成功への第一歩!経営者にとって大事な心構えとは

経理から営業までを全て一人で担っている個人事業でも、幼い頃から夢を共にしてきた信頼できる仲間と始めた会社でも、徐々に従業員を増やしながら成長してきた飲食店でも、それぞれの事業やお店には必ず「経営者」という役割を持つ人がいます。

経営者には、事業計画書の作成から資金繰りや事業運営のノウハウ、従業員を雇う場合は教育や勤怠管理など、ビジネスを成功に導き事業を拡大していくための様々なスキルが求められます。取り扱う商品やサービスによって適用される法規は異なりますし、経営者になるまでは関係ないと思っていた分野の専門知識が必要になることもあります。コスト削減や事務作業の効率化のためにコンピュータースキルを習得する必要性も出てくるかもしれません。

このように、業種や業態によって経営者が身につけるべきスキルは様々です。最近では、新しくビジネスを始めたり既存のビジネスを改善したりするためのガイド本や経営者向けのセミナーが多く開催されています。また、経費に余裕がある場合は、法律家や会計士などの専門家を雇用して経営体制を強化することも考えられます。

参考:経営者にとって有意義な休日の過ごし方

ところで、経営者に必要なスキルとは、必ずしも法律や会計に関する知識の精通や様々なビジネスツールの習得に限ったことではありません。どんなに知識や技術を身に付けても、経営者としての根本的な意識や心構えが欠けていると、いつまでたっても事業拡大を実現することは難しいかもしれません。

今回は、ビジネスを成功に導く経営者を作り上げるための基本的な条件をレシピにまとめてお話しします。

先見の明

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テレビや雑誌などメディアで取り上げられる話題が絶え間なく変わることからも分かるように、市場のトレンドや消費者のニーズは常に変化しています。

誰も考えつかなかった全く新しいサービスを打ち出しても、人々の興味関心がいつまでも続くとは限りません。一方、円高やレジャー施設のオープンなどに早くから目を付けて、海外旅行ブームを見越したサービスを提供している事業は、世の中の興味関心に柔軟に対応することができ、通常の営業に加えて大きなビジネスチャンスを手に入れることができます。

経営者は、自分の事業を始める際に「事業計画書」を作成する必要があります。事業計画書には、起業に対する個人的な夢や目標を書くだけでなく、その目標を達成するための綿密な計画が必要です。

参考:ビジネスの青写真である事業計画書の書き方

例えば、資金繰りだけでも、開業に必要な資金はどれくらいで、どのような手段で調達するのか、開業後の運営費用と支出のバランス、週次の売り上げ目標、事業拡大に必要な利益はどれくらいかなど、言及すべき点は挙げたらきりがありません。一つひとつの出費や、お金の使い道に関する計画をきちんと立てるためには、物価の動きに敏感になる必要がありますし、より条件に合った仕入れ先を常に模索することも重要です。

資金面だけでなく、自分のビジネスが時代の変化からどのような影響を受けるかを想定する必要もあります。そのため、経済情勢の他に、人口動態の推移、さらには消費者の間でどのようなことが話題になっているのかを気にすることも重要です。集客したい客層がどのようなサービスを欲しているかを知ることは、将来的な事業展開に役立つ貴重な情報です。資金繰りと合わせて考えれば、どのタイミングで資金投入するかという判断基準にもなるでしょう。

現状を把握する力

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ビジネスを成功に導く経営者は、時代の変化や将来を見越した「先見の明」だけでは出来上がりません。先見の明を養うためには、「今ある現状を把握する力」も必要です。

これからビジネスを始める人は、自分の事業が属する市場や消費者の現実をしっかり見つめてみてください。すでに事業を展開している場合は、事業を取り巻く市場の現状や日々の運営を見直してみましょう。

将来に向けた事業展開の戦略を練ったり、新しいトレンドに合わせて新サービスを開発・提供したりするにも、まずは現状としっかり向き合わなければ、資金投入の額やタイミング、効果的な販売方法の決定など具体的な取り組みができません。現状の問題点は何か、何を優先して改善するべきなのか、などを把握して、無駄のない的確な一手が取れるように、現状把握を怠らないようにしましょう。

売り上げレポートを見てみましょう。日単位で比べるのではなく、現在と一ヶ月前を比べると、売り上げや客入り数の増減が明らかになってきます。例え、日々の売り上げを順調に出しているとしても、売り上げベースで現状を判断するのではなく、現金預金を基準に資金繰りを考える必要があります。商品の仕入れや従業員の人件費の他に忘れてしまいがちな出費はたくさんあります。内装や消耗品、オフィスの光熱費、倉庫に眠っている在庫など、全ての資金を隈なく把握しなければ正確な資金コントロールはできません。税金の支払いも無意識になりやすい出費の一つです。お客様や取引先に送った請求書で入金が未確認のものもあるかもしれません。

日々の運用方法に問題はありませんか。一度確立した従業員の教育方法やオペレーションマニュアルでも、時代の変化に伴って柔軟に対応しないと、いつの間にか客足が遠のいたり、無駄なコストがかかる古い手法となってしまいます。今のやり方が最善なのかを常に疑問視して、現状を把握する必要があります。

また、勇気を出してメディアでの評判やお客様からの口コミと向き合うことで、サービス利用者の立場で自分のビジネスを見つめることができます。良かれと思ってやっていたことがお客様に不満をもたらしていたり、意外なことが話題になっていたりと新たな発見があるのではないでしょうか。悪い点はすぐに改善し、評価点はさらに伸ばしていきましょう。周辺地域に新たな競合店ができていないか、お客様が流れていきそうな大型ショッピングモールや似たようなサービスを安価で提供する大手チェーンなどが新しく建てられていないかなども把握しましょう。

現状を把握するということは、経営状態をありのままに見つめると共に、現在の経営の仕方に間違いや漏れが無いかどうかを確認することでもあるのです。

「そうぞう」する力

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先見のと現状を冷静に見つめるが揃ったら、現状を打開するための戦法や次世代に柔軟に適用できる戦略を考えていく必要がありますが、こここそが経営者たる人にとっての腕の見せ所といえるでしょう。

他には無いサービスを打ち出したり、お客様のニーズを素早く正確に知るための情報集収集ルートを確立したり、季節に合わせて変化する豊富なメニューを開発したりと、経営者一人ひとりの「創造力」によって事業にあらゆる可能性が生まれるでしょう。

もちろん、「創造力」だけに走るのではなく、「現状のままだと後に何が問題になるのか」、「この選択をすると、将来どのような影響があるのか」などを考察できる「想像力」も必要です。

先見の明、現状把握の力、そして創造力(想像力)を併せ持ち、「お客様に喜んでもらいたい」という熱いハートを抱くことができれば、ビジネスを成功に導く経営者になるための第一歩です。

参考:自分を売り込む集客ツール「プロフィール」の書き方

執筆は2017年5月18日時点の情報を参照しています。