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消費税の中間納付、賢く申告して資金管理に役立てよう

Square (スクエア), ブログ編集者

課税対象となる売上高が1,000万円を超えた場合や資本金が1,000万円以上の事業者は、消費税を納付する必要があります。年に1回の納付だと金額も大きくなり、資金を圧迫する可能性もでてきます。このため、年に何回かに分けて納税することで1回にかかる金額の負担を軽減できるよう、中間申告・納付を行う制度があります。

何度も消費税を払わなければならないと考えると気持が落ち込みそうですが、中間申告の制度をうまく活用することで、資金管理上のメリットとなる可能性もあります。

今回は、消費税の中間申告制度のあらましや、中間申告する税額の算出の方法、納付方法、自主的に中間申告をする方法などについて解説します。

目次



消費税の中間申告制度とは

消費税は、個人事業主の場合、年に1度確定申告により税額を確定し、期限(通常3月31日)までに納税することになります。法人の場合は、事業年度の翌日から2カ月以内の納税と定められています。そのうち中間申告は、確定した税額をもとに翌年の納税分を概算で見積もり、分割して前払いしていく制度です。中間申告して納税した場合、確定申告時にあらかじめ納めた税額が控除されます。また、先に納税した額のほうが多かった場合は還付されます。

中間申告は前年度の消費税(国税)が48万円を超える事業者

消費税の中身は、消費税(国税)と地方消費税に分かれています。2019年10月1日からの消費税率引き上げと、軽減税率制度の開始により、税率の割合は下記のようになっています。

10%の場合:消費税率7.8%、地方消費税率2.2%
8%の場合:消費税率6.24%、地方消費税率1.76%

消費税の中間申告・納付が必要となるのは、前年度に確定した消費税(国税)が48万円を超える事業者です。地方消費税は含まれず、国税のみが対象となります。

参考:消費税のしくみ(国税庁)

中間申告・納税の回数と納付時期は決められている

消費税の中間申告は、税額によって、次のように中間納付できる回数が決められています。

  • 48万円以下:中間申告は不要(確定申告時に一括払い)ただし、任意で中間申告は可能
  • 48万円超400万円以下:年1回(確定申告時の1回とあわせ、6カ月に1回)
  • 400万円超4,800万円以下:年3回(確定申告時の1回とあわせ、3カ月に1回)
  • 4,800万円超:年11回(毎月。確定申告時の1回とあわせ、全体で12回)

また、納付の期限も回ごとに決まっています。原則として、中間申告を行う回数に応じた各期間の末日の翌日から数えて2カ月以内となっています。

参考:中間申告分の納期限及び振替日について(国税庁)

確定申告と中間納付納税との関係

中間納付では、1回あたりに納付する金額の算出方法も定められています。中間納付の金額は、前年の確定申告時、もしくは前事業年度時に決定した消費税額をもとにして1回あたりの前払い額を算出することになります。算出方法には二通りありますが、これについては次の章で詳しく紹介します。

中間納付のイメージは、源泉徴収と少し似ています。前年の税額から概算で前払いするため、売り上げの状況によっては中間納付で納税した合計額が最終的に確定した今年度の消費税より大きくなってしまうこともあります。中間納付した税額分は確定申告時に控除され、前払いした税額の方が多くなった場合は差額分の還付を受けることができます。

中間納付が遅れたら延滞税が発生

中間納付は仮払いの納税です。ただ、仮とはいえ税金ですから、期限内に収めなければペナルティがあります。納税が遅れた場合、延滞税が発生し、本税と併せて納付しなければなりません。1回あたりの負担を減らすための中間納付で延滞税が上乗せされては本末転倒ともいえます。忘れずに納付しましょう。

また、納付期限が過ぎて督促状が届いても何もしなかった場合、最悪な場合財産の差し押さえなどの処分を受ける可能性もあります。期限通りに納付できない事情があるなら、早めに税務署に相談をしましょう。

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中間納付する税額の算出方法

中間納付の税額は、予定申告方式と仮決算方式の二つのいずれかを使って算出します。どちらを選ぶのも自由で、届け出も必要ありません。

簡単な納付で定額払いの「予定申告方式」

前年度に確定した消費税額を、中間申告する回数で分割して納付する計算方法を、予定申告方式といいます。

  • 中間申告が1回:1回につき2分の1を納付
  • 中間申告が3回:1回につき4分の1を納付
  • 中間申告が11回:1回につき12分の1を納付

計算が難しそうですが、実際は、管轄する税務署からあらかじめ金額が入った「消費税及び地方消費税の確定申告書」と「納付書」が送られてくるため、自分で計算する必要はありません。必要事項を記入したら税務署に提出し、納付するだけと手軽です。

場合によっては納税額が下がるかもしれない「仮決算方式」

予定申告方式に対し、中間申告する際の期間を課税期間とみなして仮決算を行い、確定申告時と同じように毎回納税額を計算する方法を仮決算といいます。

  • 中間申告が1回:6カ月を事業期間として仮決算
  • 中間申告が3回:3カ月を事業期間として仮決算
  • 中間申告が11回:1カ月を事業期間として仮決算

毎回本決算と同じように「消費税及び地方諸費税の確定申告書」を作成し、納付することになります。この方法で計算した場合、中間納付時にマイナスの税額になったとしても還付を受けることはできません。また、提出期限を過ぎてから提出することは認められません。

仮決算方式は事務負担が大きいものの、前年度に比べて業績が悪化しているなど、その都度仮決算して消費税額を下げられる可能性があれば資金調整しやすくなるメリットがあります。

消費税中間納付の申請・納付方法

中間納付の計算は回数も算出方法も決まっていて、予定申告方式であれば税務署から送られてくる納付書に印字された金額を納付するだけですむため、シンプルです。納付書は、納期限の1カ月前あたりには郵送されてきます。

納税方法は、e-Taxを使ったダイレクト納付のほか、インターネットバンキング、クレジットカード納付、コンビニ納付、口座振替、窓口納付などさまざまな方法が可能です。e-Taxであれば、申告書の提出から支払い手続きまで一括して行えて、便利です。

納付方法については、国税庁のウェブサイトに記載がありますので、最新情報をご確認ください。

参考:国税の納付手続き(納期限・振替日・納付方法)(国税庁)

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任意の中間申告を活用しよう

消費税の国税で48万円以下の場合、中間申告の対象とならず、一度に納付します。このため、一時的な支払いが大きくなることへの配慮から、自主的に中間申告を行うことのできる「任意の中間申告制度」が設けられています。分割して納税できるため、資金管理がしやすくなるメリットがあります。

この制度を利用する場合、あらかじめ「任意の中間申告書を提出する旨の届出書」を税務署に提出します。提出の期限は、中間申告する期間の末日までとなっています。なお、任意の中間申告の場合の回数は年に1回です。年3回や11回の納付はできません。

参考:任意の中間申告(国税庁)


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*執筆は2020年3月6日時点の情報を参照しています。
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