新型コロナウイルスへの対応

税金・社会保険の支払いが困難なときに知っておきたい情報

Square (スクエア), ブログ編集者

この記事は2020年4月15日時点の情報を参照しています。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の発生状況、感染予防に関する最新情報は厚生労働省のウェブサイトも合わせてご確認ください。


▼この記事では、税金・社会保険料・公共料金の支払い猶予について解説しています。

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新型コロナウイルス感染症の影響により、大きなダメージを受けている事業主のなかには、資金繰りに苦労し、せめて税金や社会保険料だけでも支払いを伸ばせないか、納付額を減らせないかと考えている人も多いのではないでしょうか。このような悩みを抱える事業主向けに、税金・公共料金・社会保険料の支払い猶予について紹介します。

ポイントとしては、支払いを延滞をせずに、なるべく早めに税務署、各自治体の納税課、年金事務所などに相談をしましょう。個々の事情によっては、支払い期限を伸ばせるだけでなく、延滞税などを減額・免除してもらえる可能性もあります。

4月2日時点では、法人税・消費税などの納付を1年猶予し、固定資産税を半額または全額免除する方向で政府では検討が進められています。詳細はまだ発表されていませんが、国税庁・各自治体のウェブサイトで最新の情報を確認することをおすすめします。

参考:「売上50%減で固定資産免除」で最終調整 新型コロナ経済対策(2020年4月2日、NHK)

確定申告を期限内にできない

確定申告は、前年度の所得を翌年の2月16日から3月15日までの間に税務署に提出するのが原則ですが、2019年度の申告に関しては2020年4月16日(木)まで提出期限が延長されました。

加えて、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けて、4月16日(木)までに申告できない場合は、この期限を過ぎても申告が可能になりました。通常、期限後に申告をすると罰則として「無申告加算税」が課されますが、申告書に事情を記載することで延長申請として扱ってもらえるようです。

新型コロナウイルスの影響で管轄の税務署に行けなかった、申請の作業ができなかったなどの事情がある場合は、4月16日に無理に間に合わせる必要がなくなります。申告の相談をしたい場合は、事前の予約が必要です。

参考:確定申告期限の柔軟な取扱いについて(4月17日(金)以降も申告が可能です)(国税庁)

国税の支払い猶予

国税(法人税、所得税や消費税など)の支払いが事業運営・生活の大きな負担になる場合は、税務署になるべく早めに相談をしましょう。

原則として下記の条件に当てはまると、1年以内の猶予が認められます。担保の提供が難しい場合、担保は不要です。

【納税の猶予を受ける条件】
(1)国税を一時に納付することにより、事業の継続又は生活の維持を困難にするおそれがあると認められること。
(2)納税について誠実な意思を有すると認められること。
(3)猶予を受けようとする国税以外の国税の滞納がないこと。
(4)納付すべき国税の納期限から6か月以内に申請書が提出されていること。

引用:新型コロナウイルス感染症の影響により納税が困難な方には猶予制度があります(リーフレット)(国税庁)

【猶予が認められた場合】

  • 原則納税が1年間猶予される
  • 延滞税が軽減される
  • 財産の差し押さえなどが猶予される

猶予があっても、国税自体は収めなければいけません。また、軽減されますが、延滞税の負担もあります。もし、フリーランスで仕事をしているけど感染症による入院で長期間仕事を受けられなかった、従業員に感染者が出たので商品を処分せざるを得なかった……など、納税が難しい個別の事情がある場合、事情を税務署に申請し、認められれば延滞税が免除される可能性もあります。

特別な状況を鑑み、書類の提出が困難な場合は口頭で事情を聞くなど、納税者の負担を減るような仕組みになっているので、事情がある事業主は管轄の税務署にまず相談をしてみましょう。

地方税の支払い猶予

住民税、固定資産税、法人住民税、法人事業税など、地方税の支払いも猶予を認めてもらえる可能性があります。各自治体の納税課に早めに相談することをおすすめします。

たとえば、東京都足立区では下記の条件を満たす全て場合、1年間の支払い猶予、その間の延滞金の一部免除が認められます。

(1)地方税を一時に納付することにより、事業の継続又は生活の維持を困難にするおそれがあると認められること。
(2)納税について誠実な意思を有すると認められること。
(3)換価の猶予を受けようとする地方税以外の地方税の滞納がないこと。
(4)納付すべき地方税の納期限から6か月以内に申請書が提出されていること。
(5)原則として、担保の提供があること。(担保が不要な場合があります。)
(注)既に滞納がある場合や滞納となってから6か月を超える場合であっても、区長の職権による換価の猶予(同法第15条の5)が受けられる場合もあります。

参考:猶予制度のご案内(足立区)

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公共料金の支払い猶予

経済産業省は支払いが困難な人に対して、電気、ガス、携帯電話、固定電話の料金支払いを猶予してもらえるように、各事業に柔軟な対応を要請しています。

KDDI、ソフトバンク、東京電力、東京ガスなど、さまざまな事業者が支払い期限を延ばすなどの対応をしています。ただし、対象者は緊急小口資金を受けている人など、ある程度限定されており、また各事業者への個別の申込が必要です。代表的な各社の対応を紹介します。最新情報は、利用している事業者のウェブサイトなどでご確認ください。

【電気・ガス】
北海道電力、東北電力、東京電力エナジーパートナー、関西電力、九州電力、沖縄電力など電力各社は、3月・4月・5月の電気・ガス料金を原則1カ月延長。対象者は、緊急小口資金・総合支援資金を受けている人です。
東京ガス、大阪ガス、は3月・4月・5月の電気・ガス料金を原則1カ月延長。対象者は、緊急小口資金・総合支援資金を受けている人、および失業などで支払いが困難だと東京ガスが判断した人です。

【携帯電話・固定電話】
NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクは、法人・個人両方に対して支払い困難の申し出があった場合、2月末以降の料金の支払期限を5月末にまで延長します。また、さらなる延長も検討しているようです。

社会保険料の支払い

【国民年金保険料】
個人事業主・自営業者などが加入する国民年金第一号では、所得が減少したり、失業をしたりした場合、保険料の支払いが免除される可能性があります。免除は、全額、4分の3、半額、4分の1、の4種類あります。詳しい手続きはこちらをご確認ください。

【厚生年金保険料】
経営状況の悪化により厚生年金保険料の支払いが難しい場合は、年金事務所に申請すれば、支払いの分割や、延滞金の一部または全額免除が認められる可能性があります。詳しくはこちらをご確認ください。

【国民健康保険料】
国民健康保険料も、自治体の窓口に申請をすれば支払いの分割などが認められる場合があります。詳しくは、各自治体のウェブサイトなどでご確認ください。


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