【2026年版】免税店になるには?要件・手続きとリファンド方式を解説

観光庁の発表によると、2025年の訪日外国人旅行者数は4,268万人で、前年比15.8%増となり、過去最高を更新しました1。訪日外国人旅行消費額は9兆4,549億円で、費目別では宿泊費が36.6%と最も多く、買物代(27.0%)、飲食費(21.9%)と続きます2。政府は、2026年3月に閣議決定した第5次「観光立国推進基本計画」で、2030年に訪日外国人旅行者数6,000万人、訪日外国人旅行消費額15兆円などの目標を掲げています3

訪日客が多い地域の小売店にとって、消費税免税への対応は客単価や購入機会を広げるチャンスになりますが、小売店が免税販売を始めるには税務署の許可などが必要です。また、2026年11月からは「リファンド方式」と呼ばれる新しい免税制度が始まります。

この記事では、小売店が免税販売を始めるための要件と手続き、現行制度と新制度の違いを解説します。Square POSレジとPIE VATを連携して、免税手続きを効率化する方法も紹介します。

📝この記事のポイント

  • 消費税免税店になるには、店舗ごとに税務署の許可を受ける必要がある
  • 2026年10月31日までの現行制度では、一般物品と消耗品で購入金額や包装の要件が異なる
  • 2026年11月1日から、税込販売後に税関確認を経て返金するリファンド方式へ移行する
  • 新制度では、一般物品と消耗品の区分や消耗品の50万円以下の上限、特殊包装が廃止される
  • 現行制度と新制度では会計・免税手続き・返金の流れが異なるため、店舗側の準備が必要
  • Square POSレジとPIE VATの連携で免税手続きを効率化でき、リファンド方式にも対応できる
目次


免税とは?

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「免税」とは、商品の購入など一定の要件を満たす取引にかかっている税金を免除することです。「免税店」は、「非居住者」(外国人旅行者など)に対して、特定の物品を一定の方法で販売する場合に、税金を免除して販売できる店舗のことです。正式には「輸出物品販売場」と呼ばれ、免税販売を行う店舗ごとに許可を受けます4

免除される税金は?

外国人旅行者向けの免税制度の対象は、購入者が国外へ持ち出す(輸出する)物品にかかる消費税です。レストランでの飲食やサービス料など、国内での消費・使用が前提のものにかかる消費税は対象外です。金・白金の地金のほか、事業用や転売目的であることが明らかな商品も対象になりません。

また、免税対象の品物でも、消耗品を日本国内で開封・使用してしまうと対象外になる可能性があります。免税店で買い物した際、化粧品などをテープ付きの特殊なビニール袋などで梱包することがあるのはこのためです4

タックスフリーとデューティーフリーの違い

免税には、タックスフリー(Tax Free)とデューティーフリー(Duty Free)の2種類があります。タックスフリーは前述の「輸出物品販売場」、つまり街中の免税店などで消費税が免除されることを指します。一方、空港などのデューティーフリー店は「保税売店」とも呼ばれ、出国者や入国者がここで買い物をする際は、消費税のほかに関税、酒税、たばこ税も免除されます5

タックスフリーの店舗には、ドラッグストアやディスカウントストア、百貨店などが該当します。税務署に申請し許可を得た、消費税の免税手続きができる免税店のことです。免税対象となるものは購入者が国外へ持ち出す、通常生活の用に供される物品(一般物品・消耗品)です。海外で使うことが前提の、一般消費者として購入した「物品」でなければなりません4

デューティーフリーの店舗には、出国手続き後の国際空港内出発エリアにある空港型免税店と、その派生型の空港型市中免税店といった「保税売店」が該当します。ここで販売されている商品は「外国貨物」の扱いになっており、外国から入ってきた商品に関税や消費税などをかけない、つまり「保税」の状態で販売されているのです。空港型市中免税店で購入した商品は、出発当日に出発する空港で受け取ることになります5

消費税免税店になるには?

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小売店がタックスフリーに該当する消費税免税店になるには、税務署への申請を行い、輸出物品販売場として許可を受ける必要があります。2026年10月31日までの現行制度では、一定の国税滞納がないことや、免税購入対象者が利用する、または利用が見込まれる場所に店舗が所在すること、免税販売手続に必要な人員や設備を備えていることなどが許可要件です6

なお、2026年11月1日のリファンド方式への移行後は許可要件が見直され、免税販売手続や購入記録情報の提供などを適正に実施できる体制を整えていることなども求められるようになります7。申請時には、販売場の見取図や免税販売マニュアルのほか、事業内容と主な取扱商品が分かる資料などの提出が必要です。必要書類の詳細は、事前に所轄の税務署に確認しておきましょう。

また、「免税販売手続に必要な人員や設備」は必ずしも外国語を流暢に話せるスタッフが必須という意味ではありません。パンフレットなどを使って購入者へ必要事項を説明できる体制を整え、旅券確認とデータ送信を安全に行える場所を用意しておきましょう。

免税対象となる購入者

主な対象は、入国後6カ月未満であることを確認できる外国籍の非居住者です。海外に居住する日本人の一時帰国者は、戸籍の附票の写しや在留証明など、所定の書類が必要になります4

パスポートを持っているだけで、すべての旅行者が対象になるわけではありません。店舗では旅券などを確認し、制度上の免税購入対象者かを判定しましょう。

2026年11月からリファンド方式に移行

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2026年11月1日から免税制度が新しくなり、「リファンド方式」に移行します7。リファンド方式とは何か、現行制度とどう違うのか見ていきましょう。

リファンド方式とは?

「リファンド」とは英語で「返金」を意味する言葉です。免税制度のリファンド方式は、購入時点で免税するのではなく、商品が国外へ持ち出されたことを税関が確認した後に、免税店または委託先が消費税相当額を返金するシステムです。2026年11月1日以降の購入から、この方式が適用されます7

店舗:税込価格で販売する

店舗ではほかのお客さまと同様に、免税対象者にも商品を税込価格で販売します。販売時には、購入者の旅券情報と購入内容を免税販売管理システムへ送信し、返金に必要な情報を登録します7。このとき、購入者に対して返金方法や手数料、返金時期をわかりやすく説明できるようにしておきましょう。

購入者:90日以内に税関確認を受ける

購入者は、購入日から90日以内の出国時に、空港や港でパスポートを提示して税関確認を受けます。必要と判定された場合は、購入した商品も提示します8

税関が国外への持ち出しを確認すると、店舗側が確認情報を取得できます。その後、免税店または返金事業者が消費税相当額を購入者へ返金します。税関確認の際に購入者が商品を所持していない場合や、期限内に確認を受けなかった場合は返金されません7

免税対象商品と包装の新ルール

免税対象となる商品の購入金額や包装のルールも、リファンド方式への移行にあわせて変更されます。主な違いを以下にまとめました。

項目 現行制度 リファンド方式(2026年11月1日以降)
商品の区分 一般物品・消耗品に区分 区分なし
一般物品の購入額 税抜5,000円以上 税抜5,000円以上
消耗品の購入額 税抜5,000円以上50万円以下 税抜5,000円以上(50万円の上限は廃止)
消耗品の特殊包装 必要 不要

2026年10月31日までの現行制度では、免税対象となる物品を「一般物品」と「消耗品」に分け、それぞれ異なる購入金額の基準が設けられています。一般物品は、同一店舗における1日の購入額が税抜5,000円以上であれば免税対象となります。一方、食品、飲料、医薬品、化粧品などの消耗品は、税抜5,000円以上50万円以下であることが条件です。また、消耗品は日本国内で使用・消費されないよう、指定された方法で包装する必要があります8

新しいリファンド方式では、一般物品と消耗品の区分が廃止され、同一店舗における1日の購入額が税抜5,000円以上であれば免税対象となります。消耗品に設けられていた50万円以下の上限もなくなり、特殊包装も廃止されます8。しかし、食品や化粧品などを日本から出国する前に使ってしまうと、その商品については出国時の税関確認を受けられないため、消費税相当額の返金も受け取れなくなることを、お客さまに注意点として伝えておくと良いでしょう。

新制度でも、免税対象となるのは国外へ持ち出す物品であることは変わらず、金・白金の地金などは引き続き免税対象にはなりません。また、購入できる数量は旅行者が出国時にすべて自ら所持して国外へ持ち出せる範囲に限られます8

店舗の免税手続きはどう変わる?

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2026年11月1日から始まる新しい免税制度「リファンド方式」では、店舗側の免税手続きも変更されます。現行制度との違いを見てみましょう。

現行制度の免税手続き

2026年10月31日までの現行制度では、免税店が購入時に旅行者のパスポートなどを確認し、免税対象者に該当することを確認したうえで、消費税を除いた価格で商品を販売します4。店舗での手続きの流れは、以下のとおりです。

  1. 旅行者からパスポートなどの提示を受け、免税対象者であることを確認する
  2. 免税制度の注意事項を説明し、対象となる商品を税抜価格で販売する
  3. 消耗品については、国内で消費されないよう指定された方法で包装する
  4. パスポート情報や購入内容などの「購入記録情報」を作成し、国税庁へ電子的に送信する
  5. 購入記録情報を保存する

つまり現行制度では、店舗で商品を購入する時点で消費税が免除される仕組みです。

リファンド方式の免税手続き

2026年11月1日以降のリファンド方式では、購入時点では免税になりません。店舗は購入者が免税対象者であることを確認したうえで、商品を消費税込みの価格で販売します7。店舗と購入者の手続きは、次のような流れになります。

  1. 店舗がパスポートなどを確認し、購入者が免税対象者であることを確認する
  2. 店舗は商品を税込価格で販売し、購入記録情報を国税庁へ送信する
  3. 購入者は購入日から90日以内に出国し、空港や港の税関で購入した商品を国外へ持ち出すことの確認を受ける
  4. 店舗または返金手続きを委託された事業者が、税関による確認結果を取得する
  5. 商品の国外への持ち出しが確認された場合、店舗または返金事業者から旅行者へ消費税相当額を返金する

出国時に商品の持ち出しが確認できなかった場合や、購入から90日以内に税関の確認を受けなかった場合は、免税が成立せず、原則として返金を受けることはできません。

免税対応に便利な店舗向けツール

免税店の審査条件に「免税販売手続に必要な人員を配置し、かつ、免税販売手続を行うための設備を有する販売場であること」が含まれているように、免税店では非居住者であることの確認や購入記録情報の作成・送信などの業務を行う人員や設備を用意する必要があります。そこで検討したいのが、免税対応POSレジの導入です。

免税対応POSレジとは?

免税対応POSレジとは、免税対象商品かどうかの確認、カテゴリー別の金額計算、パスポートなどの読み込み、購入記録情報の作成・送信などができるPOSレジのことです。免税販売時における大幅な時間短縮、作業の効率化などが望めます。

Square POSレジとPIE VATで免税販売を始めよう!

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決済代行会社のSquareが提供するPOSレジアプリは、免税手続きに対応した連携機能を備えています。タブレットやスマートフォンで使えるSquare POSレジPIE VATをAPI連携させると、Square POSレジで会計後、PIE VATの管理画面から該当する注文を選ぶだけで、商品名や金額などの会計データが自動で反映されます。

その後、タブレットで購入者のパスポートを読み取ると、免税手続きに必要なデータを作成して国税庁へ送信できます。購入記録を国税庁へ即時送信できるため、従来10〜15分かかっていた免税手続きを2〜3分に短縮でき、スタッフの業務負担とレジでの待ち時間を大きく解消できるほか、会計内容を別システムへ入力し直す作業がいらないため、入力ミスの防止にもつながります。また、免税販売の購入者の国籍や年齢、購入商品などのデータを管理画面で確認できるため、訪日客の購買傾向に沿った販促や商品戦略にも生かせます。

Square POSレジもPIE VATも、導入費用と月額利用料が無料。API連携機能にも追加料金はかからず、専用の免税端末も不要です。

2026年のリファンド方式にも対応

PIE VATは2026年11月に始まるリファンド方式にも対応しています。Square POSレジとの連携を先に導入しておけば、現行制度でも新制度でも、免税販売にまつわる作業をデジタル化し、効率よく運用できます。

具体的な操作方法は、Square アプリマーケットのPIE VATページまたはSquare POSとPIE VAT利用時の免税販売の流れも参考にしてみてください。

キャッシュレス決済も導入できる

旅行客の需要を取り込むには、クレジットカードなどのキャッシュレス決済への対応も不可欠だといえます。特に外国人観光客にとって、キャッシュレス決済は両替の必要がなく、普段使っている決済方法をそのまま使えるため便利です。

そこで、免税対応POSレジと合わせて検討したいのが、キャッシュレス決済端末の導入です。Squareなら、店舗の規模や利用シーンに合わせた決済端末を選べます。レシートプリンター内蔵で、タッチ画面で直感的に操作できるコンパクトなSquare ターミナルや、お客さま側とスタッフ側の2画面を搭載したSquare レジスター、タブレットと接続して利用する手のひらサイズのカードリーダーSquare リーダーなどがあります。

Squareのキャッシュレス決済は初期費用・月額固定費が0円で、必要なのは端末の購入費用と決済手数料のみです。対応できる主な決済手段は以下のとおりです。

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※年間キャッシュレス決済額が3,000万円未満の新規かつ中小企業の加盟店の場合、Visa、Mastercard、American Express、JCB、Diners Club、Discoverの決済手数料を2.5%でご利用いただけます。年間キャッシュレス決済額が3,000万円を超える場合、すべての決済手段においてカスタム決済手数料をご利用いただける可能性がありますので、営業チームまでお問い合わせください。決済手数料の詳細はこちらをご確認ください。

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Squareはアパレル店やカフェからサービス業まで、あらゆる業種に対応するキャッシュレス決済サービスです。クレジットカード決済、電子マネー決済、QRコード決済が簡単に始められます。アカウント作成は無料、月額利用料も0円。売上は最短即時入金、スマホを使ったタッチ決済なら端末購入も不要と、キャッシュレス化をはやさでサポートします。

まとめ

小売店が免税販売を行うには、店舗ごとに税務署の許可を受ける必要があります。2026年11月1日からは、税込販売後に税関確認を経て消費税相当額を返す「リファンド方式」へ移行するため、店舗側でも対応手順に変更が必要です。

Square POSレジとPIE VATを連携すると、会計データを自動で免税手続きへ反映でき、免税販売の業務を一気に効率化できます。コストを抑えながら免税販売を始め、訪日客の買い物体験と店舗業務の効率化につなげましょう。


Squareのブログでは、起業したい、自分のビジネスをさらに発展させたい、と考える人に向けて情報を発信しています。お届けするのは集客に使えるアイデア、資金運用や税金の知識、最新のキャッシュレス事情など。また、Square加盟店の取材記事では、日々経営に向き合う人たちの試行錯誤の様子や、乗り越えてきた壁を垣間見ることができます。Squareブログ編集チームでは、記事を通してビジネスの立ち上げから日々の運営、成長をサポートします。

執筆は2019年2月8日時点の情報を参照しています。2026年8月13日に一部情報を更新しています。当ウェブサイトからリンクした外部のウェブサイトの内容については、Squareは責任を負いません。