Carta Hotel Gion Kyoto | WASIMIL連携導入事例

宿泊施設の運営に欠かせないツールといえば、PMS(プロパティ・マネジメント・システムの略、ホテル運営システムのことを指す)だ。しかし従来のPMSは、複数のシステムをまたいで作業を行わなければいけなかったりと、煩雑さを伴うものも少なくなかった。ホテル運営の手間をできるだけ削減することを目指したのが、株式会社AZOOが開発するシステム「WASIMIL(ワシミル)」である。2020年に開発をはじめ、2024年より有料システムとして提供を開始している。

WASIMILはSquareをシステム内に組み込んでいる。この連携により、オンラインと現地の両方でSquareによる決済が可能なのはもちろん、決済情報もWASIMILに自動で反映される。Squareとの連携は、現場の業務効率化にどんな影響を与えているのだろう。

ここではWASIMILを導入している京都のホテル「カルタホテル京都祇園(以下、カルタホテル)」の代表、鈴木克典(すずき・かつのり)さんにWASIMILやSquareの感想を聞きつつ、WASIMILの代表である横田裕子(よこた・ひろこ)さんにシステムの詳細を伺った。

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業種 宿泊業
業態 ホテル
使用しているSquareのサービス Square ターミナルSquare POSレジSquare 請求書WASIMIL連携機能
目次


8割の宿泊者が海外観光客

2020年のコロナ禍にオーナーチェンジによりリニューアルオープンし、今年で5周年を迎えたカルタホテル。京都市内を南北に走る鴨川まで徒歩3分、繁華街の四条河原町まで徒歩10分で行ける好立地が自慢だ。さらにはホテルの目の前にあるバス停からバスに乗れば、乗り換えなしで金閣寺、銀閣寺、平安神宮まで行ける、名所巡りにもってこいのロケーションである。

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オープン当初は、コロナ禍で先の見えない状況から不安も大きかったものの、コロナ禍が収束に向かいはじめた2023年からは着々に予約件数が伸び、今年は前年比1.5倍の予約が入っているそうだ。

「私の肌感覚からすると、コロナ前の状況に戻るどころかそれ以上になっているんじゃないかなと考えております」(鈴木さん)

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現状、海外からのお客さまが8割を占める。なかでもオーストラリアからのお客さまが最も多く、イタリア、アメリカ、スペイン、フランス、イギリスと続く。

効率をぐっと上げるために選んだWASIMIL

各宿泊予約サイトにおける料金設定、部屋の清掃、チェックイン・チェックアウトの業務、売上トレンドを把握したうえでの戦略立案……お客さまをしっかりと獲得し、かつ快適な宿泊体験を届けるためにはあらゆることに目を配らなければいけない。

学生スタッフ中心で少人数体制のカルタホテルでは、こうした業務を簡単かつ効率よく行いたいという思いがあった。そこで選んだホテル運営システムが、WASIMILだ。2024年にリリースされたばかりでありながら、すでに全国120施設ほどで導入されている(※)。

※2025年時点

WASIMILにはどんな機能が備わっているのだろうか。WASIMILの代表、横田さんに聞いてみた。

「WASIMILはPMSと呼ばれる、ホテルの基幹システムの機能性をもちます。ただそこに限らず、幅広い機能を持ったオールインワン型のホテル運営システムです。具体的には顧客管理をするためのCRM機能やマーケティングオートメーションツール、あとはセルフチェックイン機能や自社予約システム、それから売上分析やタスク管理……と、これまで通常のPMSが提供してこなかったバックオフィスのタスクを一元管理することができます」(横田さん)

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なかでも気に入っているのは、売上分析の機能だという鈴木さん。

「瞬時に数値がグラフ化されたりと見やすいシステムになっていまして、宿泊料金の決定にも非常に役に立っています。たとえば国別の旅行者数や、売上速報、部屋別のリードタイムがリアルタイムに確認できるのは素晴らしい機能だと思っています」(鈴木さん)

さらにWASIMILからなら、宿泊施設で日常的に行う海外予約サイトの料金設定が一括でできる。そのうえ各サイトで予約が入ると、他サイトの在庫が自動で調整される。各サイトの売れ行きをこまめに確認し、自ら部屋在庫を調整するという手間がかからないため、手作業によるミスが減るのも魅力だ。

Squareとの連携で、オンライン・現地決済を網羅

WASIMILでは、自社の予約システムも簡単に作成できる。海外の宿泊予約サイトと比べて手数料を抑えられるため、カルタホテルでも早急に開設をしたそうだ。

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▲カルタホテルの自社予約システムで作成したサイト

カルタホテルの自社予約システムにはSquareの決済システムが組み込まれており、予約に加えてそのままクレジットカードでの事前決済もできる。

WASIMILがシステムの開発にあたりあえてSquareを選んだのは、オンラインと現地での決済システムを統一したかったからだ。Squareではオンライン決済に限らず、現地で使用できる決済端末も提供しているため、大きな決め手となった。

さらに従来のPMSだと自社予約システムは別のベンダーのものを利用する必要があった。従来の自社予約システムでは、現地決済や事前決済を予約者のゲストが選択できないものも多い。

WASIMILなら、オンラインで受けたSquareの決済も、現地で受けたSquareの決済も、システムに自動で記録される。些細なことにも聞こえるが、これだけでもスタッフへの負担はグッと減る。

SquareのAPIの活用により、こうした連携が実現できた。APIの使い勝手について、横田さんに感想を聞いてみた。

「APIの仕様書がわかりやすくあったり、開発のためのプラットフォームがきっちり準備されていたりするのが非常に良かったです」(横田さん)

手打ち作業からの解放

WASIMILとSquareが連携したことによる現地決済での大きなメリットは、手打ち作業によるミスが減ったところだ。

宿泊者が現地でキャッシュレス決済を希望した場合、スタッフはWASIMILで予約内容と支払額を確認し、「ターミナルで支払う」を選択すれば、金額が自動的にSquare ターミナルに反映される。

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実際にカルタホテルでは宿泊者の4割ほどが現地決済を選択し、そのうち8割がキャッシュレスでの支払いを希望するそうだ。

「Squareと連携していないときは、それぞれのシステムで実績を入力しなければいけませんでした。また決済時に、WASIMIL上での金額を決済端末に手打ちで入れるという作業が一つ余分にかかっていましたが、その部分が一切軽減されてミスもなくなりましたし、作業時間も減りました」(鈴木さん)

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このようにWASIMILとSquare ターミナルを組み合わせて使うには、事前設定が必要だ。何か難しい手順を踏まないといけないのかと心配にもなるかもしれないが、横田さんによると簡単に行えるそうだ。

「WASIMILとSquare ターミナルを連携するときは、同じWi-Fi環境のなかでターミナルを立ち上げて、Bluetoothで同期をさせて、設定をするという流れです。5分ぐらいで完了するような作業になってます」(横田さん)

海外宿泊者の予期せぬご依頼に役立つSquare 請求書

カルタホテルではもう一つ活用しているSquare決済機能がある。Square 請求書だ。

メールで送れて、メール内のリンクからクレジットカード決済までできる機能は、お客さまが帰国した場合などにも活用できて、とても便利だという。

「以前、帽子をお忘れになったお客さまがいまして、どうしても思い出のものなので韓国に送ってほしいというご要望を受けました。その際にSquareの請求書を送って、送料や諸費用を決済していただいたというエピソードがあります。本当に使い勝手がいいんです」(鈴木さん)

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キャンセル料を徴収する際に使用することもあるそうだ。Square 請求書なら支払期日を設定できるうえ、期日前後に自動でリマインダーが送られるよう設定もできる。管理画面から支払状況を瞬時に確認できるのもうれしいポイントだ。

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快適なひとときを提供していく

カルタホテルにとって効率化は、お客さまに最善のサービスを提供するうえで欠かせない取り組みとしてある。

「カルタホテルは、お客さまに快適に過ごしていただくことが一番のモットーになっておりますので、チェックイン時になるべくお待たせせずに、効率よくチェックイン作業を進められるようにしていきたいと思っています。そのためにはWASIMILとSquareの連携が欠かせないものになってますので、変わらず使い続けていきたいと思っています。まだまだ効率化できる部分はあると感じていますので、今後ともWASIMILさんとSquareさんと情報交換をしながら、できるところは効率化していきたいと考えています」(鈴木さん)

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WASIMILのシステムは、これからもまだまだパワーアップしていくそうだ。横田さんに聞くと、目先にあるのはノーショー対策だという。

「Squareとの連携に関していうと、ホテルの大きな問題である当日無断キャンセルが発生したときに、Square 請求書でキャンセル料を回収できるようにしよう、ということを進めています。WASIMIL自体でいうと、AIでホテルのオペレーションを効率化していくための開発をしています。たとえばお客さまへのコンシェルジュ的なサービスで、京都のおすすめのレストランを聞くと自動で回答してくれたり、滞在中の楽しみ方を提案してくれたり、というところに取り組んでいます」(横田さん)

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「Squareと連携していないときは、それぞれのシステムで実績を入力しなければいけませんでした。また決済時に、WASIMIL上での金額を決済端末に手打ちで入れるという作業が一つ余分にかかっていましたが、その部分が一切軽減されてミスもなくなりましたし、作業時間も減りました」ーカルタホテル京都祇園 代表 鈴木克典さん

Squareで実現できたこと

オンライン・現地決済をSquareで受け付けられる

WASIMILを利用することによって、カルタホテルでは自社予約サイトでの事前決済と現地での決済(※)をSquareに統一することができました。決済の記録はすべてWASIMILに自動かつリアルタイムで反映されます。

※現状、WASIMILと連携しているSquareの端末はSquare ターミナルのみとなっています。

二度打ちの手作業がなくなり、ミス軽減に

これまでのPMSは、決済システムと連携していないことが少なくありませんでした。現地決済や自社予約サイトを通じて受け付けた決済は、その都度スタッフがPMSに手入力をするのが基本。WASIMILはSquareと連携しているため、現地で受けた決済も、自社予約サイトを通じて受けた決済もすべてリアルタイムでSquareに自動で反映されます。

さらに現地決済の際には、WASIMILで支払額を確認し「ターミナルで支払う」をクリックすると、Square ターミナルに支払額が自動で反映されます。決済端末に支払額を打ち込む手間も省け、打ち間違いによるミスを防げるようになりました。

Square 請求書で予期せぬご依頼にもらくらく対応

カルタホテルでは帰国したお客さまから「忘れ物を送ってほしい」などと依頼を受けた場合に、諸経費を請求する方法としてSquare 請求書を使用しています。Square 請求書ならメールで送れるうえ、メール内のリンクからクレジットカード決済ができるため、海外にいるお客さまに請求をする際に活用しているといいます。キャンセル代の徴収に使うこともあるそうです。

記事に掲載されている店舗情報 (商品内容、価格、営業時間など) は2025年10月時点のものです。