日々の業務の効率化に頭を悩ませているバー経営者も多いかもしれません。業務効率化は不要なコストを減らすと同時に、従業員の負荷を軽減し、お客様により良いサービスを提供することにつながります。
今回はバーの業務効率化におすすめの工夫をいくつかご紹介します。
目次
- バーの業務内容
- バーの業務に3Mを当てはめてみよう
・「ムリ」なところがないか考えてみる
・「ムダ」なところがないか考えてみる
・「ムラ」のあるところがないか考えてみる - バーの業務効率化におすすめの工夫
・メニューを見直してみる
・マニュアルを見直してみる
・定期的なスタッフミーティングを行う
・店内の配置を見直してみる
・システムやツールを検討してみる
バーの業務内容
バーテンダーの業務といえば、お酒の提供やお客様との会話にフォーカスが当たりがちですが、実際には多岐に渡ります。
たとえば、店内の掃除やグラス磨き、食材の仕込み、簡単な調理、氷の用意、食品や消耗品などの在庫管理、発注、業者対応、レジ管理、店内のBGM選曲などです。営業時間中の業務の他、開店前や閉店後にもさまざまな業務があることが分かります。
バーテンダーと経営者が別々の場合、経営者の業務内容としては仕入先の業者の選択や契約関係、売り上げや仕入れの管理、勤怠やシフト作成などの労務管理、提供メニューやコンセプトの決定、人材の募集や育成などがあります。
バーテンダーが経営者を兼ねている場合、上記の経営者の業務も1人でこなす必要があります。
バーの業務に3Mを当てはめてみよう
業務効率化をする上で、一つの指標として使われているのが「3M」です。「ムリ」「ムダ」「ムラ」の頭文字である「M」をとって「3M」と表されています。
3Mの視点から、業務効率化を図るべき点を見つけるヒントを紹介します。
「ムリ」なところがないか考えてみる
業務効率化を図る際、全ての作業時間を短縮させたり、まるごとシステムやツールに置き換えたりすれば解決する訳ではありません。業務を行うのに、適正な時間や労力を無視してしまっては、かえって効率が悪くなってしまう場合があります。
1人の従業員の負担が多すぎるあまり、洗った後のグラスに汚れが残っていたり、提供するメニューの盛り付けが美しくなかったり、お客様とのコミュニケーションがおざなりになっているようでは、十分なサービスを提供することができなくなってしまいます。一人ひとりに合った業務量かどうか、ムリが生じていないかどうかを定期的に見直すことが大切です。
「ムダ」なところがないか考えてみる
次に、業務の中でムダな部分がないかについて考えてみましょう。ムダな動きが積み重なることで、作業全体が滞ってしまったり、お客様に迷惑をかけてしまったりしていないかを観察します。
たとえば、営業中は忙しくなるから仕込みは全部開店前に終わらせておくとします。しかし、実際には仕込んだ分を全てお客様に提供できるとは限りません。仕込みをした食材は衛生上、翌日以降には提供できないものもあるため、廃棄処分せざるを得ない場合もあるでしょう。
多めに仕込みしてしまった分はムダになってしまう上に、仕込みのために従業員が早く出勤しているとなれば、人件費のムダにもつながりかねません。
仕込みという一つの作業を分散して、店内の様子を見ながら臨機応変に対応できるところがないかを考えることで、省けるムダもあるでしょう。
「ムラ」のあるところがないか考えてみる
最後に、ムラがないかどうかを考えることも大切です。従業員の動作はもちろんのこと、タイミングや組み合わせなども考慮する必要があります。
スタッフによっては手際が早い人とそうでない人がいる場合、お客様の目からも「この人は手際よくやってくれているけど、あの人は…」と口には出さずとも、評価されている場合があります。
スムーズに作業をこなしているスタッフとそうでないスタッフを比較して、問題点や改善点を洗い出してみるのも良いでしょう。
バーの業務効率化におすすめの工夫
メニューを見直してみる
独自のメニューで調理時間や手間がかかる場合、メニュー自体を見直してみるのも一つの方法です。
特に、バーテンダーが1人ですべての業務を行う場合、調理や盛り付けに時間がかかってしまうとお客様への気配り・目配りを怠ってしまう可能性があります。
お客様との距離が近いバーにおいて、一人ひとりのお客様とコミュニケーションを丁寧にとることがリピーターになってもらえる大切な要素です。余裕をもてるようメニューに工夫するというのも業務効率化といえます。
マニュアルを見直してみる
従業員の動線や作業手順を観察し、マニュアルを作り直すというのも手です。
マニュアルが全てではありませんが、新しい人材を育成する際に従業員全員が共通認識をもつ上で大切なツールとなります。
また、マニュアルを定期的に見直して改善していくことで、従業員間のムラを減らすことにつながります。
定期的なスタッフミーティングを行う
現場で働く従業員には現場ならではの意見もあります。中には、日頃から問題点や改善点を感じている従業員もいるかもしれません。
現場で働く従業員自身が問題点を把握し、改善点を考えられるのは、経営者にとっては理想的な環境といえるかもしれません。
従業員から意見を吸い上げる場としては、定期的なスタッフミーティングを行う、一緒に食事をしながら会話するなど、スタッフが問題点や改善点を言いやすい環境をつくることが大切です。
店内の配置を見直してみる
店内の掃除に時間がかかる、座席の配置場所によってお客様に目が行き届きにくいなどの課題がある場合、店内の配置を見直してみるのもできることの一つです。
掃除がしやすい配置にする、不要な物を片付けることで効率よく掃除を終えることも可能でしょう。また、シート席がある場合、パーテーションや観葉植物、インテリアなどが邪魔になって、シート席のお客様の状況が掴みにくい場合は配置を変えることをおすすめします。
お客様の動向が目に入った方が、次にどんなサービスが必要なのか、どんな準備が必要なのかを事前に考えることが可能になります。
システムやツールを検討してみる
業務内容によっては、テクノロジーを取り入れることでよりスムーズに作業が進む場合があります。
たとえば、混雑する時間帯に盛り付けとレジを同時にこなさなければならないとき、レジに手間取ってしまってはオーダーをしたいお客様を待たせてしまうことになります。このとき、どの作業を機械化できるのか、どの作業を従業員が行うべきなのかを考えることが大切です。
たとえば、手元で作業をしつつお客様と会話を楽しみ、メニューを提供することは機械にはできない業務内容です。
一方、レジはテクノロジーを活用することで、お会計の時間を短縮し、力を入れたい接客や盛り付けなどに時間を割くことが可能になります。
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こういったシステムを上手く活用していき、業務効率化を図ってみてはいかがでしょうか。
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執筆は2018年12月27日時点の情報を参照しています。2022年9月15日に記事の一部情報を更新しています。当ウェブサイトからリンクした外部のウェブサイトの内容については、Squareは責任を負いせん。Photography provided by,Unsplash