Square リテールPOSレジのレポート
Square リテールPOSレジ プラスでは、ビジネスに役立つ5種類のレポート(売上原価、予想収益、取引先売上、カテゴリ別在庫、在庫消化率)を活用することができます。Square リテールPOSレジ フリーの場合は、こちらのレポート機能はご利用いただけません。
重要な注意事項
利益の算出には、商品の販売価格から商品調達に費やした金額(単位原価)を差し引きます。調整を行う在庫(商品)すべてに単位原価が設定されていることを確認してください。
過去に行った在庫調整に単位原価を追加する、または内容を変更する場合は、Square データの履歴にアクセスし、必要に応じて操作してください。
商品の単位種別を更新すると、レポートにはそれぞれの単位種別が個別の単位品目として反映されます。
売上原価(COGS)レポート
売上原価(COGS)レポートを利用することで、ビジネスにとって欠かせない重要な指標(商品原価(COGS)、総売上高、利益、利益率)を記録することができ、利益率の状況把握に役立ちます。またフィルターを使ってご希望のデータだけに絞り込み、[エクスポート] をクリックしてCSVファイルでダウンロードすることができます。
「売上原価」列には、注文に関連する追加の費用(税金および送料など)が表示されます。たとえば、注文書を受け取ったときに [オプション料金を追加する] を選択すると、送料や手数料が含まれるようになります。追加費用を含めておくことで、利益率をより正確に把握することができます。
調整により売上原価(COGS)と棚卸資産にどのような影響があるのか、例を挙げて説明します。
注意:在庫は「資産」とみなされます。以下の調整を行った場合、「貸方」とはCOGS・棚卸資産が減少したことを、「借方」とはCOGS・棚卸資産が増加したことを意味します。
在庫の調整 | 売上原価(COGS)への影響 | 棚卸資産への影響 |
---|---|---|
再集計して上方修正(再集計(再棚卸)は物理的に在庫数をカウントすること) | 貸方 | 借方 |
再棚卸して下方修正: 再棚卸は物理的な在庫カウントとみなされる | 借方 | 貸方 |
入荷 | 影響なし | 借方 |
返品 | 影響なし | 影響なし |
在庫戻し | 貸方 | 借方 |
破損・紛失・盗難 | 借方 | 貸方 |
移動 | 影響なし | 移動元店舗への貸方、移動先店舗からの借方 |
売上 | 借方 | 貸方 |
売上原価(COGS)レポートの内容を絞り込む
COGSレポートでは、売上、在庫入庫、在庫上書き(再集計)、紛失、不良品、盗難などの情報を確認することができます。フィルターを使ってCOGSレポートを絞り込み、ご希望の情報のみを表示できます。たとえば、紛失の影響を除外して、売上高の費用のみを表示するよう絞り込むことが可能です。
レポートで利用できるフィルターと、各フィルター使用時に表示されるデータは、以下のとおりです。
すべての在庫の操作:これまでに行ったすべての在庫調整(再集計、返品による在庫戻し、損失など)に基づいて、原価と利益率を確認することができます。ここに表示されるデータが、実際の売上原価(販売された商品の費用)を表します。
売上高:売上と返品のみに基づいて算出した原価と利益率を確認することができます。ただし、これには在庫の再集計と損失は含まれません。
売上と在庫上書き:売上、返品、在庫上書き(再集計)に基づいて算出した原価と利益率を確認することができます。
注意:再集計を行って在庫数が増える場合は、売上原価の貸方(減額)*を意味し、在庫数が減る場合は、売上原価の借方(増額)を意味します。売上と損失: 売上、返品、および損失に基づいて算出した原価と利益率を確認することができます。これには、盗難、不良品、紛失、および下方修正につながる再集計も含まれます。
取引先売上
取引先売上レポートでは、任意の期間内にどの商品が販売されたかを取引先別に見ることができます。日付範囲を選択して取引先別に絞り込むと、各取引先のパフォーマンスを正確に把握できます。
取引先売上レポートにはグラフが見やすく表示されるため、純売上高と売上数量が多い取引先の把握もかんたんです。データの確認にかける時間を短縮できるため、大切な作業により多くの時間をかけることができます。
予想収益
予想収益レポートでは、ビジネスで抱えている在庫の潜在的利益を確認することができます。データを細分化することで、入庫による利益を確認できるほか、潜在的利益を店舗別に把握したり、各在庫カテゴリのビジネス強化への貢献度を確認したりすることもできます。
予想収益レポートは、毎日予定終業時間の1時間後に生成されます。変更はリアルタイムでは反映されません。
注意:予想収益レポートには、過去70日間の棚卸資産のみが反映されます。
カテゴリ別の在庫
在庫カテゴリレポートでは、2種類のレポートのデータを比較して、在庫の累積額がカテゴリ別に表示されます。これには、商品カテゴリ別の利益率、棚卸資産合計、潜在的利益が含まれます。
履歴
在庫の調整や、注文書の受領、売上の登録などを手入力で行う際、行った調整の内容が履歴ログに反映されます。履歴ログを参照することで、これまでに行われたすべての在庫調整を確認できるため、各商品の在庫状況を追跡・確認するのに役立ちます。
商品を単位原価別に識別・絞り込む
在庫履歴ログのデータにフィルターを適用して、在庫の入庫状況を単価と関連付けて(または単価なしで)表示することができます。単価が関連付けされていない在庫を更新する必要がある場合は、フィルターに「未入力の原価」を適用します。
未入力の単位原価を特定するには、以下の手順を行います。
Square データから [商品] にアクセスします。
[在庫管理] > [履歴] の順にクリックします。
[すべてのコスト] のドロップダウンメニューで、[未入力のコスト] を選択します。
[未入力のコスト] フィルターにより、単位原価が関連付けられていない商品の一覧が表示されます。
単位原価を追加するには、次の手順を行います。
任意の商品の横にある [コストを追加] をタップします。
単位原価を入力して [保存] をタップします。
元の在庫入荷に注文書がある場合は、過去の調整詳細ページに記載されているリンクをクリックして、関連付けられている単位原価を更新します。
注意:在庫数から差し引かれる在庫調整を行った場合、先入れ先出し(FIFO)法に基づいて、売上原価および棚卸資産が貸方(減少)または借方(増加)となります。貸方(減少)になるか、借方(増加)になるかは、行った調整の種類によって異なります。原価が正しくない場合には、当初の在庫入荷時の原価を編集することができます。ただし、在庫数の下方修正が必要な在庫調整(再集計、紛失、不良品、盗難など)が行われた場合、在庫数から差し引かれる在庫調整数の単位原価を更新することはできません。
例:
単位原価$15の商品10個を注文書(仕入れ)経由で入荷した(または手入力で入荷した)と想定します。後に手入力で再集計して、商品の在庫数が8個に減ったとします。この在庫調整(再集計)により、売上原価では$30借方(増加)となり、棚卸資産は$30貸方(減少)となります。この下方修正は「履歴」に反映されますが、単位原価を(たとえば、$10に)更新するには、元の入荷時の調整を把握する必要があります。元の入庫調整を更新すると、新しい単位原価が再集計調整に自動的に反映され、在庫レポートが更新されます。
未入力の単位原価を一括確認する
バリエーションごとに原価が関連付けられている商品については、履歴に、在庫調整のために [未入力の原価を確認] するオプションが表示されます。ライブラリ内の商品に単位原価が設定されていない場合は、未入力の原価を一括確認する前に [履歴ログ] から各バリエーションを更新する必要があります。既定の原価を追加するには、商品ライブラリをインポートするか、各商品バリエーションの原価を手動で編集します。レポート作成と利益率の計算を正確に行うために、既定の原価を過去の操作に対して適用します。
次の手順で操作を開始します。
Square データから [商品] にアクセスします。
[在庫管理] > [履歴] の順にクリックします。
各商品バリエーションに対応する単位原価が入力されていることを確認します。
未入力の商品または取引先がある場合は、[一括操作] > [未入力の原価を確認] または [未入力の取引先を確認] の順にクリックします。
[在庫の操作を表示] を選択している場合は、単位原価が関連付けられていない過去の調整がそれぞれ表示されます。
過去の調整を1つ更新すると、その他のすべての調整単位原価に、その特定商品の新しい単位原価が反映されます。
商品ライブラリから消去した商品バリエーションの単位原価は一括更新できません。消去済みのバリエーションの過去の調整を更新するには、各バリエーションの単位原価を履歴ログから更新する必要があります。
Square リテールPOSレジのレポートに関するFAQに対する回答をご確認ください。