JNTO(日本政府観光局)の発表によると、2012年に日本を訪れた外国人数はおよそ835万8千人でした。その5年後の2017年にはおよそ2,869万1千人と、3倍以上に増加していることがわかりました。
参考:国籍/月別 訪日外客数(2003年~2019年)(日本政府観光局)
さらに、政府は2020年までに訪日外国人旅行者を4,000万人以上に増やすことを目標に、「明日の日本を支える観光ビジョン」を策定しました。
このような流れから、飲食店にとって訪日外国人旅行者をターゲットにしたインバウンド対策に力を入れる必要がますますあるといえます。今回は、飲食店のインバウンド対策を紹介します。
インバウンドとは?
インバウンド(inbound)は「内向きに入ってくる」といった意味で、観光業界では外国人が日本を訪れることを指します。インバウンドに対し、国外を訪れることをアウトバウンド(outbound)といいます。
2020年東京大会に向けて、今後ますますの増加が予想される訪日外国人旅行者をターゲットにした集客は、飲食店の売上拡大に重要だと考えられます。
インバウンドを狙った集客のヒント
ソーシャルメディアの活用
飲食店のインバウンド対策として、ソーシャルメディアの活用があります。FacebookやTwitter、Instagramなど海外でも多くの人に利用されているソーシャルメディアを中心に自店のアピールを行うことで、より広く多くの人に対し発信することが可能です。
また、英語や中国語で表記するなど外国語による情報発信を行うことも大切です。
日本でしか味わえないサービスの提供
日本でしか味わえないサービスを提供することで、訪日外国人旅行者の集客につなげる方法もあります。
たとえば、日本文化の一つである忍者に興味を持つ外国人も多くいます。忍者屋敷のようにカラクリを施したお店で、スタッフが忍者に扮してサービスを提供しているところもあるようです。
また、寿司握り体験やマグロ解体体験など、お客様も一緒に楽しめるイベントでも、思い出作りのお手伝いができるでしょう。
日本でしか味わえないサービスを提供することで、お店を訪れたお客様による評判が評判を呼び、新規顧客の獲得が期待できます。
近隣店舗との協力
観光地や商店街などさまざまな店舗が立ち並ぶ場所に店舗を構えているのであれば、その状況を利用するという方法もあります。
たとえば、近隣の店舗と協力して、他店のお客様に自店のショップカードやクーポン券を配布するようお願いしたり、複数の飲食店の指定メニューを食べることで限定グッズがもらえたりというようなアイデアを実践してみてはいかがでしょうか。
また、自治体や観光協会と連携しながら、町おこしの一環としてさまざまなイベントを開催するのも良いでしょう。
Wi-Fi環境の整備
訪日外国人旅行者数が増えれば、Wi-Fi(無線LAN)を利用する人が増えることが予想されます。
日本滞在中に困ったこととして、無線LANが利用できなかったことを多くの訪日外国人旅行者が挙げています。また、2020年に開催される東京大会に向けてWi-Fi導入を促進する動きがあります。飲食店でもWi-Fiを導入することで、集客効果を見込めたり、お客様の利便性を高めたりすることにつながります。
参考:
訪日外国人旅行者に対するアンケート調査結果について(観光庁)
SAQ2(サクサク) JAPAN Projectの公表(総務省)
宗教における文化や習慣への対応
外国人のお客様が増えると、文化や習慣に応じた対応が必要不可欠になっています。
飲食店では、宗教的な食事制限への対応が必須といえるでしょう。たとえば、イスラム教やヒンドゥー教のお客様向けのメニューを作ったり、既存のメニューでタブーとされている食材を除いたりと、臨機応変な対応が求められます。
「ハラルビジネスとは?ムスリム対応で日本でもビジネスチャンスに」の記事もぜひ参考にしてみてください。
また、国内外のお客様に関わらず、食物アレルギーへの対応も欠かせません。
多言語表記対応
飲食店でできるインバウンド対策として、メニューや案内の多言語表記が挙げられます。 日本を訪れる旅行客の中には、英語圏だけでなく、アジアや中東、アフリカといった世界各国からさまざまな言語を使用する人がいます。
多言語を話せるスタッフを増やしたり、多言語の翻訳機能を備えたアプリを取り入れたりと、メニューや案内も多言語に対応するようにしましょう。
クレジットカード決済の導入
海外ではクレジットカード決済が普及している国も多いため、飲食店でクレジットカード決済を導入するのもおすすめです。とくに、銀行や両替所の営業時間外に飲食店を利用する際、カード決済が選べると、集客力アップや顧客満足度の向上につながります。
SquareのIC カードリーダー(Square Reader)と無料のアプリがあれば、普段お使いのスマートフォンやタブレット端末でクレジットカード決済の受付が可能になります。審査に通過すれば最短即日から利用を開始でき、売上額は、資金繰りにもうれしい最短翌日(※)に振り込まれます。
※三井住友銀行・みずほ銀行をご登録の場合: 0:00から23:59 までの決済分が、決済日の翌営業日に振り込まれます。
三井住友銀行とみずほ銀行以外の金融機関口座をご登録の場合:毎週水曜日で締め、同じ週の金曜日に合算で振り込まれます
また、月額使用料などの固定費用はなく、かかるのはSquare Readerの購入費用(7,980円)と決済ごとの手数料のみなので、ランニングコストも大幅に抑えることができます。ぜひ導入を検討してみてください。
Squareのブログでは、起業したい、自分のビジネスをさらに発展させたい、と考える人に向けて情報を発信しています。お届けするのは集客に使えるアイデア、資金運用や税金の知識、最新のキャッシュレス事情など。また、Square加盟店の取材記事では、日々経営に向き合う人たちの試行錯誤の様子や、乗り越えてきた壁を垣間見ることができます。Squareブログ編集チームでは、記事を通してビジネスの立ち上げから日々の運営、成長をサポートします。
執筆は2018年6月27日時点の情報を参照しています。2019年5月14日、2020年7月1日に記事の一部情報を更新しました。
当ウェブサイトからリンクした外部のウェブサイトの内容については、Squareは責任を負いません。
Photography provided by, Unsplash