飲食店におすすめのPOSレジ8選!POSレジの導入メリットや選び方も解説

飲食店経営者の中には、スマートフォンやタブレット端末を利用したPOSレジを導入したいと考えている人もいるのではないでしょうか。POSレジアプリを端末にダウンロードして利用できる手軽さが魅力ですが、アプリの種類が多くて、どれを選べば良いかわからないという人も多いかもしれません。

今回は、飲食店向けのオススメPOSレジアプリを八つ紹介します。

目次



POSレジとは

POSは、英語の「Point of Sales」の頭文字をとった略称で、日本語では「販売時点情報管理」と訳されています。POSは、訳の通り、商品を販売した時点で、売上情報を自動的に記録するシステムです。POSシステムを搭載したレジをPOSレジといいます。POSレジには売上管理の他にも在庫管理、商品の売れ筋といった売り上げに関するデータ分析などの機能が備わっているものもあり、「タブレット型」「ターミナル型」「パソコン型」の3種類に大まかに分類されます。

タブレット型POSレジ

スマートフォンやタブレットといった端末にPOSレジアプリをダウンロードして利用します。POSレジアプリの対応機種であれば手持ちの端末を利用できる場合もあり、費用を抑えてPOSレジを導入することができます。レシートプリンターといった周辺機器は別途必要となります。月額無料のPOSレジアプリもあり、導入費や運用費が安価なので、事業規模の小さい店舗でも導入しやすいのが特徴です。

ターミナル型POSレジ

ターミナル型のPOSレジは、バーコードを読み取るスキャナやレシートプリンターなどが備わったハードウェア(機器)に、POSシステムが搭載されています。利用する店舗に合わせて販売管理や、自動釣銭・釣札といった機能をカスタマイズすることが可能です。高機能ではありますが、機器の購入が必要な場合や、機能を拡張したり業務に合った変更を行ったりする際、さらにコストがかかる場合もあるので、導入費や運用費は高めです。

パソコン型POSレジ

パソコンにPOSアプリケーションソフトをインストールして、バーコードを読み取るスキャナや、レシートプリンターなどの周辺機器を購入、接続して利用します。手持ちのパソコンを利用すれば周辺機器の購入だけでいいので費用を抑えて導入することができます。POSアプリケーションソフトは無料でも、維持費として月額利用料がかかる場合もあるので事前に確認しましょう。

飲食店でPOSレジを導入するメリット

飲食店でPOSレジを導入すると、どのようなメリットがあるのでしょうか。

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レジ締め業務の短縮

POSレジには、売り上げに関する情報が自動で記録・集積されます。手作業による売上計算をなくすことで、レジ締めにかかる時間が短縮され、スタッフの負担を減らすことができます。レジ締めが簡略化できれば、スタッフの長時間労働の防止にもつながります。

会計時のミスや不正の防止

POSレジには商品名や価格、トッピングやカスタムオーダー、会員割引などの情報をあらかじめ登録できるので、項目を選択するだけで合計金額を出すことができます。操作をシンプルにすることで、打ち間違いを減らすことができます。また、残念ながら、レジの空打ちや取引履歴の削除、釣り銭の着服などの不正も100%起きないとはいいきれません。POSレジによってはアクセス権限を制限できたり、誰がどの操作をしたのかが履歴に残ったります。また、自動釣銭機を導入してスタッフが不必要に現金に触れない状況を作ることで不正を防ぐことも可能です。

売上データの一元化

複数の店舗を経営している場合に課題になりがちなのが、売上データの管理です。POSレジによっては、一つの管理画面から複数店舗の売上データを確認できる機能が備わっています。各店舗の売上報告を待たずとも売上情報を逐次把握でき、また店舗ごとの売上分析にも利用できます。

オーダーエントリーシステムとの連携

POSレジの中には、オーダーエントリーシステムと連携できるものもあります。オーダーエントリーシステムとは、ホールスタッフがお客様から受けた注文内容をシステムに入力すると、その情報が自動的に厨房のキッチンプリンターやキッチンディスプレイに転送されるシステムです。ホールスタッフが注文内容を厨房に伝えに行くというステップが省けるので、業務の効率化が図れます。また、注文内容はデータとしてPOSレジにも送られるため、会計時のオペレーションもスムーズです。

タブレット型POSレジのメリット

飲食店がPOSレジを導入することのメリットは先述しましたが、その中でもタブレット型POSレジならではのメリットにはどのようなことが挙げられるでしょうか。

導入のしやすさ

タブレット型POSレジは、スマートフォンやタブレットなどにPOSレジアプリをインストールするだけでPOSの機能が使える優れものです。低コストで場所も取らないので、規模の小さな飲食店はもちろんのこと、移動販売などでも導入しやすいでしょう。

コスト削減

タブレット型POSレジの場合、他のPOSレジと比較すると導入費用や維持費を低く抑えることができます。POSレジ機能の更新なども、ダウンロードしたPOSレジアプリをアップデートするだけでいい場合が多く、費用を抑えて最新の機能を利用することができます。

研修時間の短縮につながる

POSレジといえば操作方法が難しく、従業員向けにマニュアルを用意することも稀ではありませんでした。POSレジアプリであれば、日常的に使い慣れているスマートフォンなどを使うので、モバイル端末に触り慣れている人にとっては、抵抗なく操作できるでしょう。

持ち運びができる

従来のPOSレジは有線だったり、重たかったり、持ち運びはあまり現実的ではありませんでした。タブレット型POSレジの場合、端末の持ち運びがしやすいので、客席での会計や、デリバリー、イベントといった実店舗以外での利用も可能になります。持ち運ぶ際、インターネット環境が必要であることは念頭に入れておきましょう。

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飲食店向けオススメPOSレジ8選

タブレットで使えるPOSレジの中から、飲食店にオススメのPOSレジを八つ紹介します。

1. Square レストランPOSレジ

・iPad用POSレジアプリ
・無料プランと月額13,000円の有料プランがある
・無料トライアル期間では3カ月有料プランを試せる
・無料プランからオーダーエントリーシステムの利用が可能
・キッチンディスプレイシステムとの連携が可能
・キャッシュレス決済の導入が可能

決済代行会社Squareが提供している飲食店向けのPOSレジアプリです。無料プランと有料プランがあります。ホールのレイアウトをそのまま登録できるテーブル管理をはじめ、メニュー管理、オーダーエントリーシステムなどの機能が利用でき、入店時の空きテーブル確認から、注文受け付け、料理提供までの一連のオペレーションを効率よく行うことができます。

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有料プランでは、座席管理やコース管理など高度な機能に加え、決済端末Square ターミナルをハンディとして利用することができ、注文から会計までお客様のテーブルで完結することができます。

また、Squareではキッチンディスプレイシステム(KDS)も提供しています。Square レストランPOSレジと連携させれば、商品名、数量、トッピングなどが画面上で一目で確認できます。Square レストランPOSレジの無料プランなら月額3,500円、有料プランなら追加費用なしでキッチンディスプレイシステム利用できます。

2. ユビレジ

・iPad用のPOSレジアプリ
・無料プランと月額6,900円のプレミアムプランがある
・お試しプランではプレミアムプランを1カ月利用できる
・有料のユビレジハンディでオーダーエントリーシステムの利用が可能

iPad用のPOSレジです。無料プランとプレミアムプランの2種類のプランがあります。基本的なPOSレジ機能や売上データの表示、キャッシュレス決済サービスとの連携だけでなく、飲食店経営に特化したオーダリングシステム「ユビレジ ハンディ(FlickOrder)」と同時契約すれば、注文管理やキッチン伝票の印刷、テーブルの空席管理などがiPhoneやiPod touchなどの端末上でできるようになります。プレミアムプランの機能が1カ月間無料で利用できるお試しプランが用意されているので、まずは試してみてもいいでしょう。

3. スマレジ

・iOS用のPOSレジアプリ
・飲食店向けプランは初期費用無料、月額費用12,100円
・飲食店向けプランにはオーダーエントリーシステムが含まれている
・アカウント作成から30日間は無料で全機能を利用可能

iPadやiPhone、iPod touchにダウンロードして利用できるクラウド型POSアプリ。プランはスタンダード、プレミアム、プレミアムプラス、フードビジネス、リテールビジネスの5種類です。飲食店向けのフードビジネスプランは1店舗につき、初期費用0円、月額費用12,100円(税込)。飲食店に特化したオーダーエントリーシステム「スマレジ・ウェイター」とセットプランになっているため、注文入力やメニュー管理、テーブル管理といった機能も利用可能です。

アカウント作成から30日間は、無料で全ての機能を利用でき、電話による導入サポートを受けることも可能です。ただし、有料プランへの申し込みがないまま30日を経過した場合、自動で無料のスタンダードプランに移行され、利用できる機能が制限されるので、ご注意ください。

4.USENレジ

・iPad用のPOSレジアプリ
・導入費用・月額費用は要見積もり
・契約期間は2年
・オーダーエントリーシステムとの連携が可能

iPad用のタブレット型POSレジです。業種別に四つのアプリがあり、飲食店に特化した「USENレジ FOOD」はオーダーエントリーシステムや、お客様自身で注文できるセルフオーダーシステム、決済システム、さらにデリバリーシステムと連携することができます。また、POSレジの操作を練習できるトレーニングモード機能があり、新人スタッフに実際のオペレーションを共有しながら研修を行うことができます。ただし、契約期間に2年間という縛りがあるので、導入にあたっては熟慮しましょう。導入にかかる費用は、見積もりを取る必要があります。

5.NECモバイルPOS

・iPad用のPOSレジアプリ
・導入費用・月額費用は要見積もり
・機能の詳細については要問合せ

POSの老舗であるNECが提供するサブスク型のPOSシステムで、iPadにアプリをダウンロードして利用します。自動釣銭機やプリンターなどの周辺機器と連動し、効率的にレジ業務が行えます。飲食店に便利な予約機能や顧客管理機能、モバイルオーダーなどとも連携できます。早朝から深夜営業まで幅広い飲食業態に対応するため、コールセンターは24時間365日利用可能となっています。導入にあたっての費用は、見積もりを取る必要があります。

6.Loyverse POS

・iOSとAndroid端末の両方に対応
・導入費用・月額費用は無料
・キッチンディスプレイシステムが無料で利用できる

無料で利用できるPOSレジアプリです。iPhone、iPad、Androidのスマートフォン、タブレット端末で使用できます。売上管理、在庫管理のほか、キッチンディスプレイなども無料で利用することが可能です。スタッフ管理などの追加機能は、1店舗当たり4,400円の月額料金を支払うことで利用できます。また、有料で専門スタッフがセットアップを行ってくれたり、スタッフへのトレーニングを行ってくれたりします。サポートは24時間365日チャットで対応してくれますが、言語は英語となるので注意が必要です。

7.Okage

・iOS用のPOSレジアプリ
・導入費用・月額費用は要見積もり
・オーダーエントリーシステムの利用が可能

iPhone、iPadで利用できる飲食店向けのPOSレジアプリです。お客様のスマートフォンから注文できるモバイルオーダーや、テーブルに電子メニューを設置するタブレットオーダーなど、さまざまなシステムとの連携が可能です。キャッシュレス端末を利用すれば、クレジットカード、電子マネー、QRコード決済の取り扱いも可能です。また、Okage DX Platformが提供するアプリと連携することで、ハンディで入力したデータをキッチンディスプレイに表示したり、レジに情報を送信したり、セルフオーダーシステムでお客様からの注文を受けたりすることもできます。導入にかかる費用については、見積もりを取る必要があります。

8.でん票くん

・ブラウザで操作するので、OSを問わずに利用できる
・初期費用11,000円、月額利用料は1,100円から
・契約期間は12カ月単位
・オーダーエントリーシステムの利用が可能

飲食店に特化したPOSレジサービスです。アプリではなくブラウザを利用したクラウドサービスなので、OSやデバイス、端末の数やスタッフの人数を問わないのが最大の特徴です。オーダー管理や売上管理・分析機能が利用できます。初期導入費用は11,000円で、プリンター接続がない場合の月額利用料金は1,100円、プリンター接続が1台の場合は2,200円、2台以上の場合は3,300円です。契約は12カ月単位で、電話によるサポートは月額1,100円になります。また、30日間無料で試すことができます。

POSレジアプリを選ぶうえで押さえておきたい五つのポイント

1. 必要な機能は揃っているか

たとえばホールとキッチンの連携を叶えてくれるオーダーエントリーシステムがあれば、注文が入ってきた順番、メニューや数量などが明確にわかるため、提供時のミスの防止にもつながります。個別での会計を希望するお客様が多い飲食店であれば、個別会計機能があると業務効率が上がります。まずは「これだけは譲れない」と考える機能を書き出し、それらの機能を予算内で提供してくれるアプリを探してみるといいでしょう。

2. ほかアプリとの連携は充実しているか

POSレジのなかには、ほかのアプリと連携することで、機能をより充実させられるものもあります。たとえば、Squareの場合、確定申告にかかる手間が格段に楽になる会計アプリ「freee」や「マネーフォワード」との連携が可能です。会計処理などにかかる負担を大幅に軽減できるでしょう。その他にも、どのようなアプリと連携可能か事前に確認しておくと、業務の効率化を図ることができます。

3. 初心者にも操作しやすいものであるか

モバイル端末に触り慣れていない人でも、すぐに使いこなせるインターフェースであるかも確認しておきましょう。忙しい飲食店であれば、新しい従業員を採用した際に、注文などはすぐにでも任せたいところでしょう。操作が複雑だと慣れるまでに時間がかかってしまううえ、操作に戸惑う従業員を見てお客様が不安に感じてしまうことも考えられます。このような事態を避けるためにも、使い勝手はしっかりと確かめておくのが賢明でしょう。

4. どれくらいの初期費用と固定費がかかるのか

アプリ自体は、ほとんどの場合無料でダウンロードできますが、アプリを利用するモバイル端末は、手持ちのものがなければ購入する必要があります。また、各POSレジのプランによっては、月額利用料金が発生するものもあります。プランごとに利用できる機能が異なる場合が多いので、運営に必要な機能を考慮しながら比較検討しましょう。

5. 導入にどれくらいかかるのか、サポートはあるのか

オススメPOSレジ8選でも紹介したように、Square レストランPOSレジのようにアカウントを作ればその日からすぐに使えるPOSレジもあれば、見積もりが必要なPOSレジがあります。各社のウェブサイトにはおおよその導入期間が記載されているので、導入前に必ず確認しておきましょう。また、常時電話やメールによるサポートを無料行ってくれるところもあれば、サポートが有料というところもあります。導入後のサポート体制もチェックしておきたいところです。

たとえばカウンターだけの小さなお店であれば、基本的なレジ機能があれば十分かもしれません。Square レストランPOSレジやユビレジ、スマレジなどの導入費用がかからず、無料プランが用意されているPOSレジから始めてみるのがいいでしょう。

しかし、席数が多く、ランチタイムには行列ができるようなお店であれば、レジ機能のほかにも、オーダーエントリーシステムやキッチンディスプレイ、ハンディなど、業務効率化に貢献するような機能を備えたPOSレジを選ぶ必要があります。この場合は、Square レストランPOSレジの有料プランや、USENレジ、Loyverse、Okageなどを検討してみてもいいかもしれません。

店舗の規模によって、必要となるPOSレジの機能も変わってくるので、自店舗にあったサービスを見極める必要があります。無料お試し期間を設けているサービスも多いので、気になるPOSレジがあったらまず使い勝手を試してみることをおすすめします。

低コストでありながら、高機能で省スペース化にもつながるタブレット型POSレジ。会計から注文、食材の受発注状況など、飲食店では必ずついてまわるタスクに一役買う便利ツールです。また、売り上げに関する情報を見える化することで、日々の業務効率を向上させるためのヒントが得られます。上記で紹介した選び方のポイントなどを参考にしつつ、自店舗に合ったPOSレジを見つけてみてはいかがでしょうか。

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執筆は2018年7月4日時点の情報を参照しています。2023年1月31日に記事の一部情報を更新しました。現時点では、タクシー・ハイヤー等での電子マネー決済のご利用はできません。ご了承ください。当ウェブサイトからリンクした外部のウェブサイトの内容については、Squareは責任を負いません。Photography provided by, Unsplash