墨田区の北側に、下町の情緒が漂う京島・八広というエリアがある。近年では昔からあるお店に加えて、カフェやギャラリーを新たに始める人が密かに増えているという。そんな八広にあるのが、岩本友理さんご夫婦が経営する「墨田長屋」。京成曳舟駅から徒歩10分ほど、戦後に建てられた長屋をリノベーションしたゲストハウスである。内装はほとんど作り変えているものの、外観や天井の梁はそのまま残っており、新旧入り混じる建築に惹かれる宿泊者も少なくない。
墨田長屋は2017年10月のオープン以来、決済端末にはSquareを使用している。ここでは外国人が宿泊者の7割ほどを占めるという墨田長屋が、どのようにSquareを活用しているのか、また心地よく寝泊まりしてもらうための試みを岩本友理さんに伺った。
業種 | 宿泊施設 |
業態 | ゲストハウス |
宿泊人数 | 最大8名(個室は最大2名まで、ドミトリーエリアは最大6名まで) |
利用しているサービス | Square リーダー |
導入を検討した理由 | 使いやすさ、外国人宿泊者を想定していたため。 |
Squareが役に立っている点 | 外国人宿泊者のほとんどが希望するクレジットカード支払いに、スムーズに対応できる。 |
使いやすさが決め手。買い物中に出会ったSquare
今までの仕事では決済端末を触る機会がなく、Squareが初めて利用する決済端末だと話す岩本さん。一体どのようにSquareを知ったのだろう。
「個人的に買い物をしたときに使っているのを見て、知りました。直感的にいいなと感じたのを覚えています」
検討したなかで一番使いやすそうだと感じ、導入に踏み切ったという。「デザイン性、導入がしやすい、という点も決め手でしたね。ただ重要視していたのはやはり使いやすさでした。決済端末は主人と私だけでなくスタッフが使うこともあるので、アプリも含めて感覚的に使えるのは助かっています」
外国人宿泊者のチェックインもスムーズに
墨田長屋の構想を練っていたころから、外国人ゲストの受け入れを想定していたこともあり「海外の方は現金よりもカード決済が主かなと思い、決済端末を用意することにしました」と岩本さん。予約サイトに墨田長屋を掲載しはじめたところ、外国人からの予約数は想定を上回ったという。
「予約サイトに載っている写真を見て、墨田長屋の建築に興味を持って訪れてくれる海外のゲストが想像以上に多かったんです。なかには建築が好きな人もいれば、建築の仕事をしている人もいて。あとはアートが好きだったり、学校でまちづくりを学んでいたりというゲストもいますね。最近では日本人の宿泊者も増えてきましたが、今でも外国人宿泊者のほうが多く、6割から7割くらいを占めています。場所でいうとヨーロッパからの方が圧倒的に多くて、アジア圏だと台湾の方が多いですね」
ゲストは到着すると、1階奥にある座敷に上がって、チェックインする。宿泊費の支払いは、チェックイン時に直接やりとりをするシステム。Squareはこのときに使われているそう。その際に、外国人の宿泊者はクレジットカードで支払う人がほとんどだという岩本さん。Square リーダーはもちろんのこと、同梱の小型の磁気専用リーダーが活躍する場面も多々あるそう。
「たまにICチップがついていないクレジットカードをお持ちの方もいらっしゃるので、そのときは磁気専用のリーダーを使って決済を受け付けていますね」
自然とリピーターが増える、安心できる空間
墨田長屋には帰ってきたくなる心地よさがある。おうちのように「気づいたらまた帰ってきていた」という宿泊者も少なくない。たとえば、3日間だけ泊まるはずだったところが一週間ほど延泊、曳舟以外のエリアも見てみたいと数日出たものの、最終的にまた墨田長屋に戻ってきた、という人もいる。岩本さん自身、心地よさにおいて意識していることはあるのだろうか。
「心地よさをどう表現するかは、実はテーマとして掲げておりまして。限られたなかでくつろげるようにするというところでしょうか。すべてを便利にする必要はないと思っていて。たとえば清潔感は大事ですけど、あまりにも整っていると逆に緊張してしまったりするじゃないですか。なので、その辺りのバランスを考えたりします。あとは私自身がくつろげるようにすることは心がけていますね。それがゲストの人にも伝わると思うので」
安心できる空間づくりには、具体的にどのようなことを行なっているのだろうか。
「最初はキッチンスペースにはものを置かない、という主人の意向もあり、電子レンジも置いていなかったんです。でも改めてリサーチをしてみると『あったほうがいいよね』という話になり、ここで簡単な調理もするようになりましたね。雑多な感じが好きで、ここはあえてそういう風にしています。そのせいかよく『おばあちゃんちに帰ってきた感じ』といわれます(笑)」
そのほかにはぐっすり眠れることを大切にしているという岩本さん。よく眠れる空間づくりには、「最近つくった香りをリネンなどにルームスプレーとして吹きかけたりしています」という。「よく休めたうえでここにきてよかったな、と思える思い出を一つでも作って、持って帰ってもらえたらなと思います。ここで一緒にごはんを食べたという些細なことかもしれませんが」
「海外の方は現金よりもカード決済が主かなと思い、決済端末を用意することにしました」ー墨田長屋 岩本さん
Square が実現したこと
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外国人への対応もスムーズ:海外からの宿泊者が希望する決済手段は、クレジットカードが圧倒的に多いと感じる岩本さん。オープン当初からSquare リーダーを導入していたことから、クレジットカード払いをお断りをし、現金を引き出してきてもらう、という場面も一切ありませんでした。
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トレーニングに時間がかからない:Square リーダーであればややこしい手順を踏まずにクレジットカード決済を受け付けることができるため、感覚的に使えて、トレーニングの時間も短縮できました。
Squareでは、クレジットカードと電子マネーを含むキャッシュレス決済の受付に加えて、POSレジや請求書、在庫管理など、店舗運営に欠かせないサービスや機能を多く提供しています。
この事例に登場したSquareのサービスは: