観光名所としても人気のあるお寺や神社で、クレジットカード決済を導入するケースが増えています。地域で支える人の減少や維持費の負担といった課題に直面するなか、クレジットカードなどのキャッシュレス決済を受け付ける取り組みは、若い世代やインバウンド需要で増える訪日外国人との新しい接点を作り、寺社を支える人の輪を広げるうえでも役立ちます。
キャッシュレス決済を導入する際は、授与品や拝観料の支払いと、修繕費などの寄付受付を分けて考えると、適切な決済方法を選びやすくなります。また、決済サービスの規定によっては、お賽銭やお布施を受け付けられない場合もあります。
この記事では、寺社におけるキャッシュレス決済導入のメリット・注意点を解説し、Squareの決済端末を使った対面決済や、リンク決済を使った寄付受付の方法も紹介します。
📝この記事のポイント
- 神社・お寺のキャッシュレス対応は、現金を持ち合わせていない参拝者への配慮や現金管理の負担軽減につながる
- 近年増えているインバウンド参拝客にとっても、クレジットカード決済対応は便利
- 決済端末を使った対面決済のほかに、遠方から寄付を受け付けるオンライン決済などの方法もある
- お賽銭・お布施のキャッシュレス決済は規約上、対応できない場合もある
- Squareなら授与品や拝観料の支払いには決済端末、オンラインでの寄付受付にはリンク決済が活用できる
目次
- 神社・お寺でキャッシュレス決済が注目される背景
・少子高齢化や物価高に伴う負担増
・日常生活でのキャッシュレス決済の浸透
・訪日外国人への対応
・寺社側の現金管理に手間がかかる - 神社・お寺でキャッシュレス決済を導入できる場面
・お守り・お札・御朱印帳などの授与品
・拝観料・入館料・イベント参加費
・修繕費・文化財保護などを目的とした寄付
・境内のQRコードから案内する寄付受付 - お賽銭やお布施もキャッシュレス化できる?
- 神社・お寺がキャッシュレス決済を導入するときの注意点
・決済できる用途と支払い方法を確認する
・決済端末の設置場所と職員の操作手順を整える
・参拝者への案内をわかりやすくする
・寄付として受け付ける場合は使途を明記する - Squareでお寺・神社にキャッシュレス決済を導入しよう
・授与品などの対面決済:クレジットカードとQRコード決済に対応
・遠方からの寄付:リンク決済で受付
・参拝者からの寄付:決済ページのQRコードを境内に掲示 - まとめ
- よくある質問
・お賽銭をキャッシュレスで受け付けられますか?
・お守りや御朱印帳の代金をクレジットカードで受け付けられますか?
・寄付をQRコードで受け付けられますか?
神社・お寺でキャッシュレス決済が注目される背景

なぜ今、寺社でのキャッシュレス対応が注目されているのでしょうか?背景には、神社やお寺が直面するさまざまな課題と、参拝者の支払い習慣の変化があります。
少子高齢化や物価高に伴う負担増
少子高齢化や物価高は社会全体に影響を及ぼしており、神社やお寺も例外ではありません。最近の報道1によると、兵庫県加古川市の照徳寺では、檀家が亡くなったり地域を離れたりして減少し、物価の上昇にお布施収入が追い付かないといった課題を抱えているそうです。住職は寺院運営と並行して、カフェの経営や鍼灸の仕事にも携わるなど、長年続く照徳寺を支える道を探っています。
光熱費や施設維持費といった運営に必要な支出がある一方で、地域の支え手が減る寺社では、これまでの収入だけに頼らず、参拝者や遠方の支援者とのつながりを育てることが課題になります。授与品の支払い環境や寄付窓口でも多様な支払い方法を整えることで、参拝者や支援者の選択肢を広げることができます。
また、支援者が年齢を重ねると、なかなか頻繁に神社やお寺に足を運べない場合もあります。そんなとき、オンラインの寄付受付があれば、離れた場所に暮らす人にも支援の窓口を案内できます。
日常生活でのキャッシュレス決済の浸透
経済産業省によると、2025年の国内キャッシュレス決済比率は金額ベースで58.0%にのぼり、なかでもクレジットカードはキャッシュレス決済額全体の82.7%を占めています2。スーパーやコンビニなどでQRコード決済や電子マネーを使う人も多いでしょう。公共交通機関でも、クレジットカードのタッチ決済に対応する鉄道事業者が増えるなど、現金を使わない支払い方法は日常生活の身近な選択肢になっています。
神社やお寺でも、「お守りがほしいけど、手元の現金が足りない…」といった参拝者の困りごとにクレジットカード決済などで対応できれば、現金を引き出すために境内を離れる手間を省けます。
訪日外国人への対応
日本政府観光局(JNTO)が2026年1月に公表した推計値では、2025年の年間訪日外客数は4,268万人を超え、前年に比べ15.8%増え過去最高を記録しました3。古くからある日本のお寺や神社は、訪日外国人にとって建築や庭園、参拝スタイルなど、日本特有の文化を体験できる貴重な場です。
日本経済新聞の報道によると、栃木県の日光東照宮ではコロナ禍以前に比べ、絵馬を求める外国人参拝客が増え、まとめて複数手に入れる人もいるそうです4。また、和歌山県那智勝浦町の大泰寺では、宿坊で訪日外国人を迎える取り組みを行っており、宿泊者の約9割を訪日外国人が占めています1。
寺社を訪れる旅行者のなかには、日本円を十分に持ち合わせていない人もいるでしょう。対応するクレジットカードで拝観料などを支払えれば、両替や現金の引き出しが必要になる場面を減らせます。
寺社側の現金管理に手間がかかる
授与所や拝観受付では、釣銭の準備に加え、受付終了後の現金の集計や銀行への入金作業が必要です。参拝者が多い日は、金額が合わずに確認に時間がかかることも考えられます。
授与品や拝観料、使途を明記した寄付など、利用するサービスが対応している支払いをキャッシュレス化すると、現地で扱う現金を減らせます。キャッシュレスで受け付けた支払いは取引履歴が残るため、受付終了後に日時や金額を確認でき、釣銭の補充や数え直しにかかる負担の軽減も期待できます。
神社・お寺でキャッシュレス決済を導入できる場面

キャッシュレス決済は授与所の窓口だけではなく、さまざまな場面や場所で導入できます。
お守り・お札・御朱印帳などの授与品
神社やお寺の授与所でクレジットカード決済を導入すると、お守りや御朱印帳などの代金を、窓口に設置した端末で受け付けられます。現金の持ち合わせが少ない参拝者にも選択肢を用意できます。
拝観料・入館料・イベント参加費
庭園の拝観料や宝物館の入館料も、窓口でキャッシュレス決済を受け付けられます。寺社が開催するイベントの参加費についても、決済サービスによっては利用できる場合があります。
修繕費・文化財保護などを目的とした寄付
文化財の保護には、日常の保存だけでなく、災害時の救援にも資金が必要です。仏像や神輿など、地域の歴史を伝える文化財を守る取り組みは、地域外の人にも支援を呼びかける意義があります。
社殿や本堂の修繕、文化財の保護を支援する寄付には、オンラインでクレジットカード決済を受け付ける方法があります。寄付ページへのリンクを公式ウェブサイトやSNSで案内すれば、現地になかなか足を運べない遠方の支援者からの寄付を受け付けることもできます。
境内のQRコードから案内する寄付受付
境内に掲示したQRコードからオンラインの寄付ページにアクセスできるようにしておけば、寺院や神社を訪れる参拝者も手軽に寄付ができます。参拝者のスマートフォンでQRコードを読み込んでもらい、表示されたページで寄付の目的や金額を確認して、寄付手続きをしてもらう流れです。掲示物には寄付の目的や用途と合わせて、利用できる支払い方法も明記しておくとよいでしょう。
お賽銭やお布施もキャッシュレス化できる?
お賽銭やお布施と、修繕などを目的に募集する寄付は、決済サービス上で同じように扱えるとは限りません。決済サービス会社によっては、寄付の受付や授与品の支払いにはキャッシュレス決済を利用することができても、お賽銭やお布施は不可、というケースもあります。何をキャッシュレス決済で受け付けたいかを考え、規約上認められているかを確認しておくと安心です。
神社・お寺がキャッシュレス決済を導入するときの注意点

キャッシュレス決済を申し込む前には必ず利用条件を確認し、必要な準備を進めましょう。
決済できる用途と支払い方法を確認する
寺社での利用では、一般の店舗と同じ決済方法をすべて使えるとは限りません。授与品の対面決済、寄付受付では、対応できる決済方法が限られていたり異なったりする場合があります。用途ごとにそれぞれ利用可能な方法を確認し、参拝者に正確な案内ができるようにしましょう。
決済端末の設置場所と職員の操作手順を整える
狭い授与所に決済端末を導入する場合、授与品の受け渡しや現金での会計を妨げない配置が必要です。参拝者が画面を確認し、カードを操作できる位置に設置しましょう。屋外や仮設の受付では、雨にぬれない場所と電源の確保も検討しましょう。通信環境の確認も忘れずに行いましょう。
職員には、金額の確認から決済完了の確認までを説明し、取消・払い戻しが必要なときの対応も共有しましょう。初詣などの繁忙期にいきなり導入するより、通常期に操作に慣れておくのが安心です。
参拝者への案内をわかりやすくする
授与所の入口や窓口などに、利用可能な決済方法を掲示することも忘れないようにしましょう。実際に利用できるクレジットカードブランドなどを示し、何の支払いに対して使えるかも明記しておきましょう。
寄付受付ページにアクセスできるQRコードには、「社殿修繕への寄付はこちら」といった寄付金の目的と、利用できる決済方法を明記します。掲示後は、QRコードが読み取れるか、正しい寄付ページが開くかを定期的に確認するようにしましょう。
寄付として受け付ける場合は使途を明記する
寄付金の使途は、支援者が寄付する前に読める場所に記載します。「寺社への寄付」よりも、「社殿の屋根の修繕費」「文化財の保存・修復費」など、何に役立てるのかを具体的に示す方が用途がより正確に伝わります。境内整備や地域行事の運営費を募る場合は、具体的な内容を説明したうえで決済サービスに確認しておくと安心です。
Squareでお寺・神社にキャッシュレス決済を導入しよう
Squareのキャッシュレス決済サービスなら、決済端末を使った授与品などの対面決済と、リンク決済を使った寄付受付の2種類を利用できます。
授与品などの対面決済:クレジットカードとQRコード決済に対応
神社やお寺の授与所などでは、Squareの決済端末と無料アカウントがあれば、拝観料やお守りなどの授与品の代金をクレジットカードやQRコードで受け付けられます。参拝者が現金を持ち合わせていない場合にも、支払い方法を選べるようになります。
※賽銭やお布施の受付はできません。
※交通系IC、iD、QUICPayなどの電子マネーはご利用いただけません。
※QRコード決済は授与品などの対面決済のみにご利用いただけます。寄付金は受け付けられません。
Squareでは、タブレットやスマートフォンと接続して使うコンパクトなSquare リーダーや、POSレジやレシートプリンターが内蔵されたオールインワン決済端末のSquare ターミナルなど、設備やニーズに合わせた決済端末を用意しています。

▲Square リーダーの使用例
さらにSquareなら月額利用料金も不要。決済手数料を引かれた金額が最短で翌営業日に振り込まれます。審査に通過すれば、一部のクレジットカード決済は最短即日から受け付けられます。
遠方からの寄付:リンク決済で受付
遠方から修繕費や文化財の保護などを目的とする寄付を受け付けるには、Square リンク決済を活用できます。決済用のリンクをメールやSNSで送るだけで、リンクを受け取った人は決済ページからクレジットカードで寄付金を支払えます(QRコード決済・電子マネー決済は利用できません)。
リンク決済のページ設定は簡単で、寄付を受け取る団体の名称や寄付金の使途を入力すれば、数分で完了します。「社殿の修繕費」「文化財の保護費」などの寄付金の用途は必ず明記するようにしましょう。なお、リンク決済でも賽銭やお布施は受け付けることはできません。
参拝者からの寄付:決済ページのQRコードを境内に掲示

決済リンクの設定ができたら、リンクにアクセスするための読み込み用QRコードを境内に掲示して、拝観する人々からの寄付金を募ることもできます。Squareのパートナーサービスであるsacra smart募金とSquare リンク決済を連携させれば、拝観者は境内に設置されたQRコードをスマートフォンなどで読み込むだけで寄付受付ページにアクセスできます。寄付金の額などを選んだら、そのままSquareのリンク決済ページに進み、クレジットカード決済で寄付を完了できます。
sacra smart募金の寄付受付ページには英語表記もあり、訪日外国人にとっても使いやすい設計になっています。「日本円の現金の持ち合わせが少なくて寄付できない」といった訪日外国人も手軽に寄付できるメリットがあります。sacra smart募金は、境内に設置するQRコード付きの看板の作成サービスも提供しています。
マルチ決済端末はSquare
Squareでは5種類の高品質・高性能なマルチ決済端末を提供しています。予算や設置場所など、ニーズに合わせて選択が可能。自店舗にぴったりの決済端末を導入し、キャッシュレス決済を受け付ける環境を整えましょう。各端末はビックカメラやヨドバシカメラなど、家電量販店でもお求めいただけます。また、決済端末を用意せずに始めたい方には、お手持ちのスマホを使った「スマホでタッチ決済」もおすすめです。
まとめ
人口減少や維持費の負担に向き合う神社・お寺にとって、参拝者や遠方の支援者との接点を育てることは、これからの運営を考えるうえで大切です。Squareなら、窓口での対面決済とリンク決済による寄付受付を組み合わせて、現地の参拝者と遠方の支援者の両方に対応できます。寺社の未来を描くうえで、キャッシュレス決済の導入もぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
よくある質問

神社・お寺のキャッシュレス決済や寄付受付について、よくある質問に答えます。
お賽銭をキャッシュレスで受け付けられますか?
利用する決済サービスの規定によって異なります。Squareでは規約上、キャッシュレス決済でお賽銭やお布施を受け付けることはできませんが、対面決済でお守りなどの授与品の支払いを受け付けることや、修繕費や文化財の保護費などの寄付受付には利用できます(募集する用途の具体的な記載が必要です)。
お守りや御朱印帳の代金をクレジットカードで受け付けられますか?
Squareの決済端末を使えば、お守りや御朱印帳などの授与品の対面決済でクレジットカードとQRコード決済を受け付けられます(交通系IC、iD、QUICPayなどの電子マネーは利用できません)。
寄付をQRコードで受け付けられますか?
寄付の決済ページにアクセスするためのQRコードを境内に掲示できます。Squareのサービスとsacra smart募金を連携させれば、寄付受付ページにアクセスできるQRコードを掲示できます。参拝者はコードを読み込み、寄付受付ページからクレジットカードで寄付を納めることができます(寄付はQRコード決済で受け付けることはできません。)
Squareのブログでは、起業したい、自分のビジネスをさらに発展させたい、と考える人に向けて情報を発信しています。お届けするのは集客に使えるアイデア、資金運用や税金の知識、最新のキャッシュレス事情など。また、Square加盟店の取材記事では、日々経営に向き合う人たちの試行錯誤の様子や、乗り越えてきた壁を垣間見ることができます。Squareブログ編集チームでは、記事を通してビジネスの立ち上げから日々の運営、成長をサポートします。
執筆は2018年11月27日時点の情報を参照しています。2026年10月8日に記事の一部情報を更新しました。当ウェブサイトからリンクした外部のウェブサイトの内容については、Squareは責任を負いません。

