各決済事業者によって異なります。導入する際は、JPQRが自店に導入したいQRコード決済に対応しているかどうかや、各社の手数料、入金サイクル、売上管理のしやすさなどを確認しましょう。PayPayを含む複数のQRコード決済に加えて、クレジットカードや電子マネー決済もまとめて管理したい場合は、Squareのような決済代行サービスも選択肢になります。
よくある質問

ここでは、JPQRやQRコード決済の導入に関するよくある質問に答えます。
JPQRとは何ですか?
JPQRとは、一般社団法人キャッシュレス推進協議会が策定したQRコード決済の統一規格です。1つのQRコードの掲示で、複数のQRコード決済サービスに対応できるようにする仕組みです。
JPQRでPayPayは使えますか?
2026年7月時点で、JPQR総合情報サイトの新規申込受付中サービスにPayPayは含まれていません。PayPayに対応したい場合は、PayPayを直接導入する方法や、PayPayに対応しているSquareのような決済代行サービスを検討するとよいでしょう。
JPQRの決済手数料はいくらですか?
JPQRでは、決済手数料や入金サイクルなどの契約条件は決済サービスごとに異なります。申し込み前に、利用したい決済サービスごとの契約条件を確認しましょう。
Squareのブログでは、起業したい、自分のビジネスをさらに発展させたい、と考える人に向けて情報を発信しています。お届けするのは集客に使えるアイデア、資金運用や税金の知識、最新のキャッシュレス事情など。また、Square加盟店の取材記事では、日々経営に向き合う人たちの試行錯誤の様子や、乗り越えてきた壁を垣間見ることができます。Squareブログ編集チームでは、記事を通してビジネスの立ち上げから日々の運営、成長をサポートします。
執筆は2026年7月8日時点の情報を参照しています。当ウェブサイトからリンクした外部のウェブサイトの内容については、Squareは責任を負いません。

