【STORE STORY】沖縄・宗像堂の「いのちのパン」づくり

沖縄の宜野湾(ぎのわん)に、じわじわと全国にファンを広げるパン屋がある。天然酵母と石窯でパンを作る『宗像堂(むなかたどう)』だ。

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▲天然酵母と石窯でパンをつくる『宗像堂(むなかたどう)』(沖縄県)

香ばしく焼きあがった生地のツヤに胸を高鳴らせ、そっと鼻先にパンを近づけると、思わず顔がほころんでしまう。食欲をそそる香りであることは間違いない。けれど、それだけではない。宗像堂のパンには、一度食べたら忘れられない、手にした人を不思議なやさしさに包み込むような親しみがあるのだ。

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▲もちっとした食感とほのかな酸味があとを引く「プレーン角食パン」

パンを手に取り、ちぎる。手の中にあるパンの香りが、かすかに見えたようなトキメキがある。その美味しい香りを少しも逃さないようにと腹の奥まで一息に吸い込み、勢い良くかじりつく。パンのカリッとした側面に嬉しくなり、それを噛みしめるとすぐにモチモチとした中身の食感がやってくる。

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宗像堂のパンは、 ひと噛みごとに甘みを増し、様々な素材の味わいが渾然一体となった美味しい余韻が長い。それと同時に、まるでパンの中に素材のエネルギーが封じ込められているかのような、ずしりとした手応えと重みを感じる。

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宗像堂で作られる記憶に残るパンの味わいは、『宗像堂』店主・宗像誉支夫さん自身が友人から受け継ぎ、現在も使用している天然酵母から生まれている。そこに、小麦粉、りんご、長芋、人参、炊いたご飯などをベースに、黒糖や三温糖、厳選された水を使用して宗像堂のパンは生まれているのだ。しかし、酵母や素材をただ混ぜ合わせればパン生地ができるというわけではない。素材を生き物としてとらえていると、宗像さんは言う。

「酵母、小麦、水や薪ーー石窯だって生きています。窯は特にスリリングな生き物ですね」

「生き物の気配を感じとってやらないと、いいパンは生まれないのです」

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▲どこか愛嬌のある5代目石窯。安定した温度でパンを焼く工夫がされている。

素材そのものの状態同様、天候や気温などパン作りを取り巻く環境も日々変化する。一度として同じコンディションはやってこない。だからこそ、宗像さんにとってのパンづくりは、ただ生地をこねて焼くという機械的な作業ではない。

縁あって自分のもとにやってきた素材たちや、沖縄という環境。それらの呼吸のバランスをとり、全てのエネルギーをまとめていく。

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▲『宗像堂』店主・宗像誉支夫(むなかたよしお)さん

そうしてパン生地として生まれ変わった素材たちは醗酵し、焼かれる番がくるまで眠っている。醗酵熟成のピークになりパン生地が目覚める時がやってきたら、石窯に蓄えた炎のエネルギーで丁寧に焼いていく。 宗像さんのパンづくりは、いわば自然とのコラボレーションなのだ。

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▲愛らしく寄り添い合う個性的なパンたち[/caption]

初めて会った瞬間から不思議なつながりを感じ、まるで昔からお互いを知っているような感覚になれる相手に、ときどき出逢うことがある。そんな親しみ深い友人との出逢いと、宗像堂のパンとの出逢いは似ているのかもしれない。

宗像堂のパンを噛みしめる時は、まるで友人が歩んできた人生の物語にじっくりと耳を傾けている時間のようなのだ。

宗像堂
沖縄県宜野湾市嘉数1-20-2

文:つなぐ編集部
写真:小澤 亮

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