【商いのコト】特集:暮らしと商いと夫婦のバランス——Dongree (前編)

成功も失敗も、すべては学びにつながる。
ビジネスオーナーが日々の体験から語る生の声をお届けする「商いのコト」。今回から2回にわたり、京都でコーヒーにまつわる商いをする2組の夫婦をご紹介します。家族や友人、部下や上司。商いをする人の影には、必ずそれを支えてくれる人の存在があります。あなたにとってそんなパートナーは誰でしょうか。2組の夫婦が持つバランス、生き方、働き方は、きっと私達にもヒントを与えてくれるはずです。

Dongree コーヒースタンドと暮らしの道具店(前編)
後編はこちら

つなぐ加盟店 vol.23
Dongree コーヒースタンドと暮らしの道具店
柴崎友佑さん、柴崎寛子さん

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京都でコーヒーにまつわる商いをする夫婦を紹介する、「商いのコト」特集企画。今回は、東山にある「Dongree コーヒースタンドと暮らしの道具店」の店主・柴崎友佑さんと、妻でありグラフィックデザイナーの柴崎寛子さんに話を伺った。

ずっと好きだったコーヒー、そして丁寧な手仕事と共に。

オープンしてから1年余り経ち、友佑さんは商いの楽しさと大変さを身に染みて感じている。Dongreeに対する強い思いを抱いて日々奮闘する友佑さんと、その姿を一番近くで見てきた寛子さんの等身大の姿に注目した。

京都・東山の閑静な住宅街に佇む小さなコーヒースタンド

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2016年4月にオープンしたDongreeが店を構えるのは、京都市東山区。
平安・鎌倉期の木造彫刻を中心とした名宝が数多く保管された、六波羅蜜寺の近くに位置している。

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店の周りは閑静な住宅街が広がっている。落ち着いた景観に溶け込むようにして、Dongreeの店舗は佇んでいた。

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同店の特徴の1つは、京都にあるコーヒー焙煎所5店舗のコーヒーの飲み比べができるようになっていること。店主・友佑さんが通い詰めたお気に入りの店のコーヒー豆がラインナップされている。

今回は、「珈琲工房てらまち」さんのコーヒー豆を使ってコーヒーを淹れていただいた。

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「ここでコーヒーを淹れていると、お客さんとのコミュニケーションも自然に取れるんです。ドリップしながらの方が、コーヒーに興味がある人と話がしやすいですしね。目の前でドリップする様子を見て、家でコーヒーを淹れる人が増えてコーヒー豆を買う人が増えて、焙煎屋さんも潤う循環ができればいいなと思っています。」

基本的には1人でお店を切り盛りしている友佑さんは、コーヒーの良さを広めたいという純粋で強い思いを語ってくれた。奥には畳敷きの小上がりがあり、光が坪庭から差し込む景色は何とも爽やかだ。

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▲店内休憩用のコーヒーカップは、京都在住の女性陶芸作家・SHIIBOさんによるオリジナル製品。また、コップを包むレザースリーブは、京都の革材料店『GYPSY』店主・内永さんによる作品。

淹れていただいたコーヒーを飲んでみると、なるほど確かに“青りんご”のようだと評されるのも納得の優しい酸味。そして、主張しすぎない爽やかな後味。私たちが思い浮かべる一般的なコーヒーの味と比べると、とてもフルーティーな口当たりが印象的だった。

Dongreeがどのような経緯でオープンするに至ったのか、その始まりを辿ってみよう。

すべては「コーヒーが好き」という友佑さんの思いから

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Dongreeを始める発端になったのは、『コーヒーにまつわる空間づくりをしたい』という友佑さんの思い。サラリーマンになることに抵抗を感じ、フリーランスとして Webデザインの仕事をしたり、派遣・アルバイトの仕事を並行したりしながら 、自問自答の日々を送りながら、徐々にその思いを強くしていったのだという。

「“コーヒーが好き”という純粋な気持ちが、お店をやりたいと思ったきっかけです。もともと僕は仕事で辛そうにしていた父の影響もあって、企業で働くことに対してネガティブなイメージを持っていました。だから自分は、好きなことをして生活したいという気持ちが強かったんだと思います。」

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とはいえ、収入が不安定になりがちな自営業に対して、不安も大きかったと友佑さんは語る。Dongreeのオープンを決意するまでの3年間は、京都のコーヒー屋さんや様々なジャンルの職人さんに会っては話を聞き、『本当に自分が一生やっていける仕事なのかどうか』をひたすら考えたのだそう。

3年間熟考した末に、友佑さんは店舗を構える覚悟を決めた。

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▲店内には友佑さんの選んだ手仕事の品が並ぶ(画像提供:Dongree)

「当時Webデザインの仕事中心の生活をしていた僕は、メール1本で仕事が完結してしまう世界に違和感を持っていました。だからコーヒーに限らず、1つ1つが丁寧に作られた“手仕事のもの”を扱うお店にしたいというコンセプトを立てたんです。僕はこのお店を生活の糧にして、2人で生きていくという覚悟を決めました。」

寛子さん「まさか、本当にお店をやることになるとは」

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寛子さんは、もともと大阪のデザイン会社に勤めていたが、結婚後京都に移住。今では自分に合った働き方をするために、フリーランスとしてグラフィックデザイナーの仕事をしている。

寛子さんは、友佑さんにも劣らないコーヒー好き。しかし、友佑さんが最初にお店を始めたいと言い出したときには、まさかそれが現実になるとは思わなかったのだそう。

「お店をしたいと主人に言われたときには、笑いながら『できたらいいね』と答えたのですが、まさか本当にやることになるとは思いませんでした。でも、ひとつひとつ進んでいくうちに現実的になっていき、ちゃんと目標に向かって進んでいるなっていう気はしています。あまり堅く考えてはいなくて、とりあえず面白そうだからやってみようというくらいの気持ちです。」

Dongree コーヒースタンドと暮らしの道具店
京都市東山区池殿町214番地4 青春画廊1F
(大和大路通五条上る一筋目東入→一筋目上る50m)
075-746-2299
平日 8:00〜17:00/土日祝 9:00〜18:00/定休日 火・水

(つなぐ編集部)

写真:牛久保賢二

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