ネイリストとして経験を積むうちに、「いつか自分のサロンを持ちたい」と考える人もいるでしょう。独立を具体的に考え始めると、気になるのがネイルサロンの開業資金です。自宅ネイルサロンなら費用を抑えやすい一方、店舗を借りる場合は物件取得費や内装費にまとまった資金が必要になります。
日本政策金融公庫が2025年に公開した「ネイルサロンの創業ポイント」では、テナント型の開業資金は300万〜700万円程度、自宅サロン型は100万円前後がひとつの目安とされています1。開業時の支出だけでなく、売り上げが安定するまでの運転資金も含めて計画することが大切です。
この記事では、ネイリストとして独立した場合の収入の考え方から、資格・届出、開業方法、開業費用、資金調達まで順に解説します。開業後の予約受付や会計を効率化する方法も紹介します。
📝この記事のポイント
- ネイルサロンの開業資金は、テナント型で300万〜700万円程度、自宅型で100万円前後が目安
- 開業費用は設備資金だけでなく、家賃や材料費など数カ月分の運転資金まで含めて考える
- ネイリストの資格は法律上必須ではないが、個人事業主として必要な税務手続きは要確認
- 独立時はコンセプトや客単価、予約枠から売上計画を作り、無理のない開業方法を選ぶ
- Squareならネット予約やキャッシュレス決済に加え、即時入金サービスなど起業直後のネイリストを支える機能を利用できる
目次
- ネイリストが独立して目指せる年収
- ネイルサロンの開業に必要な資格や届出は?
・ネイリストの資格は法律上必須ではない - 主な開業方法とメリット・デメリット
・(1)自宅で開業する
・(2)店舗を構える
・(3)フランチャイズで始める
・(4)出張型で営業する - ネイルサロン開業に必要な資金と調達方法
・自宅ネイルサロンの開業資金
・店舗を構える場合の開業資金
・フランチャイズ型の開業資金
・出張型の開業資金 - ネイルサロンを開業するまでの主なステップ
・1. 開業方法を決める
・2. コンセプトを明確にする
・3. 事業計画を作成する
・4. 資金を準備する
・5. 物件を探す
・6. 設備・仕入先を決める
・7. 宣伝をして予約導線を整える
・8. 必要な届出を行う
・9. レジ・決済端末を準備する - 独立ネイリストの強い味方、Square
- まとめ
ネイリストが独立して目指せる年収

独立後の収入は、雇用されているときの給与とは考え方が異なります。売り上げから材料費や家賃、広告費などの経費を差し引いた利益が、事業主の所得の土台になります。
日本政策金融公庫の収支計画例では、客単価9,000円で平日3人、土日5人を施術するモデルの場合、月商は86.4万円、利益が40.8万円になるとしています1。これはあくまでモデルケースで、実際は開業直後は施術料金を安めに設定して、リピーターがついてくると段々と料金を上げていくケースがよくみられます。
独立前には「年収はいくらになりそうか」だけを見るのではなく、1日に施術できる人数と客単価から月商を見積もり、そこから毎月の固定費と変動費を差し引きましょう。稼働時間を増やして売り上げを伸ばすこともできますが、1人サロンの場合、自分の体力と相談しながら検討しましょう。一定のリピーター数を超えたら単価を上げることや、将来的にはスタッフを雇うことも検討できます。
ネイルサロンの開業に必要な資格や届出は?
ネイルサロンとして営業するために、法律上必要な資格はありませんが、開業届などの手続きは必要です。
ネイリストの資格は法律上必須ではない
日本でネイルサロンを開業する場合に必要な国家資格はありません1。ただし、民間資格を取得しておくと、技術力や衛生管理の知識を示す材料になります。代表的な資格には、公益財団法人日本ネイリスト検定試験センター(JNEC)のネイリスト技能検定試験や、NPO法人日本ネイリスト協会(JNA)のJNAジェルネイル技能検定試験があります。
なお、まつ毛エクステンションなど美容師法の対象となるサービスを同じ店舗で提供する場合は、美容師免許などが必要になります1。複合サービスを予定している場合は、開業前に管轄の保健所へ確認しておくと安心です。
主な開業方法とメリット・デメリット

ネイルサロンは大きく分けて、(1)自宅、(2)テナント、(3)フランチャイズ、(4)出張型の4つの開業方法があります。それぞれの特徴とメリット・デメリットを見ていきましょう。
(1)自宅で開業する
自宅の一室を施術スペースにすれば、物件取得費や毎月の店舗家賃を抑えられ、少ない資金でスモールスタートできます。開業資金を抑えたい人や、土日だけの副業スタイルから始めたい人に向いています。子育てと両立したい人などには自分の生活に合わせやすい点も魅力になります。
一方、自宅が繁華街や駅から遠い場合は集客に工夫が必要になります。店舗住所を公開せず、予約確定後に詳細な住所を連絡するといったプライバシー対策も有効です。生活感を見せない空間づくりや導線を整えることも重要になります。
(2)店舗を構える
自宅とは別に物件を借りて開業する方法は、立地や内装をブランドづくりに生かせるのが特徴です。ターゲット層が通いやすい場所を選べる、ブランドイメージに合う内装に整えられる、家族や近隣住民を気にせず営業できるといったメリットがあります。
一方、保証金や工事費などの初期費用に加え、売り上げが少ない月でも家賃を支払う必要があるため、資金繰りに余裕を持つことが重要です。
(3)フランチャイズで始める
完全に1人でネイリストとして独立開業する方法以外に、フランチャイズとしてサロンを立ち上げる方法もあります。知名度の高いネイルサロンのフランチャイズに加盟することで、本部のブランド力や運営ノウハウを利用できる点がメリットです。
その反面、フランチャイズでは加盟金やロイヤリティといった費用が発生します。また、メニューや店舗運営に一定のルールが設けられる場合があるため、経営の自由度が制限される側面もあります。
(4)出張型で営業する
出張ネイルサロンは、直接お客さまの元に足を運んで仕事をする方法です。自宅にお客さまを招き入れることに抵抗感がある人や、店舗を構える資金が十分にない人に向いています。
一方、移動に時間がかかり、道具を毎回持ち運ぶ必要があります。施術時間だけでなく移動時間も予約枠に含め、無理のない営業エリアを決めることが大切です。
ネイルサロン開業に必要な資金と調達方法

ネイルサロンの開業資金は開業方法によって異なりますが、日本政策金融公庫が「ネイルサロンの創業ポイント」1で示している目安は、テナント型で300万〜700万円程度、自宅型で100万円前後となっています。
開業時に設備をそろえて資金を使い切ってしまうのは避けたいところです。日本政策金融公庫はネイルサロンの運転資金として、家賃や人件費、材料費など最低3か月分に加え、開業時の広告費も見込む考え方を示しています1。自己資金だけで不足する場合、日本政策金融公庫の「新規開業・スタートアップ支援資金4」などの利用も検討しましょう。自治体によっては創業予定者を対象にした助成事業を実施しているところもあります。
自宅ネイルサロンの開業資金
自宅サロンでは、ネイルテーブルやチェア、ライトなどの設備に加え、ジェルや消耗品をそろえます。最低限の設備と材料費用で数十万円、既存の部屋を改装する場合は100万円以上見込んでおきましょう。
1人で施術から予約受付、経理などの事務作業も行う場合、業務負担が多くなり接客に時間が取れなくなる恐れもあります。導入コストが安い予約システムやキャッシュレス決済サービスなどは、低コストで業務効率化が図れる手段です。
店舗を構える場合の開業資金
テナント型では、店舗取得費と内装工事費が大きな割合を占めます。日本政策金融公庫1は、都心の店舗取得費が100万円以上になるケースや、内装工事に100万〜300万円ほどかかるケースを示しています。また、施術チェアや集塵機などの機材購入費は50万〜100万円が目安になります。
フランチャイズ型の開業資金
フランチャイズで開業する場合の必要資金は、フランチャイズ本部の規定や加盟条件によります。加盟金や初期のフランチャイズ料、設備やインテリアへの投資、開業に向けた研修費用、店舗の賃貸料などを見込んでおきましょう。詳細な金額については、経験者に話を聞いたり、フランチャイズの本部に直接問い合わせたりするとよいでしょう。
出張型の開業資金
出張型ネイルサロンを始めるには、ポータブルなネイルテーブルや椅子、ネイル用品、初期の広告費用、車移動を予定している場合は車両関連の費用などが必要になります。店舗の賃貸料や改装費は不要ですが、開業資金として少なくとも数十万円は確保しておきましょう。
ネイルサロンを開業するまでの主なステップ

ここでは、一般的なネイルサロン開業までの具体的なステップを紹介します。
1. 開業方法を決める
自宅、店舗、フランチャイズ、出張型から、自分の資金と働き方に合う方法を選びます。最初は自宅で始め、お客様が増えてから店舗を借りる段階的な独立も考えられます。
2. コンセプトを明確にする
どのようなコンセプトのネイルサロンにするのか、イメージを具体化していきます。紙に書いたり、パソコンやスマートフォンで文字や図表にしたりしていくと、価格帯や施術時間、営業時間が決めやすくなり、次の事業計画を作成するステップがスムーズに進みます。
3. 事業計画を作成する
どんなサービスを誰に提供するのか(メニュー・客単価)や、1日の予約枠、営業日数から売上予測を作りましょう。そこから家賃や材料費を差し引いて、利益を試算します。自己資金では足りない場合には、資金調達を検討しましょう。事業計画は、資金の必要性と返済可能性を説明する材料にもなります。
4. 資金を準備する
必要資金を設備資金と運転資金に分け、自己資金で不足する分の調達方法を検討します。融資や助成制度は申請から実行まで時間がかかることがあるため、物件契約の前から情報収集を進めましょう。
5. 物件を探す
店舗型なら、ターゲット層が通いやすい場所か、家賃が事業計画に見合うかを確認します。電気容量や換気、看板の設置可否など、営業に必要な条件も契約前に確認しておくことが大切です。
6. 設備・仕入先を決める
施術に必要な机やチェア、ライトなどをそろえ、ジェルや消耗品の仕入先を決めます。買いすぎを避け、開業直後に必要なものから優先してそろえると初期費用を抑えられます。
7. 宣伝をして予約導線を整える
開業日の見当がついたら、宣伝を始めましょう。SNSや地域のフリーペーパーなども有効なアプローチです。サロンを知ってもらった後、迷わず予約してもらえるよう予約サイトも準備しておきましょう。
8. 必要な届出を行う
個人事業主として開業する場合は、国税庁の「個人事業の開業・廃業等届出書2」を、開業した年分の所得税の確定申告期限までに提出しましょう。青色申告を希望する場合は「所得税の青色申告承認申請書」の提出も必要です。自宅サロンの場合は、賃貸借契約やマンション管理規約で事業利用が認められているかも確認しましょう。
9. レジ・決済端末を準備する
お客さまの支払いを受け付けるレジは重要な設備の1つです。現金を用意するだけでなく、事業者とお客さま双方の利便性向上のためにキャッシュレス決済システムの導入を検討しましょう。経済産業省によると、2025年の国内キャッシュレス決済比率は58.0%まで上昇しています6。お客さまが希望する支払い方法を選べるようにしておくことは、来店時の満足度を上げるうえでも重要です。
独立ネイリストの強い味方、Square

決済代行会社のSquareでは、予約システムやキャッシュレス決済など、お客さまの利便性を高めながら業務の効率化を図れる幅広いサービスを提供しています。
「Square 予約」では、24時間ネットで予約を受け付けられる予約サイトを無料で作成できます。顧客管理機能や事前決済機能に加え、メール・SMSの自動リマインダーも利用できるため、施術中に電話へ出られない1人経営のサロンでも予約受付を自動化できます。さらにInstagramやFacebook、「Google で予約」との連携などの集客ツールまで無料で利用できるので、コストを抑えて予約管理システムを導入したいネイルサロンにおすすめです。
開業直後は材料の仕入れなどで現金が必要になるため、キャッシュレス決済の入金サイクルも重要です。Squareのキャッシュレス決済は、月額固定費0円から始められ、必要なのは決済端末の購入費(4,980円〜)と、決済ごとにかかる決済手数料のみ。通常入金の振込手数料は無料で、三井住友銀行またはみずほ銀行の銀行口座なら決済日の翌営業日に、そのほかの金融機関では毎週金曜日に入金されます。さらに、入金額の1.5%の手数料ですぐに売上金を受け取れる即時入金サービスも利用できます。
開業後にサロンが軌道に乗ると、席数を増やしたり、新しい設備を入れたりといった追加投資が必要になることがあります。Squareは、決済実績を積んだ一部加盟店を対象に、将来の売上金の一部を前払いとして受け取れる資金調達も提供しています。独立開業したネイリストの心強い味方になれるSquareの各種サービスを、ぜひ検討してみてください。
美容業ならSquareにおまかせ
Squareはスタイリッシュな決済端末と高機能な予約・顧客管理ソフトウェアを組み合わせた、美容業向け総合ソリューションを提供しています。スタッフの売上・歩合給の管理から、商品の在庫管理、キャッシュレス決済までをSquareに任せられるため、サービス提供などもっと重要な業務に注力できます。
まとめ
ネイルサロンの開業資金は、自宅型なら100万円前後、テナント型なら300万〜700万円程度がひとつの目安ですが、重要なのは設備費だけでなく開業後の運転資金まで準備することです。自分が提供したいサービスと予約枠から売上計画を作り、無理のない開業方法を選びましょう。Square 予約のように無料から始められるツールも活用し、長く続けられるサロン運営の土台を整えてみてはいかがでしょうか。
Squareのブログでは、起業したい、自分のビジネスをさらに発展させたい、と考える人に向けて情報を発信しています。お届けするのは集客に使えるアイデア、資金運用や税金の知識、最新のキャッシュレス事情など。また、Square加盟店の取材記事では、日々経営に向き合う人たちの試行錯誤の様子や、乗り越えてきた壁を垣間見ることができます。Squareブログ編集チームでは、記事を通してビジネスの立ち上げから日々の運営、成長をサポートします。
執筆は2026年8月26日時点の情報を参照しています。当ウェブサイトからリンクした外部のウェブサイトの内容については、Squareは責任を負いません。

