ライターとして独立するには?独立前に知っておきたいこと

出版社や編集プロダクション、制作会社などに勤めている人のなかには、「ライターとして独立したい」と考えている人もいるのではないでしょうか。

今回は、どうしたらライターとして独立できるのか、また、知っておきたいポイントなどについて解説します。

独立に必要なスキルや設備

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必要な資格や免許
ライターとして仕事をするには、特別な資格や免許は必要ありません。「ライター」と名乗れば誰でもライターになれます。

ただし、ライターと名乗ることと仕事を受注できることは別の話です。まずは実績を作り、どんな記事を書けるのか、得意なジャンルは何かが分かるようまとめておくと、クライアントへのアピールになります。また、独立する前に仕事につながる人脈を作っておくことも大切です。

必要な道具や設備
ライターの仕事には大がかりな設備や特別な道具は必要ありません。最低限、揃えておきたいのは、
・パソコン
・電話
・インターネット環境
です。

大きな初期投資が必要ないので、独立のハードルは低いといえます。

独立開業に必要な手続き

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個人事業主として独立するか、それとも法人を立ち上げるかで手続きが異なります。

個人事業主として独立する

ライターとして「独立する」というと、まず個人事業主になることを考える人がほとんどでしょう。

フリーランスとして働く場合、必要な手続きは、
・「開業届」を税務署に提出する
・「青色申告承認申請書」を税務署に提出する
の2点です。

開業届は、税務署に提出する前に保管用にコピーを取っておくことをおすすめします。

確定申告の方法は、「白色申告」「青色申告」の2つがあります。白色申告の場合は、税務署への事前の申請が必要ありません。控除を受けられる青色申告をしたいなら、申請手続きをしましょう。気を付けたいのは、青色申告したい年の3月15日までに青色申告承認申請書を提出する必要があるということです。(ただし開業した日から2ヶ月以内は申請可能)

たとえば、開業届を出したけれど青色申告の申請をせず、あとになって「今年は収入が多そうだから青色申告したい」と思っても、そのタイミングが3月15日以降でかつ開業届の提出から2ヶ月以上経っていると、その年は青色申告ができないので注意しましょう。

書式は国税庁のウェブサイトからダウンロードできます。

参考:

個人事業の開業届出・廃業届出等手続(国税庁)
所得税の青色申告承認申請手続(国税庁)

会社を設立する

収入が多いから節税したい、社会的な信用度を上げたいなどの理由から会社を設立したいと考える人もいるでしょう。

会社を設立する時の大まかな流れは下記のとおりです。

社名や事業目的などの決定

定款の作成・認証

資本金の払い込み

登記手続き

税務や保険の手続き

詳しくは「起業の前に知っておきたい!会社の違い」の記事を参考にしてみてください。

独立のメリット、デメリット

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メリット

・働いたら働いた分だけ自分の収入になる
独立すれば、仕事の報酬はすべて自分の(もしくは自分の会社の)収入になります。企業で働く場合、「かなりの数を書いているし勤務時間も長いのに、なかなか給料アップに結びつかない…」ということもあります。働いた分だけ収入につながるのは、モチベーションアップにもなるのではないでしょうか。

・働き方の自由さ
仕事内容、勤務時間、勤務場所、すべての点を自分の好きなように決められます。たとえば、出産や育児、介護などの事情で仕事量を抑えたいときに、上司や同僚に許可を求める必要はありませんし、毎日満員電車に揺られて通勤する必要もありません。

・仕事を選べる
仕事が安定しないうちは選ぶ余裕はないかもしれませんが、どんな仕事を受けるかどうかは自分次第です。ジャンルを絞って受注することもできますし、反対に、未経験のジャンルに売り込むのも自由です。

デメリット

・収入が安定しない
独立当初から継続的に仕事を受注できる人は少ないのではないでしょうか。また、有給休暇はないので体調を崩して仕事を休めば、その分収入に響きます。収入の不安定さをある程度覚悟しておく必要があります。

・営業から経理まで自分でやらなくてはいけない
会社と違って、営業部や総務部などはありません。クライアントの獲得や請求書の発行まで、ライティング以外のすべての業務も自分が担わなければいけません。

・孤独を感じやすい
困ったときに相談する上司や息抜きに世間話をするような同僚が側にいないので、孤独を感じるかもしれません。コワーキングスペースやシェアオフィスなど、フリーランサーが集まる場を利用してみてはいかがでしょうか。

独立する方法

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ライターとして独立するのに決まったルートはありません。ただし、フリーのライターに辿り着きやすい道すじがいくつかあります。

出版社、編集プロダクション、制作会社などを経て独立する
いちばん王道のルートといえるでしょう。現在、フリーのライターとして活躍している人の多くは、企業に一度就職し、そこで経験を積んで実績を増やしてから独立しているようです。企業に在籍しているときに知り合った人が、独立後に仕事を発注してくれることもあります。

専門職として働いたあとにライターとして独立する
専門性が問われる分野では、文章力やライティング経験よりもまず専門知識が必要とされる場合があります。たとえば、医療分野なら医師や薬剤師、看護婦、MR(医療情報担当者)など、経営分野なら税理士や経営コンサルタントなどとしてキャリアを積んだ後に、専門のライターになるパターンです。

専門職として働きながら寄稿実績などを作っておくと、スムーズに独立できるのではないでしょうか。

未経験のままライターとして独立する
この場合、仕事を獲得するのは簡単ではないかもしれません。しかしながら、未経験でも仕事を受注している人はいます。

未経験者がライターの仕事を受注しやすい方法としては、
・クラウドソーシングを利用する
・自分のブログやウェブサイトを立ち上げて、そこで記事を書き読者を増やす
・外部ライターを募集している企業に売り込む
などがあります。

ただし、なかには未経験を理由に安い報酬をオファーしてくる場合もあるので、まずは労働時間や仕事内容に見合った報酬がもらえるかどうかを確認しましょう。

クライアント開拓のヒント

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独立時にもっとも重要なのが、「仕事を獲得すること」です。受注につながりやすいのは友人や知人にクライアントを紹介してもらう方法ですが、近年はインターネットを介してクライアントを見つけるクラウドソーシングも活発に利用されています。「クラウドソーシングで仕事を受注するには」の記事も参考にしてみてください。

どのような形で知り合ったとしても、クライアントがまず知りたいのは「このライターはどんなことができるのか」です。事前に、どんな記事を書けるのか、どのジャンルが得意か、これまでにどんな媒体で実績を残してきたかが分かる資料を作っておきましょう。

ライターとしての実績以外に、デザインやカメラマン、編集などの関連スキルがある場合はクライアントにぜひ伝えておきましょう。時として、インテリア雑誌ならインテリアコーディネター資格やDIY経験、IT関連のウェブサイトならパソコンの自作経験など、ライティングスキルとは別の部分が評価され受注につながる場合もあります。

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独立後に活用したいサービス

独立後は取材や執筆以外にもやるべきことがたくさんあります。なかでも手間がかかる作業のひとつが、請求書の作成と発行ではないでしょうか。

請求書は、ほぼ毎月作成、発行するものです。発行業務が滞ると支払い遅れにつながりかねません。従来は印刷して捺印し、郵送するという手間がかかっていましたが、最近は請求書もクラウドで管理する人が増えてきました。

たとえば、Square 請求書を使えば、パソコンやスマートフォン、タブレットでも簡単に請求書を作成でき、そのままクライアントにメールで送れます。請求書を受け取ったクライアントは、その場でクレジットカード払いを選択することも可能。会計ソフトと連動させればさらに業務の効率化につながります。請求書のテンプレートをクライアント毎にカスタマイズできるなど、より便利な機能が利用できる有料プランのSquare 請求書Plusもおすすめです。

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執筆は2018年2月8日時点の情報を参照しています。2021年9月24日に一部情報を更新しています。当ウェブサイトからリンクした外部のウェブサイトの内容については、Squareは責任を負いません。Photography provided by, Unsplash