JAPAN

Cashless and the Pandemic

キャッシュレスと​感染症拡大

この​一年、​新型コロナウイルス感染症の​拡大 に​より​私たちの​日常生活は​一変しました。​緊急事態宣言に​よる​休業要請、​通常営業の​再開、​そして​2回目の​緊急事態宣言と、​事業者も​難しい​状況に​置かれ、​業態転換を​決断した​事業者も​少なく​ありません。​この​一年間で​ビジネスの​あり方その​ものが​かつてない​ほどに​変化 を​しました。​

今回、​これらの​変化が、​キャッシュレス決済と​現金利用に​おいて、​どのような​影響を​及ぼしているのか、​米国、​英国、​カナダ、​オーストラリア、​日本に​ついて、​過去一年の​Squareの​データを​分析した​ところ、​生活や​ビジネスの​変化に​伴い、​各国で​キャッシュレス決済への​シフトが​さらに​進んでいる​ことが​明らかに​ なりました。​

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現金

各国の​現金利用の​比較

新型コロナウイルス感染症の​拡大で、​消費者の​現金​離れが​各国で​進んでいます。​

2020年2月以降、​米国、​英国、​カナダ、​オーストラリア、​日本の​全ての国で、​Square加盟店の​現金決済の​割合が​減少しています。​現金を​どれくらい​好むかは​各国の​文化に​よっても​異なりますが、​新型コロナウイルス感染症が​世界規模で​消費者の​行動に​影響を​及ぼしています。​

現金の​利用が​減る​日本

各国の​現金決済の​割合と​推移

米国、英国、カナダ、オーストラリアの現金決済の割合と推移に関する棒グラフ
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非接触決済

日本でも​急拡大

コロナ禍で​クレジットカードの​非接触決済の​利用が​広がっています。​日本でも​非接触決済で​支払える​店舗が​急速に​増える​一方、​世界では​既に​スタンダードな​決済方法と​して​定着している​国も​あります。​

日本で​非接触決済を​受け付けた​ことの​ある​Square加盟店は、​過去1年で​28.5ポイント増えました。​

非接触決済を​受け付けた​ことの​ある​日本の​Square加盟店

クレジットカードの非接触決済を受け付けたことのある日本のSquare加盟店が増えたことを表すインフォグラフィック。2020年2月の26%から2021年2月には55%まで伸びた

2020年2月

2021年2月

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キャッシュレスビジネス

各国で​増える​現金レスの​事業者

世界規模で​感染が​拡大するなか、​米国、​英国、​カナダ、​オーストラリアでは​売上の​ほとんどを​キャッシュレス決済が​占める​文字通り​「キャッシュレス」の​加盟店が​大幅に​増加していました。​

日本では​現金取扱が​ほとんどない​事業者は​まだ​極わずかですが、​現金よりも​キャッシュレス決済の​売上が​多い​Square加盟店は​2020年1月の​21.1%から、​2020年6月には​26%に​増加しています。​感染拡大後、​4店舗に​1店舗が​キャッシュレス決済の​売上が​現金売上を​上回っている​計算です。​この​割合は、​2021年2月現在も​変わり​ありません。​

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キャッシュレス決済の​売上が​現金の​売上を​上回る​Square加盟店の​比率

2020年3月から​2021年3月に​かけて、​米国、​英国、​カナダ、​オーストラリアでは​キャッシュレス加盟店の​割合が​2倍以上​増加しています。​オーストラリアでは、​感染状況が​比較的落ち着いている​2020年10月以降も​キャッシュレス加盟店の​割合は​微減するにとどまり、​コロナ後の​世界でも​“新しい​生活様式”と​して​キャッシュレスビジネスが​定着する​ことを​示唆しています。​

売上が​ほぼキャッシュレスの​加盟店​(%)

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変化の​定着

一時的か、​定着か

感染症の​拡大に​伴って​加速した​キャッシュレス社会への​シフトが​今後も​続くかに​ついて、​米国の​Square加盟店と​専門家の​見解を​ご紹介します。​

最近は​現金を​みる​ことは​稀です。​以前は​売上の​70%が​現金でしたが、​今では​10%程度です。​もう​以前の​状態に​戻る​ことは​ないでしょう”

エルシーメイ・キャニング・アンド・パイ ​(米国ウィスコンシン州)
オーナー
ケリー・ディーム

ベーカリーでパン生地をこねる人物の画像

少額でも​キャッシュレス決済を​好んで​使う​消費者が​増えたのは​明らかです。​多くは​ソーシャル・ディスタンスの​必要性に​迫られた​格好ですが、​その中には​キャッシュレス決済が​清潔、​安全、​簡単だと​気付き、​今後も​使い続ける​人が​いるでしょう”

ハーバード大学教授
シーリー・サンタナ

アフターコロナ

収束後は
どうなる?

コロナ禍で​キャッシュレス決済の​比率が​各国共通で​高まった​背景には、​事業者の​オンライン販売チャネルの​開発や​強化、​一部消費者の​現金の​受け渡しの​回避と​それに​伴う​非接触決済や​電子マネーの​利用など、​さまざまな​理由が​考えられます。​キャッシュレス先進国の​米国などに​比べれば、​日本は​依然と​して​現金社会のようにも​見えますが、​キャッシュレスが​少し​ずつ浸透している​ことは​間違いなく、​現在の​キャッシュレス先進国の​状況は、​数年後の​日本かもしれません。​

ワクチン接種が​各国で​始まり、​感染症の​収束が​期待されるなか、​本レポートが​日本の​皆さまの​お役に​立てば​幸いです。​

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