「広告を出すにはお金がかかる」というイメージをお持ちではありませんか。チラシやパンフレットであれば、印刷する枚数はもちろん、デザインや紙質にこだわればこだわるほどコストは高くつきますし、ウェブ広告の場合でも、人気のサイトに広告を掲載できるのは、予算に余裕がある企業に限られた話になってしまいます。
大手企業が行なっている広告活動を、中小企業がそのまま導入しようとしたところで、知名度もブランド力も不十分なままでは、集客や売上に繋がらず、単なる広告費の無駄遣いに終わってしまいます。
今回は、広告に多くの予算を充てることが難しい中小企業でも、十分な効果を得られる広告の出し方についてご紹介します。
低予算で始められるインターネット広告
人通りの多い街頭に設置されている巨大スクリーン広告や、多くの目に触れる車内広告と同様に、インターネット上の広告も多数の人の目に触れます。インターネットのユーザーをターゲットに広告を出していく手法が、インターネット広告です。
とはいえ、大企業に比べて広告費にかけられる予算や人員が不足している中小企業にとって、有名メディアにバナーを載せたり、人気ウェブサイト上に広告枠を確保するということは、容易いものではありません。
そこで、低予算でも始められるインターネット広告の例として、以下2つをご紹介します。
リスティング広告
検索連動型広告とも呼ばれ、広告主は、ユーザーが入力する検索キーワードに対して入札を行い、そのキーワードに連動した広告文が検索エンジン上に表示されるという仕組みです。
明確な目的を持ったユーザーが検索している情報に連動して広告を表示させるので、関心の高いユーザーに対してのみ広告を表示させることができ、表示位置によっては検索エンジンからかなりの高確率でユーザーを広告に貼ったリンク先に誘導することができます。
クリックされる度に課金されるシステムなので、予め設定した上限額に達すると広告の掲載を停止できたりと、広告費にかける予算のコントロールがしやすいという利点もあります。
主な掲載媒体:
Yahoo!プロモーション広告
GoogleAdWords
ソーシャルメディアを使った広告
FacebookやTwitterなどのソーシャルメディアのタイムライン上に広告を載せる方法です。
最大の特徴は、各ユーザーのプロフィール情報を利用して、広告を表示させたいターゲットを年齢層、性別、地域などによって細かく絞ることができる点です。
リスティング広告と同様に、クリックによる課金制をとっており、上限を予め決めることができるので、中小企業はもちろん、個人でも気軽に試すことができる広告の一つです。
主な掲載媒体:
Facebook広告
Twitter広告
顧客リストを活用する
一般に、新規顧客とリピーター客との集客では、後者の方がより低いコストで高い利益が見込めると言われています。
中小企業の場合は、大手のように数万単位でのチラシ印刷や派手なプロモーションを頻繁に行うほどの余裕が無いので、リピーター客の数や単価を上げることに注力をした方が効果的といえます。
既存顧客に再度アプローチするのに活用できるのが、顧客情報です。
提供したい情報、宣伝したい広告内容など、どんなお客様にとって有益な情報であり、興味を持ってもらえるのかを、顧客情報と照らし合わせよく考察をしてから、ターゲットを絞って送付をすれば、高い確度でお客様のリアクションが期待できます。
また、お客様に直接アプローチができるので、広告内容などを自由に工夫でき、お客様と企業との距離を近づける機会にもなります。
メールマーケティングについて詳しくはこちらの記事を参考にしてください。
中小企業の強みは地域コミュニティ
中小企業ならではの地域性は、広告活動にも大きな効果を与えてくれます。多くの中小企業は、経営陣から従業員、取引先、そして顧客まで、お互いの顔が見える関係にあります。
地域との関係をうまく利用して、企業主催のイベントを開くことで、自社のプロモーションだけでなく、地域コミュニティに参加し住民との親睦を深めるチャンスに繋がります。
このように、地域とコミュニケーションをとる機会をつくったり、地域のイベントに参加したりすることは、中小企業ならではのフットワークの軽さと柔軟性があってこそ実現できるものです。
地域住民と直接交流できる機会は、チラシを配ったり、サービスを紹介したりできるチャンスでもあります。
チラシによる集客について詳しくはこちら
お金をかけずにアピール
お金をかけずに行える広告活動もあります。
今では、インターネット環境さえ整っていれば、コンピューターひとつで情報を発信できる時代です。業者に高い広告制作費を払わなくても、コンピューターの専門的な知識がなくても、今すぐ実践できる自社のアピール方法はあります。
ソーシャルメディアでファンを増やす
FacebookやTwitterなど、無料でアカウントを取得できるソーシャルメディアを大いに活用しましょう。
Facebookでいいね!を多く獲得している企業のページはどのようなものでしょうか。掲載されている写真が魅力的だったり、企業の雰囲気が伝わってくる文章だったり、有益な情報が頻繁に更新されていたりと、ユーザを惹きつける魅力のあるページが、訪問者の数を増やし、アピールに成功しています。
Twitterの公式アカウントを開設して、つぶやきましょう。必ずしも、具体的な商品やサービスの宣伝に関係する内容でなくても、つぶやきを通してユーザーが企業に対して抱くイメージを形成することができます。Twitter経由で企業のウェブサイトや実店舗への訪問があった事例も多くあります。
双方に共通して言えることは、ユーザーと直接コミュニケーションが取れるということです。一方的に広告を出すのではなく、お客様と対話ができる場所を設けることで、話題を広げたり、お客様の疑問を解決したりといった企業のファンを増やす活動が無料でできてしまうのです。
自社ウェブサイトは必須
どんな業態であれ、お客様がいつでもどこからでもアクセスできるウェブサイトを開設しておくことはとても重要です。
お客様は、支払いと引き換えに、受けとるモノやサービスについて、より詳しい情報を手に入れたいと思う傾向があります。例えば、飲食店であれば、料理に使われている食材がどこからどのように仕入れられてきたのか。気になる企業があれば、どんな人が経営しているのか、など。
ブログを開設することにも意味があります。ブログは、企業のウェブサイトよりも、書き手個人の価値観を表現できる場です。例えば、美容院の店長がブログを書いていれば、ヘアスタイルの相談を安心してできるかどうか、事前にその人となりを知ろうとお客様はブログを読むかもしれません。
ウェブサイトに載せる情報はできるだけ多いほど好ましいでしょう。チラシや口コミだけでは提供しきれない情報やアピールポイントを思う存分に掲載してください。
より多くの人が足を運んでくれるように、ソーシャルメディアのページやチラシなど、人の目に触れるところには自社ウェブサイトの情報を載せておきましょう。
自社ウェブサイトを運営し、情報を発信しているかどうかは、その企業を選択しようかどうか考えているお客様とっては大切なポイントになります。
ソーシャルメディアと同様に、こまめに情報を更新することも必要になってきます。折り込みチラシやパンフレットは、大量に印刷してしまった後に内容に変更を加えようとしても、すぐに出来るものではありません。しかし、ウェブ上の情報更新はいつでも行うことができますし、コストもあまりかかりません。
ウェブサイトを構築するとなるとコストが気になるところですが、近年では低コストで、ウェブサイトが作れるサービスも増えています。たとえばSquareには、無料ではじめられるネットショップのSquareオンラインビジネスという機能があります。ネットショップとして利用することもできれば、主にブログ記事を投稿するウェブサイトとして活用することもできます。もちろんインスタグラムの投稿を載せるなど、ソーシャルメディアとの連携も可能です。商品を販売する場合、売上額は最短翌営業日に振り込まれるので、資金繰りにも安心です。
自社サイトを開設する場合は、こまめに更新することを心掛けましょう。常に最新の情報が掲載されているウェブサイトは見る人に好印象を与えます。
柔軟な広告
広告とは、必ずしも費用の大小によってその効果が決まるものではありません。
中小企業でも、ターゲットとなる客層や地域性に合わせて広告の形式を柔軟に変えていくことができますし、低コストながら大きな効果につなげることもできます。
執筆は2017年1月31日時点の情報を参照しています。2020年10月15日に記事の一部情報を更新しました。
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