【商いのコト】「無理に捨てない」、片づけは人生に寄り添うこと ― ヒバリ舎

成功も失敗も、すべては学びにつながる。ビジネスオーナーが日々の体験から語る生の声をお届けする「商いのコト」。

つなぐ加盟店 vol. 36
ヒバリ舎 内山ミエさん

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▲画像提供:ヒバリ舎

片づけに関するお客様の悩みを解決するヒバリ舎の代表・内山ミエさん。片づけの道に進むきっかけとなったのは、体調を崩し家事を一人で引き受けることが難しいと感じた自らの経験だった。

前編では、内山さんが整理収納アドバイザーとしてヒバリ舎を始めるまでの経緯を伺った。後編では、片づけや仕事に対する内山さんの考えを紹介する。内山さんのもとにお客様が集まる理由は何なのだろうか。

前編はこちら

お気に入りのものにだけ囲まれた空間作り

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内山さんのもとに相談に来るお客様は、子育てや仕事に忙しい女性が多いという。以前の内山さんが抱えていたような悩みを持った方も訪れる。ヒバリ舎は“部屋の中にある無駄なモノと無駄な動きを省き、お気に入りのモノだけに囲まれたストレスフリーの部屋を作る”ことをコンセプトに掲げている。

「私は片づけをするときに、よく『使うか・使わないか』『気に入っているか・気に入っていないか』という二つの軸を使います。“無駄なモノ”というのは、自分が気に入っていないし、使ってもいないもの。こんな風に軸を用いてものを分類することで、どれがいるものでどれがいらないものなかのか、自分ではっきりと分かるようになるんです。」

家の中にあるものを四つに分類するこの方法はとてもシンプルなので、片づけに慣れていない人であっても楽しみながら実践できるだろう。

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「“無駄な動き”とは、ものを使う場所と収納する場所が離れているときに生じる動きのことです。鍋をコンロの下にしまうことってよくあると思います。ですが、そうした場合、お味噌汁を作るとき、水を入れるために鍋をシンクのところまで持っていき、水を入れた後にまたコンロのところに戻ってこなければなりませんよね。こうした動きをなくすために、ものは使う場所に収納することが大切なんです。」

ただ、これらのことは整理収納アドバイザーの勉強や、片づけに関連する本からある程度学べる。基本となるポイントを押さえた上でオリジナリティを出すために、ヒバリ舎は「見た目の良さ」を重視することを全面に出している。内山さんのデザイナーとしての経験が活かされているのだ。

「ものを減らし、行動の動線を整えながら、同時にお気に入りのものにだけ囲まれた空間を作っていくようなアドバイスをしています。それは小さなもの、例えばピーラーひとつにしても使い勝手がよく見た目も美しいものを紹介しています。『内山さんが選んでくれたものだから間違いない』なんて言葉をいただくこともあって嬉しく思っています。」

内山さんの片づけメソッドは評判を呼び、整理収納アドバイザーとして活動を開始した当初から多くのお客様を呼び込んだ。

「もともとフリーランスで仕事をしていたので、自分の中ではキャリアが大きく変わったという感覚はしませんでした。個人を相手にお仕事をするのが初めてだったので、『こんなにお金のやりとりが難しいのか』という驚きはありました(笑)。ありがたいことに仕事は順調に増えていって、三年経ったあたりから自分一人だけでは回らなくなってきたんですよね。今ではスタッフと一緒にお仕事をしています。」

“無理に捨てなくていいんです”

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▲ものを捨てるだけでなく、上手くものを見せることも片づけにおいては重要だと内山さんは語る

内山さんの片づけに対する価値観を知る上で、とても大切なスタンスがある。それは『無理に捨てなくていい』というものだ。

「片づけに関する本には短期間で片づけに成功した人達がたくさん載っているので、『早く捨てなきゃ……!』と焦ってしまう人もいるんです。でも、無理をして捨てたくないものを捨てても、心に春は訪れません。お客様には『本に載っている人は登山に例えれば、エベレストに登れるような人たち。そこをいきなり目指しても挫折するのは当たり前です。もっと低い山から少しずつ自分のペースで登っていきましょうね』といつも伝えるようにしています(笑)。小さな成功体験を積み重ねて、お客様に自信を持っていただくことが大切だと思います。」

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たまに「家族に内緒でお願いしたい」という人からの依頼があるが、内山さんは家族全員の同意が得られるまでは決して仕事を受けない。なぜなら、片づけとはそこに住む家族全員の人生に寄り添う仕事だからだ。『無理に捨てなくていい』という言葉からも分かるように、内山さんは自分の考えを押しつけず、お客様のことを最大限に尊重する。だからお客様は、安心して内山さんに片づけを依頼できるのだろう。

「お客様は『上手く片づかない』『ものが見つからない』というように、皆さん何かしらの悩みを抱えて私のところへ来ます。だから私の役目は、お客様の悩みを聞いて解決してあげること。たくさんの人の人生に関われるのは幸せなことだなと、この仕事をするようになってから日々感じています。」

片づけを軸に他のことにも挑戦したい

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整理収納アドバイザーとしてのキャリアを歩むようになってから、内山さん自身にも変化が訪れた。

「誰にでもできる簡単な片づけメソッドを身につけたおかげで、夫が家事に積極的に関わるようになりました。お客様からも『暮らしやすくなった』という声をいただくことが多く、今の仕事を始めて本当によかったと感じています。」

今後は、商品開発など片づけを軸にして他のことにも挑戦したいと語る内山さん。インタビュー中にお客様の心を掴む秘訣について自ら語ることはなかったが、ヒバリ舎を始めたときから今に至るまで一貫している『お客様に寄り添う姿勢』が、きっとその答えだろう。

前編はこちら

ヒバリ舎
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(つなぐ編集部)
写真:小沼祐介


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