慢性的な人手不足、物価の高騰、物流の2024年問題の影響など、飲食業界が直面している課題は多々あります。この記事では、飲食店が抱える課題とその解決策について考えていきます。
目次
飲食業界における現状と課題
飲食業界が、現在抱えている課題にはどのようなものが挙げられるでしょうか。
人手不足
コロナ禍では売り上げの著しい低下を受け、人件費の削減に踏み切った飲食店も多くありました。感染状況が落ち着いても、一度流出してしまった人材を取り戻せず、人手不足に悩む飲食店は多いようです。帝国データバンクの調査1でも、非正社員の人手不足割合のトップは3年連続「飲食店」で、2022年が73%、2023年が83%、2024年が67%となっています。2023年に比べれば状況は改善しているものの、それでも深刻な人手不足が続いていることがわかります。
物価高騰
野菜や食用油、小麦粉、コーヒーなどの食品はもちろんのこと、電気やガスなどあらゆるものの値上げが続いています。仕入先を変えたり、レシピやメニューを変更したり、断腸の思いでメニューを値上げした飲食店も少なくないでしょう。
株式会社シンクロ・フードが飲食店の経営者・運営者を対象とした調査2では、98%が物価高騰を実感していると答えています。
売上減少
株式会社シンクロ・フードが2023年末に実施した調査3によれば、アフターコロナの飲食店経営で苦労した点として最も多かったのが「円安、原材料費の高騰などを背景とした原価率の調整」で、その次が「売り上げの減少」でした。新型コロナウイルスが5類に移行したあとも、客足がなかなか戻らず、売り上げの確保に苦戦している様子が伺えます。
一方、コロナ前と同等かそれ以上の売り上げがあったとしても、仕入れ価格が高騰したり、人材不足を補うために時給を上げたりした分、利益を確保できないと頭を抱える経営者も多いのではないでしょうか。
飲食店における業務効率化のポイント
人材の確保が難しい飲食業界においては、業務の効率化が必要不可欠です。飲食店が取り組むべき業務効率化のポイントについて解説します。
マニュアルの作成
人手不足の飲食業界では、新人スタッフが入っても、すべての業務を丁寧に教えるのは難しいでしょう。また、教える人によっても習熟度が変わることも考えられます。そこで役立つのが、マニュアルです。きちんとマニュアルを用意しておけば、新人スタッフはいつでも正しい手順を確認することができます。さらに、マニュアルを整備しておくことは、既存スタッフの教育にも役立ちます。新しく導入した機器類の使い方や、新メニューの盛りつけ方など、新しい情報が出るたびにマニュアル化しておけば、スタッフは必要な業務をいつでも学ぶことができます。
情報共有ツールの導入
お客さまから寄せられる声は、店舗運営の改善に役立てられるよう、スタッフ全員で共有したいものです。スタッフ同士が口頭で伝えるだけでなく、一斉通知もしくは、情報共有ができるツールを導入しましょう。
在庫管理ツールの導入
在庫管理は、過剰な食材の発注をしない、食材を無駄にしない、食品事故や食中毒を防ぐことを目的として行います。適切な食材の在庫量を把握し、在庫不足による機会損失を防ぐためにも、しっかり取り組むべき業務です。在庫管理ツールを導入して効率化をはかりましょう。
スタッフ管理ツールの導入
飲食店にとって、スタッフのシフト調整や管理は必須です。ひと昔前までは、紙や表計算ソフトでシフト表を管理し、タイムカードで勤怠時間を記録するのが一般的でしたが、最近では専用のアプリなどを活用して、スタッフの管理を行うことができます。システムによって差異はありますが、概ね以下のことが可能です。
- シフト作成
- 勤怠管理
- 勤務時間の可視化
- 店舗側、スタッフ双方からのシフト確認
- 給与計算
- タイムカード
- スタッフ別の売上成績
カスタマーニーズへの対応
オーダーから会計までの時間を短縮するためのキャッシュレス決済の導入や、セルフオーダーやセルフレジなど、アフターコロナ時代のカスタマーニーズに合わせた対応も必要です。特に、インバウンド客が多い店舗では多言語や海外でよく使われる決済手段への対応なども求められます。
売り上げの安定を図る5つのヒント
飲食店が安定した売り上げを立てるために取り組めることには、どのようなことが挙げられるでしょうか。五つのヒントとともに紹介します。
1.多彩な決済方法の導入
QRコードやクレジットカードなど、現金以外の決済方法で支払いをするお客さまが増えています。20代から70代までの男女約14,000人を対象にした生命保険会社の調査4では、キャッシュレス派が6割、4人に1人がふだんから財布を持ち歩かないという結果が出ています。
キャッシュレス決済の導入の有無は飲食店経営の成功の鍵になるかもしれません。キャッシュレス決済では、クレジットカードのほか、QRコード、電子マネーなど多彩な決済手段を用意しておくとお客さまの利便性と満足度につながります。また、キャッシュレス決済は、会計業務の効率化においてもメリットがあるといえるでしょう。
2.セルフオーダーシステムの導入
セルフオーダーシステムを導入することで、注文ミスの削減、人員コストの削減につなげることができます。セルフオーダーシステムには、注文専用のタブレットやQRコードを各テーブルに配置してお客さまに注文してもらう方法と、タッチパネルをお客さまが操作して注文からお会計まで行う方法があります。
お客さまが操作するためのタブレットやタッチパネル、注文を確認するためのキッチンディスプレイなど、一定の初期投資は必要ですが、うまく使いこなせれば、スタッフ一人ひとりの負担を軽減しつつ、最小限の人数でも効率よくオペレーションが回せるかもしれません。
3.事前注文の導入
お客さまがスマートフォンなどから注文し、料理ができあがる頃に注文した品をお店で受け取る「事前注文」は、待ち時間が大幅に短縮されることでお客さまの満足度も向上することでしょう。
4.ネットショップの開設・活用
飲食店が販売できるものは調理したての料理だけではありません。人気のメニューを家庭でも調理できるように食材をまとめて調理キットにすることもできます。また、お客さまが手に入れやすい食材や傷みやすい食材を省略して、料理の肝になる食材だけをセットにして販売するのも一つの手で、ラーメンのスープと麺のセットがこの典型です。このように、テイクアウトやデリバリーサービスだけではなく、ネットショップを活用して、売り上げの安定を図る方法もあります。
5.Instagramの活用
Instagramは飲食店のPRには欠かせないツールといえるでしょう。料理の写真を上手に撮ってお客さまの視覚に訴え、来店を促しましょう。アカウントの運用にあたっては、ビジネスプロフィールを設定し、お客さまが店舗に連絡したり、足を運んだりしやすいように電話番号や店舗の住所を掲載します。ビジネスプロフィールを設定することで、外部の予約機能と連携したり、オンラインショップに飛んでショッピング機能を利用することもできるようになります。
「五つのヒント」で紹介した売り上げアップのために導入できるアイテムやサービスは、さまざまな企業から提供されています。一方で、各サービスを別々に契約するとなると業務が余計に増えてしまうことが懸念されます。導入するのであれば、これらの機能を網羅したサービスを検討するとよいでしょう。
5つのヒントを一度に叶えるなら、Squareで!
上述した売り上げの安定を図る五つのヒントは、Squareの無料アカウントを作るだけで叶えることができます。
1.キャッシュレス決済
Squareならクレジットカードから、PayPayやAlipayを含むQRコード、SuicaやQUICPayなどの電子マネーまで、多彩な決済方法に対応した決済端末を導入できます。
手のひらサイズのコンパクトなSquare リーダー(4,980円)から、スタッフ用の大きなタッチスクリーンとお客さま決済画面の2画面を搭載したSquare レジスター(84,980円)まで、ニーズや予算に合わせてさまざまな決済端末を用意しています。
2.セルフオーダーシステム
セルフオーダーやセルフレジを導入したいものの、莫大なコストがかかりそうで手を出せない、という飲食店経営者もいることでしょう。そんなお店にピッタリなのが、Square キオスクです。導入に必要なのは、キャッシュレス決済機能を備えた専用端末(29,980円/台)とiPad、専用アプリ(月額5,000円/台)です。注文からお会計まで、お客さま自身の手でさっと済ませられるので、少人数で運営しているお店におすすめです。
※※Square キオスクは電子マネーに対応していません。ご了承ください。
3.事前注文の導入
Squareには飲食店向けのオーダーページ作成機能もあります。準備時間、締切、リードタイムの設定のほか、お客さまの受け取り時間を設定したり、同じ時間帯で受け取りできるオーダー数を制限したりすることもできます。詳しい設定方法については、こちらをご覧ください。
4.ネットショップの開設
ネットショップの開設も、Squareで行えます。無料でアカウントを作ったら、Squareの管理画面から「オンラインビジネス」をクリックすれば、テンプレートの選択肢が表示されます。あとは、写真や文章を入れて、オリジナルのネットショップを開設しましょう。詳しい設定方法は、「Squareでネットショップを無料ではじめよう!」の記事も参考にしてみてください。
5.Instagramとの連携
Instagramとの連携も、Squareなら簡単です。ビジネスプロフィールを取得後、Instagramの予約機能とSquare 予約の連携ができたり、ショッピング機能のリンク先をSquareで作成したネットショップに設定したりできるようになります。Instagramで店舗のPRを行い、実店舗への来客を促したり、ネットショップへ誘導したりしながら、売り上げのアップを目指しましょう。
さらにSquareでは、飲食店に特化したPOSレジアプリのSquare レストランPOSレジを提供しています。メニューやホールのテーブルレイアウトなどを簡単に登録することができ、注文受付の操作もシンプルなので、スタッフ教育も効率的に行えるでしょう。オーダーエントリーシステム、テーブル管理、メニュー管理など、サービス向上に役立つ豊富な機能が搭載されており、Square キオスクなど他の機能とも連携して使うことができます。月額利用料がかからない無料プランのほか、座席管理やコース管理など高度な機能が利用できる有料プランがあります。
この機会に飲食店に必要な機能を網羅したSquareの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
飲食店ならSquareにおまかせ
Square レストランPOSレジなら、店内、オンライン、デリバリーのオーダーを1か所で管理して飲食店の運営をもっと効率化できます。メニューごとの売上レポートやシフトレポートなど、リピート率アップとコスト削減に役立つ機能が使える有料プランも。
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執筆は2022年9月26日時点の情報を参照しています。2024年10月18日に記事の一部情報を更新しました。当ウェブサイトからリンクした外部のウェブサイトの内容については、Squareは責任を負いません。Photography provided by, Unsplash