所狭しと飲食店や娯楽施設が並ぶ繁華街、新宿・歌舞伎町。裏道に入り、ラブホテルのエントランス脇を通ると、蛍光灯に照らされた大きなショーウィンドウが突如現れる。藤田佳祐(ふじた・けいすけ)さんが2016年から営むセレクトショップ「THE FOUR-EYED(ザ・フォーアイド)」だ。オープン当初からSquareのPOSレジと決済端末を利用してきた藤田さんに、その活用方法や気に入っているポイントを聞いた。
業種 | 小売業 |
業態 | アパレル店 |
使用しているSquareのサービス | Square ターミナル、Square POSレジ、売上分析 |
目次
- 新たな刺激を求める人の集い場所
- 各ブランドへの売上レポート作成にかかる時間は、10分
- 店舗情報はすべてペーパーレスで管理
- Square ターミナルの導入で、手書きの領収書とさようなら
- THE FOUR-EYEDのこれから
- Squareで実現できたこと
新たな刺激を求める人が集う場所
アパレル店で溢れかえる原宿や渋谷から一歩離れ、歌舞伎町から新進気鋭のブランドを発信する「THE FOUR-EYED」。代表の藤田さんは地元、大阪のアパレル店に8年間勤務した後、退職。独立するよきタイミングが訪れるまで、ストリートスナップ誌「STREET」でファッションフォトグラファーとして活躍した。自分のお店を持ってからは「妥協しない」「やるからには楽しむ」という思いを胸に、経営してきたと話す。
店のコンセプトは、洋服に新たな刺激を求める人の集い場所。洋服との出会いはもちろん、さまざまな人や考え、はたまた生き方にも触れられるようなコミュニティをつくりたいと考え、リアルな場のポテンシャルを引き出してきた。
「死ぬときって、走馬灯が見えるとか言うじゃないですか。そのときにオンラインストアで買い物したときの思い出って、たぶん流れないんですよ。やっぱり五感で体験したことのほうが出てくると思うんです。だから思い出に残るような場所が作れたらと、大袈裟ですけど思っています」
刺激や居心地のよさを求めて再訪する人も決して少なくない。実際に全体の8割が常連客だという。そう聞くとスタッフが積極的に話してくるようなお店のように想像するが、お客さまについてまわるような接客をすることはなく、自分のペースで楽しませてくれる。
「服屋に行くのって、少し緊張するじゃないですか。私、こんな格好で行っても大丈夫かなとか。そういうのをなくしたいなというのはあります」
▲店内に設置されている証明写真機。来店時にお客さまが撮影した証明写真が写真機のありとあらゆるところに貼られている。
各ブランドへの売上レポート作成にかかる時間は、10分
広々とした店内には、常時300以上のアイテムが並ぶ。2024年時点だと31ブランドの取り扱いがあるそうだ。そのほとんどはSNSを通して発掘しているといい、うち3割は日本だとここでしか手に入らないという。
膨大なアイテムの管理に使用しているのが、Square POSレジだ。在庫管理機能を活用して商品を登録すると、商品別、またはカテゴリ別などの売れ行きが自動で集計され、売上レポートを確認できるようになる。利用は無料だ。
THE FOUR-EYEDでは、どのブランドからもシーズンごと、あるいは月ごとの売上報告書が求められるため、「カテゴリ」にブランド名を登録し、「カテゴリ別売上」にアクセスするだけでブランドごとの売り上げを確認できるようにした。
報告書を作成する際には、カテゴリ別売上のページからCSVファイルをエクスポートし、必要な情報を絞り込み、ブランドに送るだけ。1ブランド、10分もあれば報告書の作成が終わるという。ひと目でわかる各ブランドの売れ行きは、仕入れの判断を下すうえでも役に立つ。
「このブランドは消化がいいとか悪いとか、次の仕入れはちょっとタイトにしていこうとかが見れます」
店舗情報はすべてペーパーレスで管理
「最初の4年くらいはプリンターも買いませんでした」と言う藤田さんはどこか誇らしげだ。以前の勤務先では在庫を紙で管理していた。
Square POSレジを使うと、在庫情報さえ登録しておけば、Squareの端末で決済をするたびに在庫数が自動で調整される。さらにはブランド別の売り上げまでオンライン上から瞬時に把握できるので、紙での管理に比べてずいぶんと負担が少ないようだ。
「とにかく紙を置きたくなかったんです。どこに置いたかを忘れてしまえばミスも出てくるし、すべてが記憶頼りになるじゃないですか。クラウドなら検索すればなんでも出てくるので、余計な心配をしなくていいし、すぐです。もう本当にそれに尽きます」
Square ターミナルの導入で、手書きの領収書とさようなら
1アイテムの単価は数万円、アイテムによっては20万円ほどになることもあるため、クレジットカード決済の導入は必須だった。
使い勝手がよさそうという印象を受け、2016年のオープンとあわせて導入したのがSquareの決済端末。以降、乗り換えることなく8年間使い続けている。
ただ最近になって、Square リーダーからSquare ターミナルに思い切ってアップデートした。
「去年Square ターミナルを導入しました。レシートプリンターを使ったときに革命が起きましたね。これまで手書きで領収書を書いてたんですよ。印刷できると楽ですね」
Square ターミナルにはレシートプリンターが搭載されている。さらにPOSレジもあらかじめインストールされているので、1台で商品登録から決済までできる。
在庫情報などはアカウント内に保存されているため、新たにSquareの端末を購入した場合も、同じアカウントにログインすれば、登録済みの情報がそのまま表示される。再度登録する手間が不要なのはうれしいところだ。
THE FOUR-EYEDのこれから
今後THE FOUR-EYEDをどのように発展させていきたいかと聞くと、「新しい才能を持つ人たちにチャンスを与えていける場所でありたいですね」と藤田さん。
大切にしていきたいのは、店舗に並ぶ洋服以上にコミュニティのための場であることだという。
「洋服はあくまでも人生を華やかに、豊かにするものであって、それだけを考えるのはちょっと変な話なんです。たとえばロールプレイングゲームでも、武器や防具、魔法ってオプションじゃないですか。メインは魔王を倒したり、仲間を見つけたりすることなんですよ。だから洋服は、気が合う人を見つけるツールぐらいでいいと思っています。それ以上に、誰かにチャンスを与えていくような場になれたらいいですね」
▲藤田さんがアメリカのスリフトショップで発見した絵。THE FOUR-EYEDの由来となっている。
「去年Square ターミナルを導入しました。レシートプリンターを使ったときに革命が起きましたね。これまで手書きで領収書を書いてたんですよ。印刷できると楽ですね」ーTHE FOUR-EYED 代表 藤田佳祐さま
Squareで実現できたこと
ブランドごとの売れ行きを瞬時に把握できる
Square POSレジに商品を登録すると、管理画面やアプリから商品別・カテゴリ別の売り上げが見れるようになります。THE FOUR-EYEDでは仕入れ先のブランド各社へ売上報告書の提出が必要なため、「ブランド名」をカテゴリに登録しています。そうすることで、カテゴリ別売上でブランドごとの売り上げが瞬時にわかります。あとはCSVファイルでエクスポートし、必要な情報に絞って、ブランドに送るだけ。ブランドごとの売上報告書の作成には10分もかからないといいます。
在庫管理をペーパーレス化できた
THE FOUR-EYEDでは在庫情報をすべてSquareに登録し、ペーパーレス化を実現しています。紙に記入する必要も、大量の紙を保存する必要もないため、書く手間、探す手間、なくす心配がなく、精神的な負担が少ないといいます。
手書きで領収書を書く必要がなくなった
オープン当初はSquare リーダーを使用し、レシートプリンターを導入していなかったTHE FOUR-EYED。そのため領収書は基本的にすべて手書きでした。2023年にレシートプリンターが搭載された決済端末、Square ターミナルを導入したことで、領収書を書く手間がなくなりました。
記事に掲載されている店舗情報 (商品内容、価格、営業時間など) は2024年10月時点のものです。