資本金とは?資本金・開業資金の調達方法5つ、必要な金額、成功事例
会社を設立する際に必ず必要となるのが資本金・開業資金です。これらは会社を運営するには必須であり、会社を設立したいのであればしっかりと資本金・開業資金について理解する必要があります。このページでは資本金・開業資金とは何か、どのように調達できるのかなどを解説します。
資本金・開業資金とは?
資本金・開業資金とは、事業を行うために最初に必要となる資金のことで、会社設立の際に出資者から払い込まれたお金を指します。会社を設立したばかりの時期はすぐに利益を得られないため、資本金・開業資金が会社設立後の運転資金の基礎となります。
株式会社では第三者(株主)から出資を受けることもありますが、多くの場合、創業者の自己資金が資本金・開業資金となります。資本金・開業資金は「会社の体力」ともいわれており、十分な資本金・開業資金があるかどうかで会社の社会的信用度が評価されることもあります。
業種別に必要な開業資金の平均金額
日本政策金融公庫総合研究所の「2021年度新規開業実態調査」によると、開業資金の平均額は941万円です。500万円未満の割合が42.1%と最も高く、ついで500万~1,000万円未満が30.2%という結果が出ています。
開業資金は、どの業種にて事業を行うかによって、必要な金額は大きく異なります。たとえば、小売店、飲食店、美容サロンなどでは設備や備品に多くの費用がかかるため、1,000万〜1,500万円ほどの開業資金が必要です。
クリニック、病院などの医療機関の場合は、高額な器量機器を用意する必要があるため、1億〜1億5,000万円の開業資金を用意しなければなりません。
一方で、コンサルティングや士業など場所代や設備投資がかからない業種は、10〜50万円程度と少ない資金で事業を始めることが可能です。
【参考サイト】2021年度新規開業実態調査|日本政策金融公庫
資本金・開業資金の調達方法
一般的に、資本金・開業資金は創業者が用意しますが、すべての創業者が十分な資金を用意できるわけではありません。そのような場合、さまざまな方法で資金を調達することが可能です。
たとえば、最も一般的な方法が金融機関からのお金の借り入れです。株式会社であれば、株式を発行することで資金を集めることが可能です。最近ではクラウドファンディングを利用して資金を集める企業も多いほか、国や自治体の補助金制度の利用もできます。現金以外の方法であれば、現物出資によって資本金額を増やすことも可能です。
有名企業の資金調達の成功事例
創始者が十分な資金を用意できなかった場合でも、資金調達に成功した例は多くあります。
法人カードを提供する株式会社UPSIDERは、DST Global PartnersとWiLによる共同リード投資で、総額150億円の資金調達に成功しました。
また、契約業務関連のソフトウェアサービスを開発・提供する株式会社LegalForceは、新規引受先である「Sequoia China」・「ゴールドマン・サックス」、既存投資家の「WiL,LLC.」などからの137.0億円の出資を受けています。
そのほか、クラウドファンディングの例では、俳優の山田孝之さんと腕時計ブランド「BRILLAMICO(ブリラミコ)」を展開する山口友敬さんの共同ブランド「FORIEDGE」が600万円を超える支援を集め話題となりました。
【関連サイト】クラウドファンディングの成功例!事例から学ぼう!
資本金・開業資金に関するよくある質問
資本金・開業資金とは、事業を行うために最初に必要となる資金のことであり、会社設立の際に出資者から払い込まれたお金を指します。会社を設立したばかりの時期はすぐに利益を得られないため、資本金・開業資金が会社設立後の運転資金の基礎となります。
2006年に最低資本金制度が撤廃されたことにより、1円から会社を設立することが可能になりました。最低金額は設定されていないため、事業に必要な資金があれば、会社を設立できます。なお、必要な資金は事業内容によって大きく異なります。
資本金・開業資金の調達方法には、銀行からの借り入れやクラウドファンディングが挙げられます。株式会社の場合は、株式の発行により出資者から資金を集めることができます。中には、100億円を超える資金の調達に成功している企業も多くあります。
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