小規模事業のための決済システム

TOKINOHA Ceramic Studio

京都の清水焼団地にひっそりと佇む「TOKINOHA(トキノハ)」は、清水大介さんが妻とともに営む陶芸工房兼ショップです。もともと2人は陶芸の専門学校の同級生で、結婚した時に一緒に何かものを作ろうというのがきっかけで始まったのが「TOKINOHA」です。

TOKINOHAで使われているSquareのツール

Square ターミナル

Square POSレジ

Square 請求書

生き方が投影される陶芸

清水さんの父親も陶芸家で、自身の店を経営していました。しかし、清水さんの陶芸への情熱が芽生えたのはずっと後のことです。建築を追求するうちに、陶芸に純粋な興味を抱くようになりました。その好奇心の赴くままに、清水さんは父親の指導を仰ぎました。そして父親と同じ専門学校に通うことを勧められたのです。

清水さんは、父親が今の店舗運営にどのような影響を与えたかを話しています。「父親も、自分のギャラリーを持ってお客さまと直に接するっていうのをしていたので、 そういうスタイルなどは父親から影響を受けたというか、そこにあんまり違和感がなかったかもしれないですね」

「TOKINOHA(トキノハ)」という名前の由来も、ショップや工房と同様に清水さん夫妻にとって独特のものです。「僕と奥さんが結婚して、初めて2人で工房みたいなものを作ったんですけど、そこの住所の中に紫と桃という日本語で色を表す漢字が2文字入っていたのです」

「そこから日本の色の言葉を探した時に、『鴇羽(ときのは)色』という言葉を見つけたのです。日本にトキという鳥がいるのです。トキの羽は真っ白なのですが、羽の中は紫がかったピンクをしているのです。なので、紫がかったピンク色のことを鴇羽(ときのは)色という呼び方をするのですが、 そういう言葉があるのだと知り、よいフレーズだと思って、『トキノハ』という名前にしました」

自分が作りたいものを作る

TOKINOHAの陶器は、他の陶芸家のものとは一線を画しています。「一般的な陶芸家っていうのは飾るためというか、アート的な文脈での器作りが比較的多い気がしていて、 それに対してうちは使われてこそ生きる器というか、料理がもられて完成するようなシンプルな器を作っています」

清水さんは、お客さまの満足を念頭に置きつつ、自分が望むものを作っています。「客観的に自分のものを見ることが大事かなと思っていて、 作品というのは自分が作りたいものを作る。それがたまたまお客さんにとってもすごくいいものになることももちろんあるんですけど、 自分が作りたいものがお客さんにとってはあまり良くないものになることも結構あって、 お客さんにとって必要なものを作れているかどうかという視点、客観的にお客さんが喜んでくれているのかなという視点をちゃんと持つことで、 自分が望む作品と、お客さまにとって必要なもののちょうど中間のプロダクトになるのかなと思っています」

TOKINOHAの工房とショップは併設されているので、清水さんはそこでお客さまの顔を毎日見て、反応をダイレクトに感じることができます。「そこでこれは違うのかなというのはフィードバックされています」

すぐに導入しました

清水さんは長年にわたり、お客さまのニーズに応えてきました。クレジットカード決済の需要が増え続けるなか、その需要に応えるにはどうしたらよいかを考えていた時に、Squareが日本でサービスを開始し、清水さんは解決策を見つけたのです。

清水さんはSquareが日本市場に参入したとき、いち早く採用しました。「日本にSquareが上陸したっていう情報を友達のSNSで知ってすぐ買ったと思います。小さいイヤホンジャックにさすタイプのをすぐ買いました。 iPhoneが出た時みたいなワクワクした感じがありました」

現在、TOKINOHAでのキャッシュレス決済はすべてSquare ターミナルで行われています。簡単に受け付けられる決済と端末の持ち運びやすさが利便性を高めています。清水さんはまた、Square POSレジですべての売上データが1か所で把握でき、インサイトを得られることも高く評価しています。

Square 決済の導入事例: TOKINOHA

「クレジットカードでの決済が気軽にできるようになったことと、その当時でいうと全体のPOSの管理もしていたので、日々の売上をデータ化できるようになったこと。何曜日の何時ごろにこういう売上があったとか、そういうことをデータベース化して提供していただけるので自分のビジネスを客観視できてデータ化できるようになったことはすごく僕たちにとってはとてもプラスでしたね。」

いい経験ばかりです

Square 請求書の使いやすさについても、清水さんは高く評価しています。TOKINOHAでは海外からオンライン注文を多く受けており、Square 請求書はオンライン決済を行う上で効果的なツールです。「海外のレストランさんからの注文も結構多いのですがその時にやっぱり悩みになるのが請求方法です。請求書をメールで海外の人に送って、Squareで支払ってもらうっていうのもかなり役立ってます」

長年にわたりSquareの製品を愛用しており、「いい経験ばっかりですよね」と清水さん。「僕は新しいSquareの端末が出るたびにすぐ買うんですよ」

決済処理にSquareを利用し続けているのは、新しいリリースのたびに改良が加えられているからです。「どんどん便利になっているなと思って、便利になるたびに新しいのを買ってますね」

日々生きている全ての行動が作品に出る

この分野での仕事は、陶芸の枠を超え、清水さんの日常生活にまで浸透した教訓を与えるものとなりました。「陶芸で一番学んだことは、僕が日々生きている全ての行動が良くも悪くも作品に出る、ということです」

清水さんは自身の技術に誇りを持ち、成長の機会を探し続けることを信条としています。「今の自分の技術とか今のものに対して満足しないことです。それは心がけているというよりか、本当にそう思っているんですけど、もっと良いものが作れるんじゃないか、もっと良くなるんじゃないかという風に考え続けてやり続けることが職人には大切なのかなと思っています」

その決意は清水さんのキャリアを大きく前進させました。そして今、プロを目指す生徒たちにその考え方を伝えたいと願っています。「アーティストみたいに才能がなければやっていけない世界ではない。ちゃんと正当な努力をしていけば、生きていけるんじゃないかなと思います」と清水さんは言います。「きちんとスキルを身につけていけば、しっかり職業として職人だと名乗れるようなそういう社会を作りたいなと思っていますね」

将来を見据え、そのすべてを語ることはできませんが、現在の店舗スタイルを別の店舗で再現するなど、新しいプロジェクトが進行中である、と清水さんは明かします。レストランと合同で出店する話もあるようです。「陶芸の魅力をもっと色々な人に伝えていけるような存在になること」が、清水さんの願いです。

TOKINOHAで使われているSquareのツール

今回のインタビューに際して、Squareは所要時間に応じた報酬をこの事業に支払いました。