自慢のコーヒーとお気に入りの空間でお客さまを迎える……、そんな“自分のカフェ”を持つことに憧れたことはありませんか。近年はスモールスタートやシェアキッチンの活用など、カフェ開業のハードルもぐっと下がり、夢を現実に変えるチャンスが広がっています。
とはいえ、開業には準備や知識が欠かせません。この記事では、カフェ・喫茶店の開業に向けた基本的なステップから、成功させるためのポイント、そして業務効率化に役立つツールまでを、わかりやすくまとめました。
【この記事のポイント】
-カフェは小規模な空間やキッチンカーなど多様なスタート方法が可能
-コンセプト設定、事業計画書作成、資金調達、物件選定、資格・許可取得が必須ステップ
-必要設備は厨房機器、食器、インテリア、POSレジなど多岐にわたる
-SquareのPOSレジやキャッシュレス決済などの導入で業務効率化が可能
目次
- カフェや喫茶店を開業する魅力
・カフェ開業のメリット - カフェ・喫茶店開業の基本ステップ
- カフェ・喫茶店開業に必要なものとは?
・資格・許可申請
・資金調達
・厨房設備・コーヒーマシン・食器類
・インテリア・メニュー表・POSレジ - カフェ・喫茶店開業を成功させるために
・市場調査をしっかり行う
・居抜き物件や中古設備、シェアキッチンを活用する
・SNSを活用した集客をする
・顧客満足度を上げる
・経営を最適化する - Squareでカフェ開業・運営業務を効率化しよう
・業務効率化にはSquare POSレジがおすすめ
・キャッシュレス決済導入も低コストで簡単
・注文用ウェブサイトも無料で作成 - まとめ
カフェや喫茶店を開業する魅力
「いつか自分のカフェを開いてみたい」と夢見る人は少なくありません。店舗のコンセプトやメニュー、インテリアまで自分で決められる自由度の高さはもちろん、地域の人々とのつながりが生まれることも、カフェや喫茶店を開業する醍醐味といえるでしょう。ここでは、カフェ開業のメリットについて詳しく見ていきます。
カフェ開業のメリット
開業のハードルが低い
他の業種と比較して、カフェや喫茶店の開業は比較的始めやすいといわれています。小規模なスペースでも開業可能であり、キッチン設備や内装にかかる初期投資も工夫次第で抑えることができます。また、店舗を構える以外にも、キッチンカーやシェアスペースを活用した営業形態もあり、自分に合ったスタイルからスタートできるのが魅力です。
自由度が高い
カフェ開業では、自分の好みや得意分野を生かしたオリジナルの店づくりが可能です。たとえば、ヴィーガンメニューを中心にしたり、アート展示を兼ねたカフェにしたりと、アイデア次第で個性的な店舗に仕上げることができます。
小さく始められる
「いきなり大きな店舗を構えるのは不安……」という人でも、小さなスペースで始めることができます。カウンター数席だけのミニマムなカフェや、テイクアウト専門のスタンド形式など、無理のない範囲でスタートできるのは初心者にとって大きなメリット。初期投資を抑え、徐々にファンを増やしていく戦略も有効です。
お客さまと交流できる
カフェは「モノを売る場所」以上に、「人と人が出会う場所」としての魅力があります。常連のお客さまとの会話、旅先からふらりと訪れた人との出会いなど、日々の営業の中で生まれる交流は、経営者にとって大きなやりがいとなります。地域に根ざしたカフェとして、地元のコミュニティに貢献することもできるでしょう。
カフェ・喫茶店開業の基本ステップ
カフェや喫茶店を開業するには、夢やアイデアを具体的な形に落とし込んでいく必要があります。「なんとなく始めたい」ではなく、一歩一歩確実に準備を進めることで、理想の店舗を実現する土台ができます。ここでは、カフェ・喫茶店を開業するまでに必要な基本的なステップを紹介します。
①コンセプトを明確にする
まずは、どんなカフェをつくりたいのかを明確にすることが重要です。 「自家焙煎コーヒーにこだわるカフェ」「和スイーツが楽しめる静かな喫茶店」「子ども連れでも安心なカフェ」など、店舗の特徴やターゲット層を具体的にイメージしてみましょう。
コンセプトを定めることで、メニュー、内装、価格帯、立地選びなど、すべての方向性が決まります。競合との差別化にもつながるため、時間をかけて丁寧に考える価値があります。
②事業計画書を作る
コンセプトが固まったら、次は事業計画書の作成です。
事業計画書は、開業に向けた「設計図」となるもの。開業にかかる費用や収支の見込み、集客戦略、運営体制などを具体的に記載していきます。また、事業計画書は融資や補助金の申請にも必要になるため、説得力のある内容が求められます。初めての場合は、商工会議所や専門家のアドバイスを受けながら作成すると安心です。
③資金調達をする
開業には、物件取得費、内装工事費、設備購入費、運転資金など、多くの初期費用が必要になります。
自己資金だけでまかなえない場合は、日本政策金融公庫や民間銀行からの融資、自治体の助成金制度などを活用するのも選択肢です。クラウドファンディングを利用して、開業前からお客さまとのつながりをつくるケースもあります。資金調達の方法は多様なので、自分に合った手段を検討してみましょう。
④物件を探す
立地選びは、カフェの集客や運営に大きく影響します。ターゲット層が多く集まるエリアかどうか、競合店の状況、駅からのアクセス、周辺の環境などをチェックしながら、理想の物件を探しましょう。
店舗物件は、居抜き(前のテナントの設備が残っている物件)を活用することで、初期費用を抑えられることもあります。ただし、契約内容や設備の状態をしっかり確認することが大切です。
⑤必要な資格や許可を得る
カフェや喫茶店の営業には、いくつかの法的な手続きが必要です。主なものとしては、以下の許可や資格が挙げられます。
- 食品衛生責任者
- 飲食店営業許可
- 防火管理者(必要な場合)
カフェ・喫茶店開業に必要なものとは?
カフェや喫茶店の開業に向けては、資格や設備、内装からメニュー表まで、さまざまな準備が必要です。ただし、すべてを完璧に揃える必要はなく、自分のスタイルや規模に合わせて柔軟に計画を立てていくことが大切です。
ここでは、開業にあたって必ず押さえておきたいものを分野別に紹介します。
資格・許可申請
カフェや喫茶店を営業するには、以下のような資格・許可が法律で義務づけられています。
- 食品衛生責任者:店舗ごとに1名以上の配置が必要です。各都道府県で実施されている講習(1日程度)を受けることで取得できます。
- 飲食店営業許可:営業を開始するには、地域の保健所で申請・審査を受け、許可を得る必要があります。店舗の構造や設備が一定基準を満たしていることが条件です。
- 防火管理者(必要に応じて):スタッフの人数や店舗の広さによっては、消防署での講習受講と届出が求められます。
これらの手続きは各自治体によって要件が異なる場合があるため、事前に確認しておくとスムーズです。
資金調達
開業に必要な資金は、物件の取得費用や内装工事、設備導入費、運転資金など、数十万〜数百万円単位になるのが一般的です。主な調達方法は以下の通りです。
- 自己資金
- 融資
- 補助金・助成金
- クラウドファンディング
厨房設備・コーヒーマシン・食器類
カフェの運営に欠かせないのが、厨房機器や提供に必要な備品です。提供するメニューやスタイルによって必要な設備は異なりますが、基本的なものは以下の通りです。
- コーヒーマシン/グラインダー
- 冷蔵庫・冷凍庫
- オーブンや調理器具
- 食器・カトラリー類
- 衛生管理用品
インテリア・メニュー表・POSレジ
お客さまが過ごす空間づくりも、カフェ開業では重要なポイントです。
- インテリア:照明、テーブル・椅子、壁の装飾など、コンセプトに合った雰囲気を演出します。シンプルで落ち着ける空間は、リピート率にもつながります。
- メニュー表:一目でわかりやすく、写真やデザインにこだわったメニュー表は、初めて来たお客さまにも安心感を与えます。英語表記やアレルギー表示があるとさらに親切です。
- POSレジ/キャッシュレス対応:注文管理や売上集計を効率化できるPOSレジシステムは、開業時に導入を検討したいツールの一つです。クレジットカードやQRコード決済対応も現代では必須といえます。
カフェ・喫茶店開業を成功させるために
カフェや喫茶店の開業はゴールではなく、スタート地点です。店舗を継続的に運営し、ファンを増やし、安定した収益を生むには、戦略的な経営と柔軟な対応力が求められます。
ここでは、開業後の運営を軌道に乗せ、長く愛されるお店に育てていくためのポイントをご紹介します。
市場調査をしっかり行う
どんなに魅力的なカフェをつくっても、地域やターゲットに合っていなければ集客は難しくなります。開業前には、以下のような視点で市場調査を実施しましょう。
- 周辺にどんな飲食店があるか(競合分析)
- 想定ターゲット(年代・性別・ライフスタイル)のニーズ
- 通行量や人の流れ(立地条件)
- 営業時間や価格帯の傾向
現地を実際に歩いたり、近隣のお店に足を運んでみたりすることで、数字だけではわからない情報も得られます。調査の結果をもとに、メニューやサービスの方向性を調整することも、成功のカギとなります。
居抜き物件や中古設備、シェアキッチンを活用する
開業コストを抑えることは、経営の安定につながります。そのために有効なのが、「居抜き物件」や「中古設備」、「シェアキッチン」の活用です。
- 居抜き物件:前のテナントの設備や内装が残っているため、初期投資を大きく削減できる可能性があります。
- 中古設備:業務用の厨房機器や家具は高価になりがちですが、状態の良い中古品を使うことでコストダウンが可能です。
- シェアキッチン:特にスモールスタートを目指す方には、調理スペースを共有できるシェアキッチンも有効。物件取得のリスクなしに、試験的な営業を始められます。
SNSを活用した集客をする
現代のカフェ経営において、SNSは欠かせない集客ツールです。InstagramやX(旧Twitter)、LINE公式アカウントなどを活用することで、広告費をかけずに店舗の魅力を広めることができます。
- Instagram:ビジュアルが重視されるため、メニューや店内の写真を魅力的に発信するのに適しています。
- X(旧Twitter):日々の営業情報やちょっとした裏話など、リアルタイムな情報発信に活用できます。
- LINE公式アカウント:クーポン配信やリピーター施策に効果的です。
投稿の頻度は無理のない範囲で構いませんが、コンセプトや世界観が伝わるトーンで統一することが、ファンづくりにつながります。
顧客満足度を上げる
長く続くカフェには、必ず「また来たい」と思わせる何かがあります。顧客満足度を高めるための工夫は、小さなことの積み重ねです。
- 丁寧な接客と言葉遣いを意識する
- お客さまの名前や好みを覚える
- 季節限定メニューやイベントで来店の楽しみをつくる
- 清潔感のある空間づくりを心がける
「おいしいコーヒーが飲める場所」以上に、「心地よく過ごせる空間」としての価値を提供することが、リピーターの獲得につながります。
経営を最適化する
カフェ経営では、日々の売り上げやコストを正しく把握し、改善を繰り返していくことが重要です。
- POSレジで売上管理:人気メニューやピークタイムが把握でき、仕入れやスタッフ配置の最適化に役立ちます。
- 原価率・人件費の管理:食材の仕入れや人件費が収益を圧迫しないよう、定期的に見直しを行いましょう。
- 定期的なメニュー見直し:売れ行きが悪いメニューを入れ替える、原材料費が高騰したら内容を調整するなど、柔軟な運営がポイントです。
店舗経営は「感覚」だけでは成り立ちません。数字を味方にしながら、理想と現実のバランスをとることが成功への近道です。
Squareでカフェ開業・運営業務を効率化しよう
カフェの経営を長く安定して続けていくには、日々の業務を効率化し、無駄なコストや手間を減らしていくことが欠かせません。そこで役立つのが、Squareです。
売上管理からキャッシュレス決済、注文サイトまで、開業から運営までを一貫してサポートしてくれる機能がそろっているため、小規模な店舗でもスムーズな運営が可能になります。
業務効率化にはSquare POSレジがおすすめ
SquareのPOSレジは、スマートフォンやタブレットにアプリをインストールするだけで使えるシンプルな設計。初めてレジシステムを導入する方でも直感的に操作でき、特別なIT知識は不要です。
- 売上データはリアルタイムで自動集計
- 商品ごとの売れ行きを簡単に確認
- 時間帯別の売上分析で仕入れや人員配置にも活用
こうしたデータがいつでも見られるため、感覚ではなく「根拠のある経営判断」ができるようになります。
キャッシュレス決済導入も低コストで簡単
カフェや喫茶店でも、いまやキャッシュレス対応は当たり前です。Squareなら、クレジットカードや電子マネー、QRコード決済など、さまざまな支払い方法に一つの端末で対応できます。
- 初期費用が抑えられ、月額固定費も不要
- 入金は最短翌営業日。現金に近い感覚で管理が可能
現金管理の手間やミスを減らせるだけでなく、お客さまの利便性も向上します。とくに外国人観光客の来店が見込まれるエリアでは、大きな強みになります。
注文用ウェブサイトも無料で作成
イートインだけでなく、テイクアウトや事前注文への対応も検討しているなら、Squareのオンライン注文サイトが便利です。専門的な知識がなくても、無料で誰でも簡単に作成できます。
オンライン注文に対応することで、「待ち時間を減らしたい」「並びたくない」というお客さまのニーズにも応えられます。集客の幅が広がるだけでなく、業務の効率化にもつながります。
まとめ
カフェや喫茶店の開業は、大きな挑戦であると同時に、自分らしい働き方や暮らし方を実現する手段でもあります。準備には時間と手間がかかりますが、ひとつずつ段階を踏むことで、無理のないかたちで理想のお店を形にしていくことができます。
Squareのブログでは、起業したい、自分のビジネスをさらに発展させたい、と考える人に向けて情報を発信しています。お届けするのは集客に使えるアイデア、資金運用や税金の知識、最新のキャッシュレス事情など。また、Square加盟店の取材記事では、日々経営に向き合う人たちの試行錯誤の様子や、乗り越えてきた壁を垣間見ることができます。Squareブログ編集チームでは、記事を通してビジネスの立ち上げから日々の運営、成長をサポートします。
執筆は2025年6月13日時点の情報を参照しています。当ウェブサイトからリンクした外部のウェブサイトの内容については、Squareは責任を負いません。