大阪の事業者向け、新型コロナウイルス対策と支援金・給付金情報

この記事は2020年12月10日時点(2022年9月20日一部情報更新)の情報を参照しています。

業種・業態、規模に関わらず、全国の多くの事業者が感染症の影響で、「新しい生活様式」への対応や、経営方針の転換が求められています。この記事では、支援金や相談窓口など、大阪でビジネスを営む事業者向けに役立つ情報をまとめています。



業界別ガイドラインの遵守

大阪府では各業種の事業者に対して、業種別ガイドラインの遵守を求めています。合わせて、ガイドラインを遵守しているお店に対しては「感染防止宣言ステッカー」の発行を行っています。また、2021年6月16日からは感染防止対策を行っている飲食店に対して「ゴールドステッカー」の交付を行っています。2021年6月21日から7月11日のまん延防止等重点措置期間中、ゴールドステッカーを取得している店舗に関しては条件付きで酒類の提供が認められています。

イベントを行う際には、業種別ガイドラインの遵守に加えて、接触確認アプリ「Cocoa」、大阪コロナ追跡システムの導入もしくは名簿の作成が必要です。また、1,000人を超えるイベントでは事前に相談が必要です。

各店舗でできる対策

業種別ガイドラインに加えて、個々の店舗でできる対策を紹介します。

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キャッシュレス決済で非接触会計

感染症対策として、キャッシュレス決済を積極的に利用したい消費者が増えています。JCBが2020年8月に発表した調査では、約66%の人が感染症の影響で現金からキャッシュレス決済に切り替えています。加えて、キャッシュレス決済が使えないと分かるとお店の利用をやめるという人が48%もいるなど、キャッシュレス決済は感染症対策としてメリットがあるだけでなく、機会損失の防止にもなることが分かります。

参考:JCB、「キャッシュレス決済に関する調査~コロナ禍におけるキャッシュレス決済事情~」を発表(株式会社ジェーシービー)

キャッシュレス決済の中でも、少額の支払いによく使われている電子マネーや、クレジットカードのタッチ決済なら、端末にカードをかざすだけで数秒で決済が完了します。カードの受け渡しが発生せず、お会計時の接触を最低限に抑えられるので、お客様も従業員も安心です。

店内の注文はセルフオーダーを導入する

お客様のスマートフォンでQRコードを読み込み、表示されたメニューから注文を行うセルフオーダーなら、メニューの受け渡しや注文取りの際に発生するお客様と従業員の接触をなくすことができます。

出来上がった料理をお客様のテーブルに運ぶだけなので、接客の負担を軽減することもできます。店内のオペレーションを見直したい、より少ない人数でお店を運営したいと考えている事業者におすすめです。Squareのセルフオーダー機能なら、無料でセルフオーダーシステムを導入することができます。

テイクアウトは事前注文で接触を最低限に

営業時間の短縮や外出自粛を機に、テイクアウトを始める飲食店やテイクアウトを利用する消費者が増えています。お客様が店頭に来て、メニューを確認して注文、支払い、商品の受け取りを行うのが一般的なテイクアウトの流れですが、事前に注文と支払いを済ませることができれば、お客様にとって便利なだけでなく、お店側の負担も減ります。

事前注文に必要なのは、テイクアウトメニューを載せた注文サイトです。お客様は注文サイトからほしい商品を注文し、決済を行い、受け取り時間などを指定します。お店では、注文内容を確認して、来店時間に合わせて商品を準備します。従業員は、オーダーを取ったり、会計をしたりなどの手間がなくなる分、他の業務に集中できます。

請求はオンラインで行う

法人のお客様や、大口の注文には請求書を発行しているお店が多いかもしれません。また、ヨガ教室や料理教室などでは、レッスン料を銀行振込や手渡しでもらうこともあるでしょう。感染症対策に加えて、業務効率化の面でも、オンライン請求書の利用がおすすめです。

オンライン請求書では、紙を使わず、請求額やお客様のメールアドレスを入力するだけで、請求書を発行することができます。紙のやりとり、現金の受け渡しがなくなる分、接触を減らすことができます。パソコンやスマートフォンから作成・送信が可能なので、テレワークにも対応できます。

セールや割引キャンペーンはネットショップで

年末年始やゴールデンウィークなどの連休は小売店にとって書き入れ時です。消費者も消費意欲が高まる時期ですが、今回は例年とは異なるかもしれません。

外出せずに買物がしたい、気軽に会えない分贈り物がしたいという消費者の気持ちに応えるためにも、ネットショップを立ち上げてみてはいかがでしょうか。店舗より1日早めにセールを始めたり、ネットショップ限定のクーポンコードを配布したりと、ネットショップの利用を促すようなメリットを積極的に採用することも、ネットショップの売り上げを伸ばす方法です。

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事業者向け支援金、補助金、納税情報

大阪で事業を営む事業者向けの支援金、補助金、納税の猶予に関する情報を紹介します。

第9期大阪府営業時間短縮等協力金(2021年10月1日から10月30日まで)

10月1から10月30日まで大阪府では飲食店に対して営業時間の短縮を要請しています。

対象 大阪府内の飲食店、遊興施設、結婚式場
支給要件 ・ゴールドステッカー認定店では21時までの営業、酒類の提供は20時30分まで、同一グループ同一テーブルは4人まで、カラオケ施設利用の自粛
・その他の店舗では20時までの営業、酒類・カラオケ設備の提供は自粛、同一グループ同一テーブルは4人まで
支給額 ・中小企業は一日あたり2.5万円から7.5万円、大企業は一日あたり上限20万円
申請期間 未定

第8期大阪府営業時間短縮等協力金(2021年9月1日から9月30日まで)

9月1から9月30日まで大阪府では緊急事態措置が実施されます。実施に伴い、営業時間短縮に協力をした飲食店には協力金が支給されます。

対象 大阪府内の飲食店、遊興施設、結婚式場
支給要件 ・通常の営業時間が20時を超える店舗では、酒類提供・カラオケ施設利用の停止、20時までの時短営業または休業
・通常の営業時間が20時を超えない店舗でかつ、酒類・カラオケ施設を提供する店舗は休業
支給額 ・中小企業は一日あたり4万円から10万円、大企業は一日あたり上限20万円
申請期間 2021年9月24日から11月4日

大阪府雇用促進支援金

大阪府では、求職者を雇用し、一定期間雇用している事業者に対して支援金を支給しています。

対象 指定の求人情報を通して求職者を、2020年10月1日から2021年11月30日までの間に雇用をした事業者
条件 ・2020年4月1日以降に失業した大阪府に住所がある人を雇用している
・3カ月継続して雇用している
・雇用保険に加入させている
支給額 正規雇用は25万円/人、非正規雇用は12.5万円/人
申請期間 雇用後1カ月以内にオンラインで申請フォームに登録し、2022年3月10日までに申請書類を提出

【大阪市】飲食店等への水道料金及び下水道使用料の特例減免制度

対象事業者 大阪市と直接給水契約ををしている以下の事業者
・酒類を提供している飲食店で、2020年の売上額が2019年より30%以上減収している
・酒類を提供している飲食店が入居しているテナントビルのオーナー、管理会社で、入居店舗の2020年の売上額が2019年より30%以上減収している
減免対象 2021年1月から3月検針分の水道料金
減免割合 ・売上が50%以上減収している場合は全額免除
・売上が30%以上50%未満減収している場合は半額減免
申請期間 2021年4月20日から2021年7月31日
※テナントビル、管理会社は事前申込が必要

【大阪市】法人市民税の申告・納付期限の延長

法人市民税の申告・納付を期限内に行うことができないやむを得ない理由がある場合、所定の手続きを行うことで申告・納付の延長が認められます。やむを得ない理由には、申請手続きを行う業務体制が整えられない、決算作業や株主総会が開催できない、などが含まれます。

申請手続き 書面で法人市民税の申告書を提出する場合、余白に「新型コロナウイルスによる申告・納付期限延長申請」と記載する。電子申告の場合、法人名称に続ける形で「新型コロナウイルスによる申告・納付期限延長申請」と記載する
申告・納付期限 やむを得ない理由が解決した日から2カ月以内、原則申告書が提出された日が延長後の申告・納付期限となる

【大阪市】事業所税、市たばこ税及び入湯税の申告・納付(納入)期限の延長

法人市民税同様、やむを得ない理由で事業所税、市たばこ税、入湯税の申告・納付を期限内に行うことができない場合、所定の手続きを行うことで申告・納付の延長が認められます。

申請手続き 書面で法人市民税の申告書を提出する場合、余白に「新型コロナウイルスによる申告・納付(納入)期限延長申請」と記載する。電子申告の場合、法人名称に続ける形で「新型コロナウイルスによる申告・納付(納入)期限延長申請」と記載する
申告・納付(納入)期限 やむを得ない理由が解決した日から2カ月以内、原則申告書が提出された日が延長後の申告・納付期限となる

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事業者向け相談窓口

感染症対策と事業の両立、テレワークの導入、従業員の継続的な雇用など、様々な難題に取り組む事業者に向けて、各所で相談窓口が設けられています。大阪府内の事業者向けの相談窓口を紹介します。

大阪府よろず支援拠点

大阪府よろず支援拠点は、大阪産業局が運営する無料の相談窓口です。中小企業の経営者、個人事業主、社団法人、これから創業する人など、幅広い人を対象に経営の相談を受けています。中小企業診断士や社会保険労務士、プロダクトデザイナーなど、様々な専門家がコーディネーターとして課題解決に取り組んでくれます。

特別労働相談口

雇用調整助成金の申請や就業規則の整備などに関して、大阪労働局が相談窓口を設置しています。相談内容に応じて連絡先や相談対応時間が異なるため、必ず大阪労働局のウェブサイトを確認してからご利用ください。

IT導入相談

大阪商工会議所では、会員向けに無料でIT導入に関する相談を受け付けています。ECサイトに力を入れたい、テレワークできる環境を整備したいなど、ITを活用したいけれど専門的な知識がないという悩みを抱えている事業者が、どんなことに取り組むべきなのか方向性を共に考えてくれる相談先です。

大阪府内でビジネスを営む中小企業の事業主、個人事業主向けに感染症対策や、支援金、補助金、納税の猶予、相談窓口を紹介しました。各所のウェブサイトや問い合わせ窓口で詳細をご確認のうえ、ご利用ください。


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執筆は2020年12月10日時点の情報を参照しています。2022年9月20日に一部情報を更新してます。当ウェブサイトからリンクした外部のウェブサイトの内容については、Squareは責任を負いません。Photography provided by, Unsplash