自社の商品や技術力をアピールする場所である、展示会。インターネットの発展にともない、取引先や消費者に対して情報を伝えることが手軽にできるようになりました。しかし特定のテーマに関心が高い人が訪れる展示会では、見込み客になりやすい人と直接コミュニケーションをとることができ、ホームページやソーシャルメディアとは違った販促活動ができます。
今回は、展示会に出展するメリットと、展示会当日に用意しておくと便利なツールを紹介します。
展示会への出展
「展示会に出展するのは大企業」といったイメージを持つ人も少なくないかもしれません。会場の規模や展示会のテーマによって、出展する団体の規模はさまざまです。
出展費用は、数十万から数百万までと展示会の会場や規模によって異なります。出店費用以外にもブースの設営費用などがかかります。
展示会に出展するメリット
展示会出展にかかる費用や手間は少なくありませんが、展示会だからこそ得られるメリットがあります。
多数の見込み客と直接コミュニケーションが取れる
都市部で開催される大規模な展示会では、開催期間中の総来場者数が数万人になることもあります。ブースには多くの人が訪れ、1日で数十人から数百人の見込み客と名刺交換することになります。
展示会は来場者にとって、商品を実際に手に取ってみたり、サービスを体験してみたりできる場所です。出展する側にとっては、ホームページやパンフレットより格段にわかりやすく伝えることができ、多くの人に対して効果的なアピールができます。見込み客と顔を合わせて名刺交換をし、コミュニケーションを取れるのは貴重な機会です。求めるものとマッチすればその場で商談に進む可能性もあるでしょう。
また、見込み客と直接話をすることで、抱える悩みやニーズを知ることができます。お客様の「ホームページから問い合わせるほどではない」ささいな意見を知ることは、案外難しいものです。お客様と直接会話し、ニーズをヒアリングすることで新たな発見を得られることもあるでしょう。
商品やサービスに関心の高い来場者
展示会には特定のテーマに関連した企業や団体が出展します。来場者も同様に、テーマに関心のある人、関連性の高い仕事をしている人たちです。
業界全体の情報を求める人、扱いたい商品を探しに訪れる人、プロジェクトのパートナーを探しに訪れる人など目的はさまざまですが、テーマへの関心が高い人が一度に集まるのは展示会のようなイベントだからこそ。その場のやり取りで話が進まなくても、いずれ機会が訪れるかもしれません。
出展することで企業の認知度が上がれば、後の営業活動がしやすくなります。
展示会出展のポイント
アピールしたいことが多すぎると散漫になってしまい、どれも記憶に残りにくくなってしまいます。ブースに立って説明する側になると忘れてしまいがちですが、来場者は多くのブースを目にし、話を聞きながら会場を歩きます。つまり、会場にいる間は常に情報に囲まれている状態で過ごしていることになります。
そのため、自社商品の良さや提供できるサービスをすべて紹介したくなる気持ちを抑え、「展示会で押し出すのはここ」というポイントを決めておきます。
また、足を止めてくれたお客様との会話ではヒアリングを最優先します。どんなニーズを持ってブースを訪れているかを聞き逃さないよう、丁寧に話を聞き、よく聞かれる内容に関しては事前に現場に立つスタッフ全員で共有しておくことがオススメです。
展示会当日に便利なツール
展示会の会場では、いざというときに困らないように色々な物を準備しておきましょう。事前にチェックリストを作成しておくことをオススメします。
貴名受(名刺受)
貴名受はブースに担当者が不在のときや、担当者の手が空いていないときに、来場者が名刺を入れておくための箱です。
また、名刺をそのまま保管するのではなく、そのお客様が「どんな話をしたか、どんなニーズを持って訪れているか」といったメモ書きを一緒に保管すると展示会後の連絡がスムーズになり、商談の成約率アップにもつなげられます。
ケーブル類
モニターやスピーカーなどをブースに設置した際に、ケーブルの長さや数が足りないということがよくあります。延長コードは数に余裕をもって用意しておきましょう。
配置の変化などの理由で日ごろ問題なく使えていたケーブルが使えない可能性もあります。接触不良はないかも事前にチェックしておきたいポイントです。
インターネット接続
当日の電波状況が悪い可能性を考慮し、通信手段は複数台用意しておくことが理想的です。
文房具・備品
筆記用具はスタッフ用と来場者用を用意し、メモ帳、付箋、クリップ、テープ類、はさみ、カッター、ホチキス、封筒、クリアファイル、紙袋などが一通りあると便利です。
掃除用具
ウェットティッシュやゴミ袋もあると便利です。展示会当日、慌ただしい空気感の中でもブースは清潔に保っておきましょう。
展示会当日に忘れ物をしてしまった場合、オフィスまで取りに戻ったり買い物にでかけたりすると、その分スタッフが不足し、スムーズな運営を阻害することとなってしまいます。当日持って行くものは入念にチェックしておきましょう。
展示会が終わったら
展示会期間中にすでに面談のアポイントメントを取っている場合は、展示会での会話を基に商談に必要な資料を用意します。また、アポイントメントを取るほどではないけれど、ある程度興味を示した見込み客には電話やメールで来場のお礼を伝えます。
数十人から数百人と名刺交換をする展示会ではお礼をするだけでも大変です。名刺情報を自動的に読み込むアプリなどを使うことで、名刺のリストアップの手間が省けます。来場者をリストアップできたら、なるべく見込み度の高い来場者から連絡を取ることがオススメです。相手が展示会で見たり、聞いたりした内容を新鮮に覚えているうちに連絡を取れば、それだけスムーズに話が進みます。
また、商談が成立すれば、見積書や請求書作成・送付の工程が発生します。メールで送れるクラウド請求書を使うなど、事務作業の手間を少しでも省くことで、時間を他の商談や次の展示会の準備に使えます。Square 請求書なら見積書・請求書の作成・送信は何通でも無料。さらに、複数パターンの見積もりを一通の見積書で送れる、見積書が請求書に自動変換されるなど、高度な機能が使える有料プラン(Square 請求書Plus)の用意もあります。
入念な準備と効率化を図れるツールを活用して、展示会の出展に備えましょう。
関連記事
・効率的に見込客にアプローチ!セミナー集客のすすめ
・小さくて最強のビジネスツール!名刺の作成から発注まで
執筆は2018年7月13日時点の情報を参照しています。2021年9月30日に一部情報を更新しています。当ウェブサイトからリンクした外部のウェブサイトの内容については、Squareは責任を負いません。 Photography provided by, Unsplash