※本記事の内容は一般的な情報提供のみを目的にして作成されています。法務、税務、会計等に関する専門的な助言が必要な場合には、必ず適切な専門家にご相談ください。
社会問題に対して果敢に取り組む「NGO」とは実際にどんな組織なのか、意外と知られていないかもしれません。NGOの活動内容やNPOとの違い、設立方法、法人格の違いによるメリット・デメリットをわかりやすく解説します。NGOの資金調達の方法や、役立つツールについても理解を深めましょう。
📝この記事のポイント
- NGOは社会が抱える問題に取り組む民間団体で、政府系の組織などと異なる活動の柔軟さが特徴
- NGOは「非政府組織」、NPOは「非営利組織」の意味であり、国際的な問題に取り組む非営利の団体をNGOと呼ぶ傾向がある
- NGOは任意団体としても法人としても活動できるが、法人化することで信用を得やすくなり、法人の形態によっては税制上の優遇措置もある
- NGOの資金調達方法は、寄付、物品販売、助成金、受託事業など
- Square リンク決済のような寄付を受けやすい決済の仕組みを導入することで、機会の逸失を防ぐことが可能に
目次
- NGOとは?
・NGOとは?
・NGOは何の略称?正式名称は?
・NGOの活動内容 - NGOとNPOの違いをわかりやすく解説
・NPOに関する基礎知識
・法人格の違い
・目的の違い
・活動拠点の違い(国内・国外) - NGOの設立方法
・目的の定義
・活動の計画
・HP・SNSでの施策
・資金の工面 - 他の法人格と比べたときのメリット・デメリット
・メリット
・デメリット - NGOの運営・管理
・NGOの運営資金や活動資金はどうなっているのか - NGOが法人格を取得する方法
- NGOの運営に役立つ「Square」とは
- まとめ
- よくある質問
・NGOとは何の略ですか?
・NGOとNPOの違いはなんですか?
・NGOにはどんなメリットがありますか?
NGOとは?
NGO設立の方法やメリットについて考える前に、まずは「NGOとは何か」をクリアにしておきましょう。

NGOとは?
NGO(エヌジーオー)とは、いかなる政府・政治団体・公的機関にも属さない民間の立場から、社会課題の解決や災害支援などに取り組む組織のことです。NGOの中には、政府や企業に対して政策提言をしたり、公正取引(フェアトレード)に取り組んだりしている団体もあります。
政府関連の組織などが予算を割きにくい問題や、まだ社会的な認知度は低くても重要な問題に、スピーディーかつ地道に取り組むことができるのがNGOの特徴です。国などのバックグラウンドを持つ組織だと、時に民族・宗教・思想の違いや国家間の外交関係が活動の制約になることもありますが、NGOは民間団体として柔軟な活動ができます。
また、企業などの営利団体は利益を追求することを目的に設立された組織ですが、NGOなどの非営利団体は利益のためでなく社会貢献の使命を果たすために活動するという違いがあります。
「政府や企業とは違った視点から人、社会、環境への貢献ができる」という意味で、NGOはその規模の大小を問わず世の中に必要な存在といえるでしょう。
NGOは何の略称?正式名称は?
NGOの正式名称は英語で「Non-governmental Organization」といい、日本語では「非政府組織」という意味です。もともとは国連のような国際的な会議の場で、各国・地域の政府などとは異なる民間団体を指す言葉として広まりました1。
NGOの活動内容
NGOが取り組む活動の種類は多岐にわたります。貧困、家庭内暴力、差別、環境破壊、紛争、飢餓といった問題を扱う団体もあれば、教育、公衆衛生、人権、動物福祉などの領域で活動する団体もあります。
参考までに、世界的に有名で日本にも拠点を置く団体をいくつか挙げてみましょう。
- 日本赤十字社……災害救護・募金、献血、病院運営などで知られる医療系NGO
- 国境なき医師団日本……紛争や災害で苦しむ人びとを助ける医療・人道支援の団体
- WWF(世界自然保護基金)ジャパン……生物多様性の回復や地球温暖化防止などで活躍するNGO
- グリーンピース・ジャパン……科学的な見地から環境保護を行うNGO
- セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン……食料支援から教育まで、子どもの権利保護のためのNGO
これらは国際的なネットワークを持つ団体ですが、よりニッチな課題や見落とされがちな問題にフォーカスした小規模なNGOも数多く活動しています。
NGOとNPOの違いをわかりやすく解説
NGOに似た名称の「NPO」という組織も存在します。NGOとNPOの違いを正しく理解しておきましょう。

NPOに関する基礎知識
NPOとは「Non-Profit Organization」の略称で、民間の「非営利組織」のことです。その名の通り、特定の個人や組織の利益を追求する企業などの営利団体とは異なり、NPOは利益のためでなく広く社会や人びとに貢献する民間団体を指します。
NGOとNPOは、ともに営利を目的としない民間団体である点が共通していますが、活動のあり方には相違点もあります。
活動エリアの違い(国内・国外)
日本におけるNGOとNPOの区分として、最も分かりやすいのはその活動の対象となるエリアの違いです。それぞれの活動対象エリアは次の通りです1。
- NGO……世界規模の課題に主として取り組む
- NPO……日本国内の課題に主として取り組む
ただし、NGOもNPOも、完全に国内外のどちらか一方の課題にしか目を向けないということではありません。国境をまたいでプロジェクトを遂行する、日本と海外の両方に関わる問題の解決に取り組む、海外の団体と協力しながら国内の課題に立ち向かう、といった活動がNGOだけでなくNPOで行われることもあります。
目的の違い
NGOとNPOは、いずれも市民が主導で活動する非営利目的の民間団体です。いずれも政府や政治団体などに属さない団体でありながら、より良い社会のために活動するという目的は同じです。
上述のように、活動エリアの違いから短期的な目標がNGOとNPOで違ってくることはあります。「環境保護」を例にとると、同じく日本で活動する団体でも次のような違いが出てくると考えられます。
- NGO……世界規模で進む気候変動を抑止するために、日本で教育・啓蒙活動を展開
- NPO……地域の温暖化対策として街路樹伐採計画の見直しと緑化推進活動を展開
ここで挙げたのはあくまで例ですが、同じ「環境保護」という目的であってもNGOとNPOでは具体的に起こす行動に違いがあります。世界という視点から考えるか、地域という視点から考えるかで、活動内容は違ってもその前提となる大義は近いケースも少なくありません。
なお、NGOやNPOは収益を得ることはあっても、それはあくまで活動費や人件費といった必要経費をまかなうためであり、私的な利益を積み上げるためではありません。
法人格の違い
いざ「NGOを始めよう」「NPOを立ち上げよう」と考えて活動し始めても、最初は「任意団体」としてのNGO・NPO活動になります。しかし、団体として社会から信用され活動をよりスムーズにするために、任意団体から「法人」になることも可能です。
NGO・NPOが特定非営利活動促進法に基づいて法人格を取得すると、特定非営利活動法人(NPO法人)として活動できます。法律上は「NPO法人」と呼ばれますが、NGOもこの対象です。
さらに、特定非営利活動法人が一定の条件を満たして認定特定非営利活動法人(認定NPO法人)になると、税制上の優遇を受けることができます2。
NGOの設立方法
「国際社会に関わる社会課題の解決のために日本でNGOを設立したい」と思ったら、次の4点を念頭に置いて進めてみましょう。
目的の定義
NGOを設立する際は、まず「NGOの目的」をはっきり定義し、明文化しておくことが重要です。具体的にどのような活動をするためにNGOを設立するのか、NGOとして組織化することで何をしたいのか、そのNGOが最終的に目指す社会はどんなものなのか。NGO設立の目的の一例として、次のようなものが考えられます。
- 不登校の子どもの教育機会の拡大を目指し、交換留学のネットワークを構築する
- 災害時に寄付金集めやボランティア派遣を行う組織を作り、知見を複数言語でシェアすることで国際理解と共生を目指す
- 世界の農業ナレッジを集結したオンラインの共助コミュニティーを作り、食糧危機解決の一助とする
- 紛争地域に暮らす人びととの文化交流を通じて、国際社会やマイノリティーへの理解を深め、平和な世界の実現に貢献する
NGOとしての目的を明らかにしておくと、組織の活動方針がぶれないだけでなく、人員増加や寄付金集めなどの際にも賛同者からの注目が得やすくなります。
活動の計画
NGOの活動とは、社会貢献活動だけを指すのではなく、組織の設立や維持・運営にまつわる活動も含まれます。まずは、NGO立ち上げのために次のような活動の手順を決め、実行していくことになります。
- NGO名称の決定
- 活動方針、目的、ビジョンなどの策定
- 必要な資金の算定
- 資金調達方法の確立
- 法人格の取得(※必要な場合)
- 情報発信方法・頻度の決定
- ウェブサイト・SNSアカウントの作成
- 人員の募集(※必要な場合)
法人格を持たない任意団体なら、「NGOを設立しました」と宣言するだけでNGOとしての活動をスタートできます。法人格を取得する場合は、当記事で後ほど説明する「NGOが法人格を取得する方法」を参考にしてください。
さらに、NGOの目的達成に向けた具体的な社会貢献活動のためにも計画を立てましょう。資金計画を考えるうえでも、どんなアクティビティーをどのようなタイミングで実施していくかが重要になります。
たとえば、貧困や格差問題の解決を目的とするNGOなら、日々の情報発信、視察調査、レポート作成、キャンペーンやイベント運営、ファンドレイジング、政府への提言などを通した社会貢献活動の可能性があるでしょう。月間計画や年間計画を立て、無理のないペースで活動を継続できるようにするのが、目的達成のための賢い方法です。
ウェブサイト・SNSでの施策
現代のNGO活動では情報発信施策も欠かせません。お知らせのためだけでなく、教育や啓蒙のためにもウェブサイトやSNSを効果的に活用しましょう。
ウェブサイトやSNSには、NGOが次のような情報を発信できるポテンシャルがあります。
- 問題提起
- より深く知りたい人への情報提供
- イベントやキャンペーンの告知
- 署名やファンドレイジングの呼びかけ
- NGOの紹介
- サポーター(賛同者)への活動報告
NGOやサポーターの特性に合わせて、どのSNSを選択するかという工夫も必要となってきます。多くの団体で、ウェブサイトの他に複数のSNSを利用して情報発信を行うことが一般的です。
資金の工面
NGOの立ち上げ自体は、資金がゼロ円でも可能です。ただし活動には一定のコストがかかると考えられ、必要な資金を用意する必要があります。一例として、次のようなコストを検討したうえで資金を工面すると良いでしょう。
- ウェブサイトの開設・運営費
- オフィス、ミーティングスペースの賃借料
- パソコンなどの端末・通信費
- 決済・経理などのサービス利用料
- キャンペーンなどの活動にかかる経費
- 人件費(※人を雇用する場合)
どんなコストが発生するかはNGOの性格や活動方法によって異なります。たとえばホームレスの人びとの自立を支援するNGOなら、相談会のための会場費、炊き出しの材料費や燃料費といった活動費の発生が予想されます。
必要な資金を算定したら、自己資金や寄付の他、資金調達の方法を検討しましょう。具体的な方法は当記事の「NGOの運営・管理」の章で解説します。
他の法人格と比べたときのメリット・デメリット
先述の通り任意団体としてNGO活動を行うことも可能ですが、NGOやNPOが特定非営利活動法人(NPO法人)になることには一定のメリットがあります。ここでは、「一般社団法人」や「一般財団法人」といった他の法人格と比べた場合の特徴を確認してみましょう。

メリット
一般社団法人・一般財団法人は、営利を目的としない法人格であり、比較的自由度の高い運営が可能です。一方で、NPO法人には以下のようなメリットがあります3,4。
- 社会貢献性の高い団体として認知されやすい
- 行政による認証制度があるため、対外的な信用を得やすい
- 一定の条件を満たすことで「認定NPO法人」となり、寄付金控除などの税制優遇を受けられる
- 活動分野が法律で定められており、公益性が明確
特に寄付や助成金を得ながら活動する場合、NPO法人の方が社会的信頼を得やすい傾向があります。
デメリット
一方で、NPO法人には次のようなデメリットもあります3,4。
- 設立にあたって所轄庁の認証が必要で、手続きに時間がかかる
- 事業報告書の提出など、運営上の義務が多い
- 活動内容が法律で定められた20分野に限定される
- 税制優遇を受けるには「認定NPO法人」としての認定が必要
これに対して、一般社団法人・一般財団法人は、設立時に行政の認証を必要とせず、比較的短期間で設立できます。また、活動内容の制約も少なく、柔軟な事業運営が可能です。ただし、NPO法人のような税制上の優遇措置は原則としてありません。
NGOの運営・管理
NGOの運営・管理には、キャンペーンなどプロジェクトの企画・立案、会員へのサービス提供、総会や理事会などの開催、報告書の作成、資金調達、会計、スタッフ管理など、幅広い業務があります。こうした業務を遂行するには一定のコストがかかるため、継続的な資金調達が必要です。
NGOの運営資金や活動資金はどうなっているのか
売買益や借り入れを中心に資金を調達する営利団体と異なり、非営利団体であるNGOの活動資金は次のように工面されています。
- サポーター(賛同者)からの寄付・会費
- 講演会やセミナー、物品・出版物販売の収益
- 政府や財団からの助成金
- 政府や企業からの受託事業の収入
NGOの活動目的や活動内容が社会に必要なものと認められれば、助成金を得て活動資金に充てることができます。
また、政府や民間団体が「ある役割をこのNGOに担ってほしい」と判断した場合、受託事業として請け負えば、その収入も活動資金源の1つです。たとえば、政府関連の組織や企業内で「LGBTQ+の権利について有識者による勉強会が必要」と考えた場合に、関連の活動を専門的に行う信頼できるNGOにセミナー開催の依頼が来るというケースが考えられます。
助成金や受託事業の中には、法人格を有していないと申請できないものもあるため要注意です。
NGOが法人格を取得する方法
NGOが登記して法人格を取得すると、団体名義での口座開設や契約締結などが可能になり、もちろん社会的な信用度も上がります。ただし、法人組織となった場合は、事業報告書や貸借対照表などの提出5、総会の開催などの義務6も発生します。さらに、収益事業で得た利益には法人税7が課税されるほか、法人住民税8を支払う必要も出てくるため、法人化は慎重に検討しましょう。
NGOがNPO法人としての認証申請から手続き完了までの流れは次の通りです9。
1.必要書類を準備(定款、役員名簿、設立趣旨書など)
2.所轄庁(事務所がある都道府県の知事、または指定都市の長)に設立認証の申請
3.提出書類の一部を市民に公開(2週間)
4.2週間の公開期間を経て、審査(2カ月以内)
5.認証・不認証の決定
6.認証後2週間以内に、所轄の法務局で法人設立の登記
7.登記完了後、所轄庁に届け出(登記事項証明書、NPO法人成立時に作成する財産目録が必要)
以上の手続きがすべて完了すると、NGOはNPO法人の法人格を得て活動することができます。
NPO法人認証の基準や、必要書類について、前もって確認を済ませておきましょう。実際の手続きに入る前に地域ごとの手続き方法をチェックしておくことをおすすめします。
NGOの運営に役立つ「Square」とは
NGOの活動に不可欠な資金調達の方法のうち、よく行われるのがウェブサイトや会報を通じた寄付金集めや会員サービスの提供です。
寄付金のドナーや会員からすると、昔ながらの銀行振込や払込用紙での支払いの他に、クレジットカードなどの支払い方法が用意されていると非常に便利です。「寄付をしたい」と思っても、支払い方法が不便だと機会損失につながる可能性も否定できません。
キャッシュレス決済を提供するSquare(スクエア)のサービスを導入すると、クレジットカードでの支払い受け付けが簡単にできるようになります。Squareへの入会金や初期費用、月額手数料などの維持費は無料で、決済ごとに発生する手数料だけで利用できます。
Square リンク決済という方法なら、専用の決済用リンクやQRコードを作ることができ、ウェブサイトやメールはもちろん、会報などの印刷物に載せる形でも使えるので便利です。ユーザーはリンクをクリック、またはQRコードをスマートフォンで読み取ることで支払画面に移動できます。
ECサイト不要でオンライン販売が可能に
オンライン販売をはじめたいなら、Square リンク決済が最もシンプルな方法です。ECサイトは不要。決済用リンクを作成・共有するだけで、安全に商品やサービスの支払いを受け付けることができます。SNSをショップとしても活用したいクリエイターなどに最適な方法です。
まとめ
NGOには、政府や企業の手が及ばない領域で社会に貢献する重要なミッションがあります。NGOとしての目的を明確化し、NPO法人などの法人化も視野に入れながら活動をスタートしてはいかがでしょうか。NGOの価値ある活動を支える資金調達の方法についてもしっかり計画しましょう。
よくある質問
最後に、NGOについての「よくある質問」をまとめました。NGOの設立や活動の参考にしてみてください。
NGOとは何の略ですか?
NGO(エヌジーオー)は英語の「Non-governmental Organization」の略です。日本語では「非政府組織」という意味です。
NGOとNPOの違いは何ですか?
NGOは「非政府組織」、NPOは「非営利組織」を意味します。どちらも非営利目的で社会貢献活動を行う民間団体ですが、日本のNGOは国際的な活動、NPOは日本国内での活動を行う傾向があります。
NGOにはどんなメリットがありますか?
NGOは、政府や政治団体、公的機関などから独立した視点・立場で人、社会、環境のために活動できます。国際協力を要するプロジェクトや、民族や思想などを超えた活動も可能です。
Squareのブログでは、起業したい、自分のビジネスをさらに発展させたい、と考える人に向けて情報を発信しています。お届けするのは集客に使えるアイデア、資金運用や税金の知識、最新のキャッシュレス事情など。また、Square加盟店の取材記事では、日々経営に向き合う人たちの試行錯誤の様子や、乗り越えてきた壁を垣間見ることができます。Squareブログ編集チームでは、記事を通してビジネスの立ち上げから日々の運営、成長をサポートします。
執筆は2019年1月9日時点の情報を参照しています。当ウェブサイトからリンクした外部のウェブサイトの内容については、Squareは責任を負いません。2026年3月26日に記事の一部情報を更新しました。
