季節に合わせた集客のアイデアを〜夏のはじまり7月編〜

気象庁は、関東地方の梅雨明けを平年7月21日ごろとしています。「海の日」が近いこともあって、この時期にいよいよ本格的な夏の到来を感じる人も多いのではないでしょうか。気候の変化や季節の変わり目はお客様の購買意欲を刺激し、6月から7月にかけてボーナスを受け取る人も多く、梅雨の間外出を控えていたお客様の消費行動はますます活発になるといわれています。

今回は、前回の季節に合わせた集客のアイデアを〜梅雨の6月編〜に続き、国内のお客様に限らず訪日外国人客も一年の中で最も増える傾向(※)にある7月の集客に役立つアイデアを集めました。

(※)日本政府観光局(JNTO)統計データより

山開き・海開き

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夏はアウトドアレジャーが盛りだくさんの季節です。海に囲まれかつ山も多い日本の地形は、さまざまなマリンスポーツ、キャンプや登山などのアクティビティーに適しているといえます。

娯楽目的による砂浜の使用許可が出る「海開き」を一つの目安として、各地の海水浴場には海の家がオープンしたり、シュノーケリングやジェットスキーなどのマリンスポーツが楽しめるようになります。海開きの時期は地域によって異なりますが、九州から四国にかけてたいていの海水浴場が6月下旬から7月上旬の間に海開きしているようです。梅雨が明けて気温も上がれば、海水浴場への客足も自然と増えるのは想像に難くないでしょう。

また、2013年の世界文化遺産登録でますます有名になった富士山の山開き(登山者に山を開放すること)は毎年7月1日(ルートによっては7月10日)です。富士山頂登山を夏のアウトドアレジャーの一つの目標として準備している人も毎年多くいらっしゃると思います。

アウトドアレジャーを楽しむお客様を集客ターゲットにするには、必ずしも砂浜や富士山麓に出店する必要はありません、通常通りの営業をしながらお客様のアウトドアレジャーの準備をお手伝いしましょう。

たとえば小売店の場合、お店の一角に「アウトドアコーナー」を作ります。海水浴をテーマにするのであれば、水着、タオル、ビーチサンダル、帽子、サングラス、浮き輪など、お客様が海に行くのに持っていきそうな物をまとめて販売します。もちろん、海開きや夏の到来を感じさせる装飾やポップ広告で、行楽気分を盛り上げることも重要です。商品が普段のラインアップと関係が薄く仕入れが難しい場合は、レジの横に日焼け止めクリームを置くだけでも、ニーズが通常より高くなることもあり、他の買い物ついでに購入していくお客様がいるかもしれません。

山開き・海開きに伴ってどのようなレジャーの需要が高まるのか、市場のトレンドは何か、お客様のニーズはどのようなものかを調査しながら、普段の商品やサービスのラインアップを工夫してみましょう。

年に一回の七夕

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毎年七月七日の夜になると、天の川の両岸に引き離されてしまった彦星と織姫が年に一度再会するという七夕伝説。伝説の起源は中国にあり諸説あるようですが、日本では、年に一度しか会うことが許されない彦星と織姫の強い愛にちなんだロマンチックなイベントとして認識されることが多いようです。

また、この日を待ち焦がれた男女が二人の再会を星に願ったように、笹の葉に願い事を書いた短冊を吊るす風習が生まれたため、商店街やデパートなどでは七夕の季節になると笹の葉や天の川をあしらった装飾を目にすることがあるのではないでしょうか。

年に一度の七夕をお客様にとって印象的な思い出になるような演出をしてみましょう。

たとえば、七月七日の前後一週間に七夕にちなんだメニューや企画を実施します。七夕の季節にしか食べられないコースやデザートメニューを考えてみましょう。短期間なので、コストをかけて大規模なメニュー開発をする必要はなく、料理に使う食材を七夕を連想させる星型に切り抜いたり、カップルで分けて食べられるケーキを出したり、「今しか食べられない」や「季節性がある」メニューを提供してお客様に特別な気持ちになってもらいます。

「二人で予約するとデザート一皿サービス」など、条件付きの特典を打ち出すのも集客の一つです。無料サービスや割引などの特典はコストが多少かさみますが、来店する最低人数など条件をつけることで確実な客数の確保に繋がります。

参考:値下げして儲けを増やす、賢い割引の仕方とは

料理に限らず、七夕の雰囲気作りで集客を狙うこともできます。たとえば、天の川を再現したイルミネーションを店内に飾ったり、七夕の夜限定で室内の照明を普段より暗くして夜空を演出したりと、お客様が過ごす七夕の雰囲気作りに一役買ってみてはいかがでしょうか。「今年の七夕はロマンチックな演出がしたい」と思っているお客様がお店を見つけやすいように、独自のウェブサイトやソーシャルメディアを使って積極的に宣伝しましょう。

参考:
飲食店が独自ウェブサイトを持つべき理由

いいね!獲得で飲食店を有名に!Facebook活用法

七夕グッズの販売も集客効果が期待できます。七夕伝説に思いを馳せて夜空を見上げたいと思っているお客様のために、屋外で寝転ぶことができるレジャーシートを準備してみましょう。冷たい飲み物や蚊取り線香を一緒に販売するのもいいでしょう。ロマンチックな音楽を集めたCDや、屋外で音楽が流せるポータブルスピーカーなど、お客様の七夕伝説を盛り上げるグッズをピックアップしてみてください。

「夏といえば」をフル活用

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古くから日本では、移りゆく四季を愛で、季節ごとの行事を大切にする風習がありました。技術の発展や情報化によって私たちの生活からは年々季節感が失われていくように感じられますが、今でも毎年やってくる「季節ならでは」を楽しみにしているお客様がいらっしゃるのも事実です。

道端に朝顔が咲いているのを見ると、「夏だな」と感じることはありませんか。降るような蝉の鳴き声のなか時折聞こえてくる風鈴の音の心地よさに、「毎日暑さで嫌になるだけが夏じゃない」と思うこともあるのではないでしょうか。「夏といえば」「夏ならでは」に目をつけて集客につなげましょう。

たとえば、「冷やし中華始めました」という宣伝文句です。夏期だけに登場するという季節限定性や、「冷やし」という言葉の響き、そして他のメニューとは独立した大きなのぼりや看板を使った宣伝など、見る人に夏の到来を感じさせる一方、「夏といえばこれ」という印象を与える効果があります。

他にも、「土用の丑の日には鰻を食べる」という風習にならって鰻の蒲焼を前面的に売り出したり、ビアガーデンなどを実施して「暑い夏こそ外でビールを飲む」プロモーションを進めたり、多くの人が持つ「夏=アイスクリーム」という連想を利用して店頭に大きなソフトクリームの置物を設置することは、サービス提供者がお客様と一緒になって夏を盛り上げ、消費行動を促すことにもつながります。

夏の風物詩の一つである花火を仕入れたり、食後のデザートを夏の間だけスイカにしたりと、夏だからこそ味わえるサービスをお客様にアピールしましょう。

夏祭りや花火大会、野外フェス、怪談イベントなど、夏ならではの催し物はあちこちで開催されています。イベント会場には、普段ターゲットにしているお客様とは異なる客層が集まる可能性があります。新規のお客様の獲得やお店のアピールのためにも、積極的に出店を検討してみてはいかがでしょうか。

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執筆は2017年6月23日時点の情報を参照しています。2019年4月22日、2020年7月1日に記事の一部情報を更新しました。
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