公開日:2022/12/12
JANコードは、私たちが毎日のように目にし、使っている、とても身近で便利なシステムです。JANコードを導入することで業務効率が上がり、販売データの管理やマーケティングにも活用できます。本記事では、既に商品の販売を行っている事業者の人や、これから新商品の予定がある人にも、わかりやすくJANコードについて解説します。
JANコードとは?
JANコードとは、私たちが普段買う商品に記載されているバーコードのことです。どこのメーカーのどの商品かを識別するための数字で、8桁、もしくは13桁で表されます。
JANコードは世界共通の商品識別番号で、「GTIN」、「GS1コード」とも呼ばれます。日本では、商品の製造・販売を手掛ける事業者がGS1 Japanに登録し、貸与されたコードによって商品ごとに設定します。
JANコードを読み取ることで、POSシステムなどの商品管理システムに活用できます。
JANコードの体系
JANコードには13桁の「標準タイプ」と8桁の数字で表される「短縮タイプ」があり、それぞれの数字には下記のように意味があります。
≪JANコードの構成≫
JANコードは左側から順に、GS1事業者コード、商品アイテムコード、チェックデジットと並び、標準タイプも短縮タイプもルールは同じです。
①GS1事業者コード…国と事業者の識別番号。標準タイプは7~9桁から事業者が選択する。最初の2桁は国の識別番号で、日本は「45」か「49」。
②商品アイテムコード…商品のサイズや色などを識別するコード。標準タイプは2、3、5桁のいずれか。
③チェックデジット…入力ミスや読み取り違いなどを防止するための確認コード。1桁。
JANコードの調査・検索方法
JANコードは商品毎に異なり、数字を通して商品名や販売事業者の情報が分かります。反対に、商品名からJANコードを検索することも可能です。
商品名がわかっている場合は、メーカーの商品ページを確認する方法が一番正確です。メーカーの商品ページに記載されていない場合は、Amazonや楽天などのECサイト、もしくは「モノサーチ」で確認する方法があります。
特にモノサーチは過去1年分の価格の推移が確認できる上、Amazonや楽天などの在庫状況もわかるため便利です。
JANコードから商品を探したい場合にもAmazonは便利です。商品検索窓にコードを入力すると、該当の商品ページが表示されます。また、JANコードのデータベースを保有する下記のようなサイトを利用する方法もあります。
JANコードを導入するメリット
〈メリット①〉人的ミスの削減
バーコードリーダーで読み込むだけで精算や検品が可能なため、入力ミスなどの軽減につながります。
〈メリット②〉販路の拡大
現在、多くのオンラインショップや物産展、道の駅などでもJANコードの表示が必須となっています。JANコードがあれば、自社のショップ以外でも販売ができ、新たな顧客の獲得にもつながります。
〈メリット③〉効率的なデータ分析と管理
JANコードは商品ごとに決められているため、リアルタイムで入出庫が管理でき販売期間の損失も防げます。POSシステムで価格や顧客データなどと紐づけることで、マーケティングにも役立ちます。
JANコードの導入方法
①GS1事業者コードの申請と登録
GS1事業者コードは、「JANコードの体系」部分でも説明した通り、国と事業者の識別番号です。日本では、GS1Japan(一般財団法人流通システム開発センター)という組織に申請し、登録します。
②商品アイテムコードの設定
GS1事業者コードが決まったら、商品ごとの色やサイズ、種類に分けて商品アイテムコードを決めます。
③チェックデジットの計算
チェックデジットとは、JANコード末尾1桁のこと。決まった計算方法で算出します。
【参考サイト】チェックデジットの計算方法|GS1Japan
作成したJANコードは、印刷会社で印刷します。取引先にもJANコードを通知したら出荷、販売スタートです。取引先は、JANコードを確認して自社のシステムに商品情報を登録することで、バーコードリーダーを使用して商品管理できるようになります。
なお、JANコード事業者は一度登録したら永久的に使えるわけではなく、3年ごとに更新手続きが必要です。
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JANコードに関するよくある質問
JANコードとは何ですか?
JANコードとは、私たちが普段購入する商品に付いているバーコード番号のことです。どの会社のどの商品かを識別するためのもので、世界共通で使用されています。別名GTINとも呼ばれ、日本では「Japanese Article Number」の略称でJANコードと呼ばれます。JANコードをPOSシステムと紐づけることで、商品管理やマーケティングがしやすくなります。
JANコードで何が分かりますか?
JANコードは13桁の標準タイプと8桁の短縮タイプがあります。バーコードを印刷するスペースが小さい場合は短縮タイプが用いられますが、JANコードの体系は同じです。左から、国や事業者を表すGS1事業者コード、商品の色やサイズを表す商品アイテムコード、入力ミスや読み取り間違いを防止するチェックデジットと並びます。
JANコードはどのように導入しますか?
JANコードを導入するには、まずGS1Japan(一般財団法人流通システム開発センター)に登録・申請をして、GS1事業者コードを作成します。次に、商品アイテムコードやチェックデジットの番号を作成し、印刷会社でバーコードを印刷します。取引先にも自社のJANコードを通知して、出荷、販売スタートとなります。