ビジネス用語集

法人税とは

公開日:2022/08/09

法人税とは、主に株式会社や協同組合などの法人が、事業活動を通じて得た各事業年度の所得に対して課される税金です。個人が利益を得た際は所得税を税務署に申告・納税しますが、法人の場合は法人税を税務署に申告・納税します。

法人の所得金額は、益金の額から損金の額を引いた金額となっています。益金の額とは、商品や製品などの販売による売上収入や、土地や建物の売却収入などです。一方、損金の額とは、売上原価や販売費、災害による損失など、費用や損失に当たるものです。

法人税額は、そうして得られた所得金額に税率をかけて税額控除額を差し引くことで算出します。法人税には、法人税、法人住民税、法人事業税、特別法人事業税、消費税の5種類があります。

日本の法人税率

日本の法人税率は、会社の規模、資本金、所得総額により異なります。資本金1億円以下の中小法人は、税制上優遇されています。

法人の場合、年間800万円以下の所得金額については15.0%、800万円超の所得金額については23.2%の課税が発生します。赤字だった場合は、所得金額がないため税金の支払いは発生しません。

個人に対する所得税は現在、課税所得に応じて税率が5%から45%まで7段階に分けて増えていく累進課税となっています。これに対して法人税の税率は、原則として23.2%の一つだけです。 ただし、「中小法人」については、800万円以下の所得金額は軽減税率が適用されます。

法人税に加えて法人事業税、法人住民税、地方法人税すべてを含めた合計税率、言い換えると、会社の所得(利益)にかかるさまざまな税金を一括で出せるようにまとめた税率を「実効税率」と言います。

【関連サイト】
国税庁のウェブサイト No.5759 法人税の税率|国税庁 

法人税の計算方法とシミュレーション

実際に発生する法人税がいくらになるのか、ざっくりと計算してみましょう。

法人税は、法人の課税所得に対して税率を掛け合わせて計算します。法人税率は法人の資本金の大きさに応じて軽減税率が適用される点に注意が必要です。

法人税の計算式は以下になります。

法人税額 = 課税所得(益金 − 損金)× 法人税率

シミュレーション例

例1:普通法人 / 資本金1億円 / 課税対象所2,500万円の場合

法人税額:2,500万円 × 23.2% = 580万円
資本金が1億円を超えているため、法人税率は23.2%となります。

例2:普通法人 / 資本金1,500万円 課税対象所得600万円の場合

法人税額:600万円 × 15% = 90万円

→ 資本金が1億円以下で、かつ課税対象の所得が800万円以下のため、法人税は軽減措置による15%が適用されます。会社の利益が800万円以上でも、節税などにより課税対象所得を800万円以内に抑えることができれば、軽減措置を最大限享受することができます。

例3:人格のない社団など / 資本金4,000万円 / 課税対象所得1,100万円の場合

→ 資本金は1億円以下ですが、課税所得額が800万円を超えているので、課税所得額1,000万円の内訳の800万円分と300万円分とでそれぞれ法人税率が変わります。

800万円 × 15% = 120万円
300万円 × 23.2% = 69万6,000円

よって、法人税額:120万円 + 69万6,000円 = 189万6,000円

それぞれ違う法人税率を乗じた上で合計額を足し合わせなければいけないことに注意しましょう。

法人税の申告時期と申告方法

法人税の申告期限は、会社ごとに定める事業年度終了日の決算日から2カ月以内と決まっています。それぞれの会社の決算日は、会社設立時に定款で定めています。事業年度が終了した後、決算に基づいて法人税の申告書を作成して提出しますが、前事業年度の納税額が20万円を超えている場合は、これに先駆けて中間申告を行う必要があります。中間申告については、前期の法人税額の1/2で予定申告をする方法と、半年分を仮決算する方法とを選ぶことができます。

法人税の申告(確定申告)にはまず、決算書を作成します。

決算書は、会計年度のサイクルごとに各企業が発行するもので、その年度の経営状況や財務の状態を確認するための報告書です。決算書を作成後、以下のような流れで申告書を作成します。

  1. 決算書の当期純利益から税金の計算のために税務調整項目を加減し課税所得を求める
    2.「課税所得」× 「税率」で法人税額を求める
    3.「法人税額」−「税金から差し引かれる金額」で納税額を求める

以上は会計ソフトで作ることもできますし、会計士や税理士などに作成してもらうこともできます。なお、決算書を持参すれば税務署でも作成を手伝ってくれます。

申告時は以下の書類も添付が必要です。

・勘定科目内訳明細書
・法人税事業概況説明書
・適用額明細書(租税特別措置を適用する場合のみ)
・税務代理権限証書(税理士に申告書の作成を依頼した場合のみ)

法人税の納付時期と納付方法

法人税の納付期限は、申告期限と同様に事業年度終了日から2カ月以内です。支払いは、中間申告分と確定申告分の合計2回あります。

中間申告分は「各事業年度開始の日から6カ月を経過した日」から2カ月以内に納付します。3月が決算月の法人の場合は、11月30日に納付します。ただし、直前期の年税額が20万円以下の場合や、設立初年度の法人の場合は、支払う必要がありません。

法人税の納付方法には3つの選択肢があります。

①現金納付:現金での納付には、納付書を使用した「税務署窓口で直接納付」「金融機関の口座から振替納付」そして「コンビニから納付」の3つの方法があります。コンビニでの納付は「税額30万円以下」という条件があるので注意しましょう。

②クレジットカードで納付:インターネット上で専用のweb画面を開き、そこでクレジットカード決済を行います。決済には手数料がかかりますが、納税額の一部をポイント化できるというメリットがあります。

e-Taxによる電子納付:e-Tax(国税電子申告・納税システム)では、すべての税目について、ダイレクト納付、もしくはインターネットバンキングからの納付が可能です。金融機関まで出向く必要がなく、受付時間といった時間の制約も受けることなく納付できるので便利です。ただし、e-Taxを利用するには開始届出書の提出など事前手続きを行わなければなりません。

【関連サイト】
国税庁ウェブサイト|No.5759 法人税の税率
財務省|「法人税」を知ろう—もっと知りたい税のこと 平成30年6月

法人税に関するよくある質問

法人税とは何ですか?

法人税とは、主に株式会社や協同組合などの法人が事業活動を通じて得た各事業年度の所得に対して課される税金です。個人が利益を得たら所得税を税務署に申告・納税しますが、法人の場合は法人税を税務署に申告・納税します。法人税には、法人税、法人住民税、法人事業税、特別法人事業税、消費税の5種類があります。

法人税はいくら支払う必要がありますか?

日本の法人税率は、会社の資本金の規模や所得総額、または会社の事業開始年度によって異なります。法人の場合、年間800万円以下の所得金額については15.0%、800万円超の所得金額については23.2%が適応されます。 法人税額は「課税所得 × 税率 − 税額控除額」で求めます。

法人税の税率は何パーセントですか?

法人の場合、年間800万円以下の所得金額については15.0%、800万円超の所得金額については23.2%です。

法人税はいつ支払いますか?

法人税の納付期限は、申告期限と同様に事業年度終了日から2カ月以内です。会計年度が4月1日から3月31日までの場合、納付期限は5月31日までです。支払時期は、中間申告分と確定申告分の2回あります。中間申告分は「各事業年度開始の日から6カ月を経過した日」から2カ月以内となっています。

法人税は会社設立後、何年目から支払う必要がありますか?

新たに設立した法人で、消費税の基準期間がない新設法人は、基準期間における課税売上高がないため、原則として設立後2年間は消費税の納税義務が免除されることとなります。しかし、 期首時点(会計年度の起点)での資本金が1,000万円未満であることが、その事業年度で消費税が課税されないための必要条件です。

法人税が減税された理由は何ですか?

法人税減税の主な理由は、海外企業の日本誘致を促進し、日本企業の国際競争力を高めることです。 この効果によって日本経済全体の活性化を図ることが期待されています。ヨーロッパ各国でも自国の優良企業の海外流出を防ぐためと、海外の企業に進出してもらうために、ここ数年法人税率は引き下げられる傾向にあります。減税により、日本国内の企業の社内保有資産率も上がるため、企業は事業拡大などさらなる投資が可能となり、国内経済の活性化に対する期待も込められています。

本ページは情報提供を目的としており、掲載している情報は記事更新時点のものです。法律、雇用、税務、その他経営に関する最新情報に関しましては専門家にご相談ください。

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