さまざまな場面で感染拡大を防止する取り組みが求められる状況のなか、お客さまが小売店や飲食店への入店を決める際に少なからず気に掛ける点といえば「消毒液の用意はあるか」「換気のために扉や窓は開放しているか」「従業員はマスクをしているか」などでしょう。少しでもお客さまの不安を拭えるよう、すでに感染防止策を徹底して取り入れているという店舗も少なくないのでは。
ここでは従業員とお客さまとの間隔が最も縮まる会計の場面で、活用できる商品や取り入れられる工夫を紹介します。
お支払いを受け付ける
くしゃみやせき、会話をするときに放たれる唾液や粘液の飛沫から感染が広がるといわれている新型コロナウイルス感染症。感染症拡大防止に努めるためにも、まずは人と人との接触をできるだけ減らしたいところでしょう。そのうえですでに多くの店舗で導入されているのが、透明ビニールシート。店舗のレジカウンターに合うよう、さまざまなサイズの用意があるそうです。天井に専用のレールを設置したり、簡易的なフックをつけて吊り下げたりなど、お店の状況に合わせて設置方法を検討しましょう。
また、カウンターに置けるアクリルパネルを購入するのも一つの手でしょう。主に座って接客をする場合に用いられることが多いアクリルパネルですが、なかには高さを調整できるものもあるようなので、候補に入れてみるといいかもしれません。
また、感染症の影響を受けて現金でのやりとりに不安を抱く人も増えているようです。ある調査によれば、「現金の受け渡しに対して抵抗を感じるようになりましたか?」という質問に対し、対象者のうち49.7%が「やや感じる」、14.3%が「強く感じる」と答えています。
参考:コロナウイルス禍、現金での決済に6割超が「抵抗を感じる」と回答(2020年5月19日、マイナビニュース)
接触をしなくても済む決済方法として、タッチ決済が挙げられます。タッチ決済には大きく2種類、前払い型(SuicaやPASMOなどを含む交通系ICなど)と後払い型(iDやQUICPayなど)があります。最近では後払い型の方法として、タッチ決済機能付きのクレジットカードも挙げられます。まずは自店舗にある決済端末がタッチ決済に対応しているかを確認しましょう(※1)。
クレジットカードのタッチ決済もあまり馴染みのないお客さまも少なくありません。たとえばクレジットカードで支払いを希望されるお客さまには「タッチ決済に対応しているカードか確認させていただいてもよろしいでしょうか」と声を掛け、タッチ決済のマークが確認できたら、お客さまにタッチ決済を推奨する(※2)、という流れをとると接触することなく、決済を完了させることができます。
※1. Squareの決済端末はタッチ決済対応しています。利用が可能なタッチ決済の種類はこちらからご確認ください。また、交通系IC(Suica, PASMO, Kitaca, TOICA, manaca, ICOCA, SUGOCA, nimoca, はやかけん)と、iD、QUICPayにも対応しています。決済端末がなくてもスマートフォンひとつでタッチ決済が受け付けられる「Tap to Pay on Android」または「iPhoneのタッチ決済」という機能でもタッチ決済は受け付けられます。詳細はリンクからご確認ください。
※2. クレジットカードによるタッチ決済の取引には上限額があります。上限はカード会社によって異なります。
タッチ決済ができない場合には、工夫を加えることで接触を減らしてみましょう。たとえばレジを扱う従業員には使い捨てのニトリル手袋をはめてもらい、こまめに交換してもらうこともできるでしょう。
会計時にソーシャルディスタンスを保つには
くしゃみやせきによる飛沫が飛ぶおおよその距離をもとに、世界各地で推奨されているのは、人と人との間に2メートルの距離を保つこと(ソーシャルディスタンス)。このような基準値が挙げられていることもあり、近い距離で行う会計時でも、「できるだけの距離を保ちたい」と内心思うお客さまは多いかもしれません。
(1)レジカウンターを二つ設ける
キャッシュレス決済を受け付ける際に、レジカウンターを二つ設けるという手が打てます。
一つ目のレジカウンターは、お客さま専用。ここには決済端末を設置しておきましょう。2メートル離れたところにあるもう一つのレジカウンターは、従業員専用。ここには会計処理が行えるPOSレジを設置しておきます。
決済端末にもよりますが、POSレジから2メートルほど離れた場所に設置されていても決済が受け付けられる端末なら、従業員とお客さまのソーシャルディスタンスが叶います。充電にコンセントが必要な決済端末であれば、できれば電源の近くに置いておきたいところです。難しい場合は延長コードの購入も検討しましょう。
一方で、2メートルほど間隔をあけて2つのレジを設置するほど店舗が大きくない場合は、どうすればいいのでしょう。
(2)決済をお客さまに任せる
Squareが提供しているSquare レジスターには、スタッフ用の大きなタッチスクリーンとお客さま用決済画面の2つのディスプレイがついています。お客さま用決済画面は本体から取り外すことができ、別売りの延長ケーブルを使えば、本体と2メートルほど離すことが可能です。決済画面に支払い方法が表示されるので、お客さまはお好みの方法を選び、そのまま決済に進むことができます。
Square レジスターを使えば、レジカウンターが一つしか設置できないお店でも、スタッフが操作するタッチスクリーンとお客さまが操作する決済画面の距離をある程度離すことができます。また、お客さまに決済を任せられるため、その間に梱包などの作業ができます。
常に店舗を清潔に保つには
お客さまに限らず、従業員がよく触れるような箇所は、こまめに消毒しておくことが大切です。
昨今ではタブレットをレジとして使用する小売店や飲食店なども増えているでしょう。たとえばApple製のタブレットをレジとして使用している場合は、イソプロピルアルコール(70%)含有の布やティッシュで拭いてあげましょう。タブレット製品によっては、濃度の濃い消毒液の使用が推奨されていないこともあります。正しいお手入れ方法は製品の公式サイトを確認することをおすすめします。
液体以外で除菌する方法には、UV除菌が挙げられます。
除菌したいものにUVライトを数秒かざすことで除菌ができる、というものです。なかにはスマートフォンに差し込むことで機能するポータブルのUVライトもあれば、小さな懐中電灯のような手持ちのUVライト、また除菌したものを入れるとUVライトをかざしてくれるボックス型のUVライトもあるようです。
上記の案は、お客さまに少しでも安心して買い物や飲食をしてもらえるための策でもありますが、従業員や自らの健康を思ううえでも大切な取り組みです。新しいお客さまを迎え入れるうえでも、これまでの常連客のためにもぜひ参考にしてみてください。
※この記事で紹介している商品の効力は、商品提供者の公式サイトまたは提供されているお問い合わせ窓口からご確認ください。あくまでも感染症拡大を抑える案として参考にしてください。
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執筆は2020年5月27日時点の情報を参照しています。2024年5月16日に記事の一部情報を更新しました。ご了承ください。当ウェブサイトからリンクした外部のウェブサイトの内容については、Squareは責任を負いません。Photography provided by, Unsplash