中小企業診断士が独立開業するには 〜 司法書士有資格者の場合 〜

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中小企業の経営状態の診断や状況改善のアドバイスを行う中小企業診断士は、企業で働くビジネスマンにとって学びの多い資格であるほか、他の士業者が取得しておくと独立開業の際などに非常に有効です。中小企業診断士が独立するメリットや、開業に必要な手続き、独立してから困らないための集客のヒントなどを、司法書士の有資格者を例に解説します。

中小企業診断士が独立するメリット

中小企業診断士は中小企業を対象とした経営課題の診断やアドバイスを行うための国家資格です。

一般社団法人 中小企業診断協会によると、中小企業診断士の資格試験は第一次、第二次試験ともに合格率が20パーセント前後という難しさでありながら、一般企業のビジネスマンや士業者の受験者も多いようです。企業内の既存の業務に役立てるほか、独立開業を目指して資格取得を狙う人もいます。では、中小企業診断士として独立することにはどのようなメリットがあるのでしょうか。

参考:一般社団法人 中小企業診断協会

中小企業の「課題解決」の役に立てる

企業内で資格を活かしている人は勤めている企業のために能力や知識を発揮することになりますが、独立した中小企業診断士であれば、日本経済を支える多くの事業者のサポートをすることが可能です。

中小企業庁の2017年の報告書によると、日本の約382万事業者のうち99.7%が中小企業です。大企業と違って社内に常駐の経営コンサルタントを雇用する余力のない事業者でも、中小企業診断士に経営診断や指導、調査業務などを依頼することで、客観的かつ専門的な視点から成長の青写真を描くことができます。中小企業診断士は中小企業にとって頼れる相談役のような存在で、やりがいという点でも非常に満足度の高い仕事といえます。

参考:2017年版中小企業白書(中小企業庁)

兼業による独占業務とのシナジー効果

中小企業診断士になるためには、経営や経済、財務、法務、マーケティング、オペレーションなど、ビジネスの各分野について幅広く学びます。その上で、診断士自身のキャリアや経験を活かし、得意な産業分野や領域で仕事を請け負うことになります。

たとえば、司法書士との兼業の場合、会社設立や不動産登記の手続きといった資格保持者だけに認められた独占業務から、事業戦略の策定や資金繰りの相談までを一手に引き受けることができます。

事業者側からすると複数の専門家にそれぞれに依頼をするよりも、ダブルライセンスを持つ1人の中小企業診断士に任せることができれば効率的で、一貫性のある助言を得られるというメリットがあります。つまり、他の士業と兼業の診断士として独立すれば、双方の資格のシナジー効果という大きなバリューを掲げて仕事をすることができます。

自由な働き方で収入がアップする可能性

独立してフリーの中小企業診断士として活動することで、企業に所属している経営コンサルタント以上の収入も期待できます。上述のダブルライセンスによるメリットを営業活動に活かしたり、セミナーの講師や著述業などのジャンルで有名になったりと、働き方次第で収入を大幅にアップさせられる可能性があります。

受注する仕事量や休みなども自分で調整できるため、雇用されるのとは違った自由な働き方も手に入ります。とはいえ独立後すぐに高額な年収を得るためには、事前準備として人脈作りや情報発信によるクライアント獲得などの努力も欠かせません。

開業に必要な準備・届出

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中小企業診断士としてゼロから開業する場合、かかるコスト、必要な手続きにはどんなものがあるでしょうか。初期費用と、開業手続きに分けて準備が必要です。

初期費用

開業にあたって、まずは以下のような初期費用を考えておく必要があります。

・オフィス・駐車場賃料(敷金、礼金含む)
・備品(デスク、椅子など)
・パソコンと周辺機器
・プリンターやコピー機
・名刺、封筒、社判の作成
・ウェブサイトやブログ、ソーシャルメディアの開設・運用
・広告宣伝費

このほか、通信費やオフィスの水道光熱費など、月々のランニングコストがかかることも念頭に置いておきましょう。

開業に必要な手続き

開業届を事業の開始から1カ月以内に、税務署の窓口からまたは郵送にて提出します。この際、確定申告のための青色申告承認申請書も一緒に提出すると良いでしょう。書類のフォーマットは以下の国税庁のウェブサイトからダウンロードできます。

参考:個人事業の開業届出・廃業届出等手続

また、銀行口座をまだ持っていない場合は、口座も用意しておくと良いでしょう。ビジネス用の銀行口座があると業務に関わる資金繰りの把握が容易になるというメリットがあります。屋号の入った銀行口座を開設する場合、証明のために提出した開業届や運転免許証などの書類が必要な場合もあります。

中小企業診断士の集客のヒント

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独立開業すると、利益を生み出すためには営業活動が必要になります。個人の中小企業診断士として、仕事を依頼したいとクライアントに感じてもらえるようになるために、以下の3つのポイントを意識しましょう。

「売り」を決める

司法書士と中小企業診断士の両方の資格を持っている場合、そのダブルライセンスにより可能となる業務内容は、それ自体が大きな強みです。2つの資格を持っていることで、中小企業のどんな困りごとを解決できるかを具体的に提示しましょう。

営業スタイルを確立する

事業を売り込む方法には、大きく分けて以下の3つがあります。

ドアノック営業
まずは昔ながらの「訪問」などによる営業方法です。互いに最初から顔を見て話ができるチャンスがある一方、いきなりでは関係作りが難しいというデメリットもあります。ただ最近ではこうしたプッシュ型の営業を受け入れない企業もあるため、効率的とはいえないかもしれません。

ネットワークを利用
診断士や司法書士の同業者からの紹介や、診断士のコミュニティに参加することで仕事を得るという方法です。人間関係を構築することやコミュニケーションが得意な人ほど、効果を発揮しやすい方法でしょう。

情報発信
ブログやメールマガジンなどオリジナルのコンテンツを営業ツールにする方法です。役立つ情報をターゲットに向けて発信し、サービスを利用したいという人からのアプローチを待つことになります。発信する情報の質が重要となり、他の中小企業診断士にはない独自性、ニッチ性を上手にアピールできれば効果があります。ただし、コンテンツを育てるには時間と手間がかかるため、独立前から早めに開始すると良いでしょう。

「消費者と企業を結びつけるコンテンツマーケティングとは」の記事もぜひ参考にしてみてください。

営業活動と平行して、フリーランスとして経営コンサルタント会社と契約する、中小企業診断士の予備校やセミナーで講師として働くなどといった選択肢を取る人もいます。

「見た目」も信用を左右する

経営コンサルタントの使命は、クライアントの経営を安定化しビジネスを成長させることです。そのため、コンサルタントである中小企業診断士その人自身のビジネスが軌道に乗っていないとみられては、コンサルティングの手腕への信頼を失いかねません。

人は第一印象で多くの情報を得て相手を判断します。高級感とまではいわなくても、ビジネスマンとして清潔感と信頼性のある服装や身だしなみは、雄弁な営業ツールになります。効率良く仕事を進めるためにも、相手を安心させる外見を意識しましょう。

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執筆は2018年7月24日時点の情報を参照しています。
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