身近に緑があると心身ともにリラックスするという方は少なくないでしょう。オフィスに緑を取り入れることで、業務の効率アップ、従業員のモチベーションアップ、従業員間のコミュニケーションの促進、近隣とのよい関係の構築などさまざまなプラスの効果を期待できます。
今回は、オフィス緑化の効果とグリーンの取り入れ方を紹介します。
オフィスに緑(グリーン)を取り入れる効果
オフィスに緑を取り入れると何らかの効果がありそうだと直観的に感じている人、すでに取り入れているという人も少なくないでしょう。日々の忙しい業務の中で、植物が身近にあることで、ストレスが軽減される、やすらぎを得られるといった心理的な効果も期待できます。オフィスや住宅に緑を取り入れることによる効果に関しては、さまざまな調査結果が出ています。
参考:科学が示す、室内に植物を置くべき5つの理由(Forbes Japan、2018年2月24日)
緑と一口にいっても、観葉植物から、育てて収穫まで楽しめる植物までさまざまです。成長を楽しめる植物であれば従業員同士で日々の世話や成長をともに楽しむことができ、一体感にもつながるかもしれません。建物の中だけではなく、もう少し視野を広げると、屋上を緑化して従業員が植物を育てたり、夏場に緑のカーテンを作ったりしている企業やコワーキングスペースもあります。このようなケースでは社内にとどまらず、近隣とのコミュニケーションも促進されるでしょう。
続いてどのように緑を取り入れたらよいか、具体的な方法を見てみましょう。
植物の取り入れ方
植物を取り入れる場所で分類してみると、大きく分けて屋内と屋外、屋内の場合については共用スペースと個人のスペースに分けることができます。これらについてそれぞれ詳しく説明します。
オフィス内
一番手軽に緑を取り入れられるのは、オフィスの共用スペースです。仕事場の片隅、ミーティーングルーム、休憩スペースなどにすでに植物を置いているというオフィスも少なくないでしょう。緑を置きたいけれど、場所に余裕がないという場合は、植物を天井から吊るすハンギングポットを利用したり、壁面緑化を検討したりしてみてもよいかもしれません。
機能性やデザイン性に優れたものなど、インターネット上では世界各国のさまざまな製品がみつかります。最近ではグリーンのあるライフスタイルが注目され、珍しい植物やスタイリッシュな園芸小物を扱うお店が増えているそうです。このようなお店からもオフィス緑化のインスピレーションを得られるでしょう。
オフィス内でもう一つ緑を取り入れてみたい場所として、個人のスペースがあります。1日の大半をデスクワークに費やす従業員も少なくない中、コンピューターの画面や資料から目を離したときにふと植物が視界に入ると、一瞬の安らぎを得られることでしょう。人によっては、仕事を見守ってくれる相棒のように感じ始めるかもしれません。机の上で大きなスペースを必要としない観葉植物も多くあります。
屋外
厳密にはオフィス内ではありませんが、オフィスの延長として、屋上や通りに面したスペース、バルコニーのようなスペースも緑化の対象となりえます。近年では緑化の効用に期待して、都市部でもオフィスビルの屋上やバルコニーに従業員のための園芸スペースを設ける企業も少なくありません。また、環境面に配慮して、夏場に朝顔やゴーヤなどのつる性の植物を利用して緑のカーテンを設置するのは、日本特有の緑の取り入れ方といえるでしょう。社内で植物の育成や収穫の喜びを共有できるだけでなく、近隣の住民や企業とのコミュニケーションのきっかけにもなります。このような取り組みが広がることで、都市部のヒートアイランド対策にも貢献することとなるでしょう。
オフィスの緑化に不安がある場合は
オフィスに植物を取り入れてみたいものの、日々の業務が忙しくてきちんと世話をできるかわからない、植物の扱いに不慣れで枯らせてしまったらと心配する人もいることでしょう。従業員の中には実は大の植物好きという人が存在するかもしれません。コミュニケーションも兼ねてまずは従業員とオフィスの緑化について、どのように緑化をしてみたいか、どんな心配事があるのか話し合ってみてはいかがでしょうか。
社内で植物をメンテナンスしきれない場合には、都市部を中心に便利な植物のレンタルサービスを提供する企業が存在します。オフィスに植物を貸し出すだけでなく、定期的にメンテナンスに訪れ、季節や植物の状態に応じて適宜交換してくれる便利なサービスもあります。費用面でも、最初から大きな投資をして植物を買うのではなく、レンタルしてどの植物と相性がよいか見極めることで、リスクを抑えることができます。まずはレンタルサービスを利用してオフィスの緑化を進めるのも一つの手といえそうです。
植物のメンテナンスと合わせて、どのような植物を取り入れたらよいか、どのような組み合わせがオフィスに映えるかといった点に難しさを感じる人もいるかもしれません。レンタルサービスは、何が適しているか試せる点でも有効です。オフィスに合った組み合わせを相談することもできるでしょう。また、グリーンコーディネーターと呼ばれるプロもいますので、相談してみてもよいかもしれません。
緑化のための融資・助成制度も
大きな植物を数鉢でも買うとなると少なくない出費になります。オフィスの緑化をしてみたいけれど費用面に不安があるという場合、融資や助成制度を検討してみるとよいでしょう。
屋内ではなく公共の利益になる屋外の緑化を対象とした制度がほとんどですが、地方自治体や財団による緑化の融資や助成制度があります。たとえば、東京都目黒区には以下のような制度があります。
屋上や壁面の緑化を検討している場合は、事業所のある自治体などの助成制度を調べてみることをおすすめします。インターネットと合わせて、自治体の窓口に足を運んで問い合わせてみてもよいかもしれません。
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執筆は2019年2月12日時点の情報を参照しています。
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