日本政策金融公庫が行った消費者の食の志向に関する調査では、14半期連続で「健康志向」が最多回答となりました。

参考:食の志向 「健康志向」が14半期連続で最多回答(日本政策金融公庫)

健康志向のお客様に向けたメニューを増やすことで集客や売り上げの増加につながるかもしれません。

今回は、健康志向のお客様に向けたメニュー開発のヒントを紹介します。

健康志向が広まった背景

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健康志向が広まった背景の一つに、健康寿命の延伸が挙げられます。長い人生の中で健康に過ごせる期間である「健康寿命」をより長くするために、疾病の予防や健康維持に関心を持つ人が増えたと考えられます。その中でも食事は日常的にできる健康寿命を伸ばす方法です。このような背景から、健康志向の食事を選ぶ人が増えているといえるのではないでしょうか。

参考:健康をめぐる状況と意識(厚生労働省)

栄養バランスの取れた食事をつくるのは案外難しい

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「ファーストフードやコンビニエンスストアの食事だけでは不健康だ」と考えて、自炊をする人もいるでしょう。しかし、栄養バランスが取れた料理を作ることは、案外手間がかかることです。食材を購入するときに、多くの人は価格や余った食材の保存方法、調理の手間などを考えながら品物を選ぶのではないでしょうか。その結果、ついつい同じような食材を手に取ってしまうこともあります。代わり映えのしない食卓になるばかりでなく、同じようなメニューが続くと栄養面まで偏ってしまう可能性があります。また、適切な調理方法を知らないことで食材の持つ栄養を逃してしまうこともあるでしょう。

自炊のみで栄養バランスが取れた健康的な食生活を目指すことは、案外難しいことなのかもしれません。

健康志向のお客様を取り込む

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最近は、健康を意識したメニューを提供するお店が増えています。

子どもから高齢者までをターゲットにしたお店では、子ども用にアレルギー対応メニューを提供したり、高齢者向けに低カロリーな野菜中心のメニューを出したりと、幅広い層を取り込むための工夫をしています。

他にも低糖質の麺やパンを選べるようにすることで、お客様の選択肢を増やしているお店もあります。また、「メインディッシュとサラダだけ」というように、セットメニューにご飯やパン以外の選択肢を増やしたことで、カロリーや糖質を気にする健康志向のお客様や、美容に関心の高いお客様を取り込むことにつなげているお店もあるようです。

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健康志向メニューのヒント

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野菜の種類を増やしたり、アレルギー対応をしたり、低カロリーの麺を開発したりすることは、予算に限りがあるお店では難しいかもしれません。個人経営の飲食店でもできる「健康志向メニューの開発ヒント」を紹介します。今あるメニューを一部違う食材に変えるだけなど、すぐにでも実践できる内容なのでぜひ参考にしてみてください。

低GI値食品

低GI値食品とは、食事のときの血糖値の上昇をゆるやかにしてくれる食品のことです。

食べ物を摂取すると、体の中の血糖値は一気に上がります。その血糖値を下げるために体内にインスリンが分泌されますが、インスリンは分泌されすぎると肥満の原因にもなります。低GI値の食品は血糖値の上昇が抑えられ、インスリンも多く分泌されることがないので、肥満を防ぐことにもつながります。

低GI値食品の代表的なものを、以下に挙げてみます。

・そば
・ライ麦
・きのこ類
・大麦
・大豆食品
・さつまいも

白米、うどん、パスタやパンなどは高GI値食品とされています。麦入りご飯や、ライ麦パン、そば粉のパスタなど、低GI値の主食を選べるようになれば、健康志向のお客様にとっては嬉しいのではないでしょうか。

参考:血糖値とGIの関係性(大塚製薬株式会社)
話題の「低GI食品」とは!?(オオツカ・プラスワン)

低カロリー食品

ダイエット中の人や生活習慣病を気にしている人は、外食のときにもカロリーが気になるかもしれません。

1回の食事のカロリーを抑える方法を紹介します。

白米やうどん、パンなどの炭水化物は満腹感を得られますが、カロリーもあります。摂取カロリーを低くするために、白米にこんにゃく米を混ぜたり、こんにゃく麺を使ったりなど、炭水化物に工夫を加えてみてはいかがでしょうか。ちなみに、そばは低GI食品ですが調理方法や具材によってはカロリーがうどんより高くなる場合があるので気をつけましょう。デザートなどは、砂糖をはちみつやオリゴ糖などに変えるとカロリーを抑えられるので、糖尿病のお客様にも楽しんでもらえます。

また、同じ食材でも、茹でる、焼くなど調理法を工夫することで食感に変化をつけられます。

メニューにカロリーを明記するなどの工夫も加えると、カロリーを気にするお客様にとっては注文時の参考になります。選択肢を増やすことで、集客につなげてみてはいかがでしょうか。

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執筆は2018年1月15日時点の情報を参照しています。
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