起業するにあたって知っておきたい法律の基礎知識

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これから起業しようと思っている、あるいは既に取り掛かっているところで、どのような法律を押さえておけばいいのか知りたい、という人も多いのではないでしょうか。

今回は、起業にあたって知っておきたい法律の基礎知識、押さえておくべきポイントなどを説明します。

会社法

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会社法は、主に会社の種類や設立の手続き、会社の仕組み、運営のあり方などを定める法律です。会社を設立する場合には、この法律を守る必要があります。

会社の種類

どのような基準、考え方で会社の種類は分かれているのでしょうか。登場人物から見てみましょう。
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会社のメンバーのことを、会社法では「社員」といいます。これは、日常で使われる従業員という意味ではなく、「会社にお金を出している人」のことです。

また、たとえば運転資金の借り入れなど、会社がお金を借りることもあります。会社にお金を貸している人のことを「債権者」といいます。考え方としては、社員が債権者に対してどのような責任を負うかによって、会社の種類が分かれています。

株式会社

株式会社での社員は、株主です。株主が出したお金については、株式という権利の形をとっています。

株式会社では、株主は、会社の債権者に対して、直接返済の義務を負うことはありません。また、会社が倒産した場合、株主が失うのは株式だけで、それ以上の損をすることはありません。最もポピュラーな形態であり、「会社」と聞くと株式会社のことを思い浮かべる人も多いでしょう。

株式会社の機関

株主総会

株式会社の重要な意思決定は、株主総会が行います。

たとえば、会社の設立や合併、取締役など役員の選任・解任が挙げられます。したがって、創業者が株式の100パーセントを保有する株主となって会社を設立した場合でも、株主総会を開く必要があります。また、株主総会の議事録を作成する必要もあります。

取締役

いわゆる経営者のことで、さまざまな取引を行ったり、対外的な日常業務を行ったりします。株式会社の基本的な機関としては、株主総会と取締役だけで足ります。

その他

取締役を3名以上置く場合など、会社が大きくなってきた際には、取締役会の設置を考えることになります。その場合には、会社の会計などをチェックする監査役の設置も考慮します。

その他会社法が定める会社

このほかに、合同会社や合資会社、合名会社という種類があります。

合同会社
有限責任社員のみが存在する会社で、株式会社より簡易な組織、運営が認められています。そのため、起業する際にこの形態を選択する人もある程度いるようです。

合資会社
有限責任社員と無限責任社員の両方が存在する会社です。

合名会社
無限責任社員のみの会社ですが、現在ではあまり使われていません。

無限責任社員、有限責任社員という言葉が出てきますが、無限責任社員は負債に対して無限の責任があり、有限責任社員は出資した額以上の責任はありません。

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有限会社

会社法は、10年ほど前に作られた法律ですが、以前は有限会社という種類の会社もありました。

会社法では、有限会社は廃止され、新たに有限会社を設立することはできなくなりました。しかし、「◯◯有限会社」といった看板を見かけることもあります。

会社法ができる前に作られた有限会社は、そのまま株式会社として存続することが認められ、また名前を変える必要はないとされているためです。

会社設立にかかる費用の目安

出資額

会社を設立するには、どの程度の費用を見込んでおけば良いでしょうか。

まず、いくら出資すれば良いのかという点について、特に会社法に定めはありません。そのため、極端な話、1円だけ出資して済ませることも可能です。

その他の費用

会社を設立するには、定款という、会社の基本となるルールを定めたものを作成する必要があります。この定款については、公証役場で認証という手続きを受ける必要があり、その費用として10万円ほどかかります。

正確な手数料の金額は、最寄りの公証役場のホームページなどで確認してください。

参考:定款認証(渋谷公証役場)

また、会社を設立したら、法務局で登記をする必要があります。登記には登録免許税がかかり、金額としては15万円です。

労働に関する法律

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労働に関する法律は多数ありますが、その中でも、雇い主が守るべきルールを定めた労働基準法は特に重要です。

就業規則の作成

労働基準法の内容は多岐にわたりますが、特に、就業規則は大切です。就業規則は、雇い主と従業員が守るべきルールを定めたもので、労働基準法の定める項目を盛り込み、内容も法律の範囲内で作るものです。

就業規則の作成や労働基準監督署への届出の義務を負うのは、常時10名以上の労働者がいる場合ですが、これを下回る従業員数の場合であっても、作成することにメリットがあります。

メリットは大きく2つあります。

・一定の条件を満たせば、就業規則を雇用契約の内容にすることができるので、労務管理が楽になるでしょう。一定の条件というのは、合理的な労働条件を定めることと、就業規則の内容を周知することです。

・もうひとつは、従業員に義務を果たさせたり、問題が起きた場合の処分を課したりする際の根拠にできる点です。

就業規則に定める内容

必ず記載しなければならないものとして、①労働時間に関すること、②賃金に関すること、③退職に関することがあります。

①は、始業・終業の時刻や休憩時間、休日、休暇など、②は、賃金額や計算方法、支払方法など、③は、退職・解雇・定年となる場合とその手続きを定めることとなります。

事業に関係する法律

そのほか、事業の業種に応じて、特別に適用される法律があれば、その基本を押さえておくことをオススメします。たとえば、建設業者であれば建設業法、労働者派遣業であれば労働者派遣法などがあります。

その理由は、ある程度、経営者自身が判断できる方がスムーズに事業を進められるからです。細かな解釈や事例などは、弁護士や行政書士、社会労務士などの専門家に相談できますが、経営者自身がある程度判断できた方が早く対応できる可能性があります。

また、もしほとんど知識がなければ、これは相談した方が良い、といった判断をすることも難しくなってしまい、結果として事業をリスクにさらしてしまうおそれもあります。法律を知ることはリスクを減らすことにもつながるといえます。

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執筆は2018年7月3日時点の情報を参照しています。
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