一串ずつ焼き上げた焼鳥を、カウンター越しにもっとも良いタイミングで届ける「焼鳥 おみ乃」。2017年に押上で創業して以来、焼鳥と鶏料理の魅力をそれぞれ異なるコンセプトで表現し、現在は4店舗を展開している。2023年のSquare導入を機に全店舗で完全キャッシュレスへ移行し、会計や売上確認にSquare ターミナルを活用してきた。今回は、焼鳥 おみ乃を展開する株式会社おみ乃の代表・小美野正良さんに、焼鳥の道へ進んだ背景、店舗展開への考え方、そしてSquare ターミナルの活用について伺った。
| 業種 | 飲食業 |
| 業態 | 焼鳥店 |
| 使用しているSquareのサービス | Square ターミナル、Square POSレジ |
目次
- カウンターで向き合う、焼鳥 おみ乃の原点
- 人の成長とともに広がった、焼鳥 おみ乃の店舗展開
- Square導入と完全キャッシュレスで、会計までスムーズに
- Square データで売上を確認し、次の店舗展開の材料に
- 焼鳥の魅力を次の世代、次の場所へ
- Squareで実現できたこと

カウンターで向き合う、焼鳥 おみ乃の原点
焼鳥職人として店に立つ小美野正良さんは、もともとシステムエンジニアとして働いていた。専門学校を卒業後ソフトウェア会社に入社し、約10年間、システム開発の現場で経験を積んだ。
細かい作業を積み重ねる仕事は性に合っていた。その一方で、次々と新しい技術が生まれる世界に身を置くなか、ひとつのことを深く突き詰める職人の世界にも関心を抱くようになったという。
「サラリーマンをしていた頃から、どこかで自分の店をやれたらいいなという想いはありました。僕自身元々焼鳥が好きだったこともあり、31歳のときに焼鳥の世界に入ろうと決めました」
小美野さんが修行の場に選んだのは、焼鳥の名店「鳥しき」だった。6年間の修行を経たあと、さらに客前で焼く技術を身につけるため、別の焼鳥店で2年間経験を積んだ。鶏の扱い方、串打ち、火入れ、提供の間合い。焼鳥は一見シンプルに見えるが、実際に向き合うほど奥深い仕事だった。
「未経験で弟子入りしたこともあり、最初の2〜3年は飲食の世界に慣れるのに時間がかかりました。4年目くらいから、ようやく面白さを感じられるようになってきた感覚があります。次に働いた店では、客前で焼くことはもちろん、いろいろな鶏を仕入れたり、季節感のあるメニューを取り入れたりと、自由度高くやらせてもらいました」

▲お話を伺った株式会社おみ乃の代表、小美野正良さん
そして2017年、小美野さんは東京・押上に「焼鳥 おみ乃」をオープンする。焼鳥 おみ乃で大切にしているのは、一串ずつ焼き上げた焼鳥を、もっとも良い状態でお客さまに届けることだ。焼鳥は炭から上げたあとも余熱で火が入り続ける。だからこそ、すべての店舗をカウンターのみの営業とし、焼き上がった一串をカウンター越しに提供している。
「押上店では、お客さまから声がかかるまで一串ずつ提供する“おまかせストップ制”を採用しています。神谷町店や京橋店はコース制ですし、店舗ごとに提供スタイルやコンセプトは違います。ただ、焼き立ての一串を一番いい状態で届けたいという思いは、どの店でも変わりません」
一串を置くタイミング、次の串を焼き始める間合い、お客さまの食べるペース。カウンターの中に立つ職人は、目の前のお客さまの様子を見ながら、その瞬間ごとに判断している。焼鳥 おみ乃の食体験は、そうした小さな所作の積み重ねから生まれている。



▲京橋にある「焼鳥おみ乃 椿」の店内と料理(写真提供:株式会社おみ乃)
人の成長とともに広がった、焼鳥 おみ乃の店舗展開
現在、焼鳥 おみ乃は押上、神谷町、芝浦、京橋の4店舗を展開。そして2026年9月には、八重洲店のオープンも予定している。しかし、小美野さんは当初から多店舗展開を目指していたわけではない。
「最初から店舗を増やそうとはまったく考えていませんでした。創業時は自分と家族の暮らしを支えながら、長く続けられたらいいかなと思っていました」
それでも店は少しずつ広がっていった。背景にあったのは、独立を目指して働くスタッフの存在だ。焼鳥 おみ乃では、信頼して任せられる職人が育ったタイミングで、新しい店を考えてきた。
「変わっていると言われるんですが、創業店に僕が立ち続けて、弟子たちに新しい店を任せていく形なんです。新店の立ち上げには僕も関わりますが、時間をかけて任せていくようにしています」
店舗ごとにコンセプトやメニューが異なるのも、焼鳥 おみ乃の特徴だ。創業店である押上店は、小美野さんが修行で学んだ焼鳥のスタイルを色濃く受け継ぐ店。一方、神谷町店では日本料理の要素を取り入れ、京橋店では鶏料理としての広がりも表現している。使う鶏やコースの組み立ても、店舗ごとに違いを持たせているという。

店舗を任せるうえで小美野さんが重視しているのは、技術だけではない。焼きの技術は、練習を重ねれば身についていく。だからこそ、それ以上に重視しているのが人間性だという。
「飲食店は、おいしいのは当たり前だと思っています。でも、それだけではまた来たいとは思ってもらえない。そこに何があるかといったら、やっぱり人だと思うんです。従業員だったり、店に立つ人が、お店の雰囲気をつくると思っています」
店舗数を増やすことそのものを目的にするのではなく、人が育ち、その人に任せられる店をつくること。焼鳥 おみ乃の広がりは、職人一人ひとりの成長とともに形づくられてきた。
Square導入と完全キャッシュレスで、会計までスムーズに
カウンター越しに一串一串を提供する焼鳥 おみ乃では、食事の時間だけでなく、会計まで含めてお客さまの体験の一部になる。だからこそ、会計時に端末の不具合や通信不良が起きることは、できるだけ避けたい課題だった。
「以前の端末は、故障や通信不良が多かったんです。会計のタイミングで作業が止まってしまうと、お客さまをお待たせしてしまうだけでなく、スタッフ側にも確認や説明の負担が生じるので困っていました」
Squareを知るきっかけになったのは、神谷町店を訪れていた同業の経営者からの紹介だった。
「会計でもたついている様子を見て、『Squareすごい快適ですよ』と教えてくださって。それで初めてSquareを知りました」
2023年、焼鳥 おみ乃はSquare ターミナルを導入。Square ターミナルに変えてからは、会計時に端末の不具合や通信不良で作業が止まる場面が減り、決済までの流れが安定したという。
「カウンターだけの店なので、端末がコンパクトで場所を取らない点も助かっています。レシートもその場で出せますし、操作もシンプルなので使いやすいですね」
焼鳥 おみ乃では現在、4店舗のうち3店舗でSquare ターミナルを利用しており、2026年9月にオープンする八重洲店でも導入予定。カウンターでの会計を支える端末として、複数店舗で活用している。
カードも電子マネーも、決済はこれ1台で
Square ターミナルは、クレジットカードや電子マネーに対応したオールインワンの決済端末です。スタイリッシュなデザインに、レシートプリンター内蔵で持ち運びも可能。カフェや美容サロン、アパレル店など、決済に柔軟性とスピードを求める店舗にぴったりです。ビックカメラやヨドバシカメラなど、家電量販店でもお求めいただけます。また、初期費用をかけずに始めたい方には、お手持ちのスマホを使った「スマホでタッチ決済」もおすすめです。
さらにSquare導入と同じタイミングで、全店舗を完全キャッシュレスへ移行した。現金管理の負担を減らしたいという考えに加え、キャッシュレス決済が今後さらに広がっていくという感覚もあった。海外からのお客さまが増えていることも、完全キャッシュレス化と相性がよかった。
「昼と夜の2回転で21名が来店し、そのうち19名が海外からのお客さま、という日もあります。そんななかで、多様なキャッシュレス決済に対応できることはお客さまの安心につながると思いますし、スタッフ側も言語の壁があるなかで会計時の説明に時間を取られにくくなりました」
食事の余韻を残したまま、会計まで滞りなく進めること。Square ターミナルの導入と完全キャッシュレス化は、カウンターでの食体験を最後まで心地よく保つための仕組みとして、焼鳥 おみ乃の現場を支えている。

Square データで売上を確認し、次の店舗展開の材料に
売上確認のしやすさも、Square導入後に役立っている点のひとつだ。各店舗の売上は店長から報告を受ける一方で、小美野さん自身もSquare データで確認している。営業後にその日の売上を確認することが、日々の習慣になっているという。
「各店長から売上は報告してもらっていますが、僕の方でも確認できるようになっています。毎日、退店後に各店舗の売上をSquare ターミナルを使って見るようにしています」
また、日々確認している売上データは、今後の店舗展開や新規出店を考えるうえでの材料にもなっている。
「席数や客単価をもとに売上の見込みを立てて、Square データで確認した実際の数字との差を見るようにしています。新しい店を立ち上げるときも、これくらいの客単価で、これくらいのお客さまが入ると、どのくらいの売上になるかを考える材料になっています」
人が育ったタイミングで店を広げてきた焼鳥 おみ乃にとって、日々の売上は単なる数字ではない。各店の今を見つめ、次の店舗展開を考えるための手がかりでもある。Square データは、そうした判断を数字の面から支えている。

焼鳥の魅力を次の世代、次の場所へ
海外からのお客さまが多く訪れるようになり、小美野さんは日本の焼鳥が持つ魅力をあらためて感じている。
「海外のお客さまから、『鶏ってこんなにおいしいんだ』と言っていただくことがあります。日本の焼鳥は、部位ごとに切り方や厚みを変えて、串に打って、焼き方も細かく調整します。シンプルに見える一串の中に、細やかな手仕事が詰まっているんです。そういう日本ならではの焼鳥の魅力を、今後は海外にも伝えていきたいですね」
ただし、店を増やすことを急いでいるわけではない。あくまでも大切にしているのは、味や接客の質を保ちながら、その店を任せられる人が育つことだ。
「周りから驚かれることも多いのですが、焼鳥 おみ乃への弟子入りは誰でも挑戦できるようにしています。来るもの拒まずです。自分自身もシステムエンジニアから焼鳥の世界に入ったという経緯があるので、その人の可能性に賭けてみたいという気持ちがあります。ただし、“誠実さ”は重視しています」
2026年9月にオープン予定の八重洲店を任されるのは、創業時から約10年、焼鳥 おみ乃を支えてきた職人だ。小美野さんのもとで誠実に経験を重ねてきた職人が、新たな場所でお客さまを迎える。
カウンターの中で一串ずつ焼き上げる所作、部位ごとに火入れを見極める細やかな手仕事。焼鳥 おみ乃が積み重ねてきた一串は、次の街へ、そしていつか海外へと、日本の焼鳥の奥深さを伝えていく。

「席数や客単価をもとに売上の見込みを立てて、Square データで確認した実際の数字との差を見るようにしています。新しい店を立ち上げるときも、これくらいの客単価で、これくらいのお客さまが入ると、どのくらいの売上になるかを考える材料になっています」 ー 株式会社おみ乃 代表 小美野 正良さん
Squareで実現できたこと
不具合を減らし、食事の余韻を保つ会計へ
以前使用していた決済端末では、会計時に故障や通信不良が起きることがあり、お客さまを待たせてしまう場面が課題になっていた。Square ターミナルの導入後は、決済までの流れが安定。食事を終えたあとも、会計まで滞りなく進めやすくなった。
完全キャッシュレス化で、現金管理と会計時の負担を軽減
Square導入と同じタイミングで、焼鳥 おみ乃は全店舗を完全キャッシュレスへ移行した。現金の受け渡しや釣り銭の確認がなくなったことで、現金管理の負担を軽減。海外からのお客さまが多い店舗でも支払い方法が分かりやすく、スタッフにとっても会計時の説明にかかる負担が軽減した。
Square データで売上を確認し、次の店舗展開の判断材料に
各店舗の売上は店長からの報告に加え、小美野さん自身もSquare データで日々確認している。店舗ごとの売上を把握しやすくなったことで、税理士への月次報告にかかる負担の軽減にもつながっている。さらに、席数や客単価をもとにした売上の見込みと実際の数字を照らし合わせることで、新規出店を考えるうえでの材料としても活用している。
記事に掲載されている店舗情報 (商品内容、価格、営業時間など) は2026年7月時点のものです。

