在庫引当でネットショップの受注ミスをなくそう

ネットショップを運営している人の中には、過剰在庫を持たないように、在庫不足にならないようにと在庫管理に気を配っているという人も少なくないでしょう。特に、お客様からの注文が入ってから在庫がないことに気づくのは避けたいところです。お客様から注文が入った時点で在庫を取り置く「在庫引当」は在庫管理の中で特に重要な考え方です。本記事では在庫引当について、メリットと注意点を合わせて説明します。

目次



在庫引当とは?

「引き当て」とは、ある目的のために対象を確保することを意味します。「在庫引当」とは、在庫を引き当てることで、お客様から注文を受けてまだ発送が完了していない商品を取り置いて、在庫数を調整します。

はじめに在庫引当をしないとどうなるか考えてみましょう。注文があった時点では在庫の数は変わらず、発送完了時点で在庫を調整します。発送完了前に次の注文が来てしまうと、「帳簿上では在庫があると思っていたら、実は在庫がない」という事態が発生します。

たとえば、ある商品の在庫が3個あったとしましょう。Aさんがこの商品を1個注文しました。続いてBさんが同じ商品を3個注文しました。Aさんから注文を受けた商品はまだ発送していません。在庫引当をしていないと、Bさんの注文を受けた時点で、帳簿上では在庫はまだ3個残っているように見え、Bさんの注文を受けてしまいます。Aさんに商品を発送して、在庫が2個になり、いざBさんの商品を発送しようとすると、在庫が足りません。

このような事態は、Aさんの注文を受けた時点で、在庫引当を行い、実際の在庫数と合わせて、有効在庫数を記録しておくことで避けられます。有効在庫数は「実際の在庫数 – 引当個数」で表される在庫数です。

先ほどの例に在庫引当を取り入れて見てみましょう。

Aさんの注文を受けた段階で、実際の在庫数は3個ですが、有効在庫数は2個になります。Bさんから注文を受ける際には、有効在庫数2個よりもBさんの注文数量3個の方が多いため、注文を受けられないことがわかります。Bさんにはネットショップ上で在庫が足りないことが伝わり、Bさんは注文を諦めるか、希望より少ない数量で注文できます。一度注文が通って、後日ネットショップが注文をキャンセルするよりもよほどお客様がネットショップに対して持つ印象はよいはずです。

在庫引当の基本がわかったところで、続いて在庫引当のメリット、注意点の順に見ていきましょう。

在庫引当のメリット

実際の在庫数と有効在庫数の二つの数字を管理するのは手間と感じる人もいるかもしれません。手作業での在庫管理ではなく、在庫管理システムを使えば手間は大幅に削減できます。

在庫引当には、注文を受けたら確実に納品できる、在庫数を確実に把握できる、在庫管理を効率化できるといったメリットがあります。ここではこの三つのメリットについて詳しく説明します。

注文を受けたら確実に納品できる

先の例でも説明しましたが、在庫引当をしていると、お客様から注文を受け付けたら確実に納品できます。有効在庫を把握しているので、在庫が足りずに注文をキャンセルするといったことはありません。確実に商品が納品されれば、お客様はネットショップのサービスに満足することでしょう。また、ネットショップ側では、仕入れ先への急な発注や注文キャンセルといった作業が発生せず、余裕を持ってネットショップの運営にあたれます。

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在庫数を確実に把握できる

目で見て数えて把握できる実際の在庫数は、必ずしも有効在庫と同じではありません。注文を受けた時点で在庫引当を行い、注文分を取り置いて、有効在庫数が更新されれば、お客様に対して販売できる在庫の数を確実に把握できます。

管理者一人のネットショップであれば、なんとか実際の在庫数と有効在庫数を把握できても、ネットショップの規模が大きくなると、ある従業員が把握した注文を他の従業員が把握していなくて、過剰に注文を受けてしまうといったことも起きかねません。在庫管理システムで実際の在庫数と有効在庫数が管理されていれば、誰もが在庫の状況を正確に把握できます。

在庫管理を効率化できる

目の前にある在庫数は実際の在庫数ではありません。目の前にたくさんの商品が積まれていても、同数の注文を受けていれば、有効在庫はゼロの状態です。このような極端な状況でなくても、有効在庫を把握して、適切に在庫を補っておきたいところです。有効在庫が少なくなった時点で仕入れ先に発注し、在庫を補えれば、在庫切れによる販売機会の損失を避けられます。在庫引当を行い、有効在庫を随時把握することで、在庫管理の効率化につながります。

在庫引当の注意点

ネットショップを運営する場合、ネットショップ作成サービスの在庫管理機能を利用する人が多いことでしょう。このような在庫管理システムを使えば、在庫管理の負担が軽減し、在庫を適切に管理できるようになります。それでもまだ注意点があります。ここでは、入力ミス、入力漏れ、棚卸しのミスについて説明します。

入力ミスに注意

お客様から注文を受けると、在庫管理システムでは自動的に在庫を引き当て、有効在庫数を減らします。何らかの理由で紙やエクセルシートを使って人手で在庫管理をしているネットショップもあるかもしれません。また、ネットショップのシステムを通さず直接注文を受けることがあるかもしれません。そのような場合は注文を受けたら必ず在庫を引き当てる手順を確立しましょう。在庫引当を忘れると、有効在庫数に誤りが生じて、在庫が足りないにもかかわらず注文を受けてしまう可能性があります。また、お客様が注文をキャンセルしたときには引き当てた在庫を戻し、有効在庫数を増やすのを忘れないでください。

入力漏れに注意

人手で在庫管理をしている場合だけでなく、ネットショップのシステムを使っている場合でも、店舗を同時に経営している入力漏れが発生する可能性があります。ネットショップと店舗のPOSシステムと在庫管理を連動させられるサービスを利用することでミスを回避できます。店舗での決済では必ずPOSシステムを通して、入力漏れがないように気をつけましょう。また、入力ミス同様、ネットショップを通さない特別な注文でも入力漏れに注意する必要があります。

棚卸しのミスに注意

注意を払ってネットショップを運営していても、実際の在庫数とシステム上の在庫数に差が生じる可能性はあります。そのような差に気づくためにも棚卸しは重要な作業です。毎月、季節ごとなど、定期的に在庫の状態確認も含めて、棚卸しをすることをおすすめします。棚卸しにミスがあっては元も子もありません。きちんと人員を割いて正確に棚卸しをしましょう。

本記事ではネットショップの経営さが知っておきたい在庫引当について説明しました。ネットショップを経営している人、これから経営したいという人の中には、在庫管理の重要性は知っているものの、在庫引当という単語を耳にするのは初めてという人もいたかもしれません。過剰在庫は問題ですが、在庫が少なすぎるのも問題です。本記事をきっかけに在庫引当を意識すると、受注ミス、販売機会の損失は大幅に減るはずです。これからネットショップを開設するという人は、在庫管理機能にも注目してサービスを選択してみてください。

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執筆は2020年2月4日時点の情報を参照しています。
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