事業主が知っておくべき社会保険と労働保険

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サラリーマンのときには特に意識していなかった社会保険や労働保険。事業主になったら、雇用主としてしっかりと理解しておく必要があります。社会保険や労働保険の管理は従業員との信頼関係に大きく関わります。

今回は、事業主が知っておきたい社会保険と労働保険について紹介します。

加入するべき保険

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従業員を雇う会社が加入すべき保険は大きく、社会保険労働保険に分けられます。社会保険には「厚生年金保険」「健康保険」、労働保険には「雇用保険」「労災保険」が含まれます。

厚生年金保険と健康保険

厚生年金保険と健康保険の特徴は以下のとおりです。それぞれ、適用対象や被保険者の条件は同じです。

・厚生年金保険
高齢者の老後の生活のため、また病気やケガで身体に障害が残った人や、被保険者を亡くした遺族のために保険を給付する制度です。保険料は事業主と従業員が折半して負担します。

・健康保険
従業員やその家族が病気やケガ、出産、死亡時に必要な給付や手当金を支給することで、安定した生活を送れるようにすることを目的とした制度です。健康保険に加入すると、健康保険証がもらえます。病院に行った際に、この保険証を提示すると窓口で支払うのは、治療費の3割で済みます。

適用事業所
厚生年金保険と健康保険への加入が法律で義務付けられている事業所は次の通りです。

1, 国、地方公共団体または法人の事業所
2, 一定の業種(※)であり常時5人以上を雇用する個人事業所では強制適用となっており、適用事業所で働く労働者は加入者となります(パート、アルバイトでも、1日または1週間の労働時間および1ヶ月の所定労働日数が、通常の労働者の分の4分の3以上あれば加入させる必要があります)
※一定の業種 : 製造業、土木建築業、鉱業、電気ガス事業、運送業、清掃業、物品販売業、金融保険業、保管賃貸業、媒介周旋業、集金案内広告工業、教育研究調査業、医療保険業、通信法同業など

参考;人を雇うときのルール(厚生労働省)

上記以外の事業所でも、一定の要件を満たせば、任意で適用事業所になることができます。任意適用申請の場合、厚生年金保険と健康保険のどちらかひとつのみに加入することも可能です。

詳しい情報は、日本年金機構のウェブサイトをご確認ください。

参考:任意適用申請の手続き(日本年金機構)

被保険者
適用事業所の従業員で常時使用されており、70歳未満の人であれば国籍や性別、年金需給の有無に関わらず、厚生年金保険の被保険者になります。常時使用されているならば、パートタイマーやアルバイトスタッフも対象です。

「常時使用される」とは、1週間の所定労働時間と1か月の所定労働日数が同じ事業所で同様の業務に従事している正社員の4分の3以上であることを指します。また、正社員の4分の3未満でも次の5つの条件を全て満たしている場合は、被保険者になります。

1, 週の所定労働時間が20時間以上
2, 勤務期間が1年以上の見込み
3, 月の賃金が8.8万以上
4, 学生以外
5, 従業員が501人以上の企業に勤務

参考:社会保険加入についてのご案内(日本年金機構)

被保険者かどうかの判断には、各従業員の勤務形態、勤務状況の把握が重要となってきます。日頃からしっかりと管理しておきましょう。

保険加入の義務があるにも関わらず、必要な手続きを怠った場合は、遡って資格取得届を提出するとともに、未払い分の保険料を支払うことになります。

詳しい新規適用の手続きや任意適用の手続きに関しては、日本年金機構のウェブサイトをご確認ください。

参考:
新規適用の手続き(日本年金機構)
任意適用申請の手続き(日本年金機構)

また、事業所の住所変更や従業員の採用・退職の際にも手続きが必要です。

参考:事業主の方(日本年金機構)

このような社会保険や労働保険に対する理解と対応は、事業主の責任です。事業の維持と発展のためにも、徹底するようにしましょう。

雇用保険と労災保険について

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雇用保険・労災保険の特徴は以下のとおりです。

・雇用保険
従業員が仕事を失った場合に、生活の安定と再就職の促進のために失業保険が給付される制度です。保険料は労働者と事業主の双方が負担します。

・労災保険
従業員が業務が原因で負傷、病気、死亡した場合や通勤中に事故に遭った場合に、国が給付を行う制度です。保険料は事業主が全額負担します。

参考:人を雇うときのルール(厚生労働省)

「経営者が知っておくべき労災知識」の記事もぜひ参考にしてみてください。

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適用事業所
雇用保険も労災保険も、一人でも労働者を雇っている場合、事業所の規模や業種に関わらず、農林水産業の一部を除いた全ての事業所が加入しなければなりません。

被保険者
・雇用保険
以下の両方の条件を満たす人は、雇用保険の被保険者になります。
1, 1週間の所定労働時間が20時間以上
2, 31日以上の雇用見込

4ヶ月以内の季節的事業に雇われる従業員などは、雇用保険の適用除外となるなど、例外もあります。詳しくは、ハローワークのウェブサイトをご確認ください。

参考:雇用保険・助成金のご案内(ハローワークインターネットサービス)

・労災保険
雇用形態に関わらず、労働の対償として賃金をもらう全ての人が労災保険の被保険者になります。

参考:労働保険対象者の範囲(厚生労働省)

雇用保険の手続きは、事業所を管轄するハローワークで行う必要があります。初めて人を雇うときだけでなく、その後の採用・退職の際にも手続きが必要です。

参考:事業主の行う雇用保険の手続き(厚生労働省)

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執筆は2018年5月17日時点の情報を参照しています。
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