商いの数だけ物語がある。その物語に、励まされ、共感し、思わず笑顔がこぼれることも。一つひとつの商いの姿を伝えることが、日本の経済を支えることだとSquareは信じています。「Square Story」は、そんな商いの形を写真で伝えます。
多くのレコードファンに愛され、下北沢の顔と呼ぶべきレコードショップ「FLASH DISC RANCH」。これまでにないレコード屋を、と当時24才だった椿正雄さんは1982年にこの店をオープンさせた。手作りの棚に並ぶ膨大なレコードは、自らの足で100回以上現地に通い集めてきたという。見本も何もなく、全て自分の感覚を頼りに築き上げてきたこの店の魅力に迫る。
「大学は元々はじめっから卒業するつもりはなくて、何かやりたいことがあればやめようと思ってたので、ハイ(笑)。大学2年で辞めて、レコードの卸屋さんで働き始めて…その2年後に独立しました。24歳でしたね。」
「36年以上前のレコード屋って、欲しい廃盤レコードがあるけど買えない値段の店と、買える値段だけど欲しいレコードがない店の両方しかなくて。だから店を始める際に、”欲しい廃盤レコードを買える値段で置いてある店”にしようと。やり方に関しては自分で全部手探りで、どこでどう仕入れて、どうやって発送して、どう言う風に店頭に出すか…まぁ全て自分で考えて始めました。」
「レコード集めっていうのは連想ゲームみたいなもんで、始めるとキリがないんですよね。やった人なりの道筋がどんどん出来ていって、誰でも自分なりに楽しめるっていう。そういう意味では本当にいろんな人が来ますよね。」
「一番大事にしていることは、やっぱりお客さんの満足ですね。それと同じくらい大事なのは、それを確かめること。お客さんの満足を共有できないと、続けられないんですよね。信頼関係を持つことは大事です。」
「(Squareは)初期費用、固定費がかからないのがいいですね〜。あとウチはCDソフトケースっていうオリジナル商品を作っていて、それを通販する際にカード決済でも請求書が発行できるのがありがたいです。あとはアプリのデザインが良いですね。」
「これはお客さんでデザイナーの子に描いてもらって。可愛いでしょ? これを持ってると価値が出ますから!って(笑)。面白いでしょ。」
「もうほとんど毎月のように、今月で終わらないよう努力して、運よく毎回ギリギリでクリアしてきただけなんですよ。よく、36年もすごいですね〜って言われるんですけど、そう言われると逆に『なんでそんなヤバかったの知ってんの?』みたいな(笑)はは。」
「利益を最初に考えてないんです。別にカッコつけてお金はいらないとか言っているわけじゃなくて、利益を第一に考えることには価値がないと思ってます。価値のある音楽は全てそういうとこじゃないところから生まれてますから。」