ブランディングの効果を上げる!インナーブランディングとは

以前、企業の経営戦略には、ブランディングが重要であることを説明しました。ブランディングとは消費者に向けて、商品やサービス、企業に対して共通のイメージを抱かせることと言えます。

今回は、社内に向けたインナーブランディングについて紹介します。

インナーブランディングとは

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「ブランディング」は聞いたことがあっても、「インナーブランディング」という言葉は聞き慣れないかもしれません。インナーブランディングとは、社内に対して会社の目指す方向性や理念などを従業員に浸透させることを言います。インターナルブランディングインターナルマーケティングとも呼ばれます。

インナーブランディングの効果

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インナーブランディングにはどのような効果があるのでしょうか。

従業員の意識を変える

インナーブランディングを行うことは、会社に対する従業員の認識や意識を変えることでもあります。

ロゴや広告、ソーシャルメディアなどで消費者に企業ブランドを認知してもらうことはとても大切です。しかし、いくら社外向けのブランディング(アウターブランディング、エクスターナルブランディング)に力を入れたとしても、社内にいる従業員自身が自社に対して正しく認識していなければ効果は思うように出ないかもしれません。

現状の従業員の状況は、お客様からのフィードバックからも把握できます。たとえば、タクシー乗務員など普段仕事をしている様子が分かりにくい業種の場合、お客様からの声は貴重な参考情報になります。お客様の声を集めるには、アンケートや座談会などさまざまな方法があります。Squareをお使いなら、Square メッセージを使って、電子レシートをお客様の声を集めるツールとして活用できます。コストをかけずにお客様の声を集める手段として、ぜひ検討してみてください。

サービスクオリティの向上

従業員の意識の変化は、お客様に提供するサービスクオリティの向上にもつながります。

たとえば、「田舎のおばあちゃんの家に来たような、温かくてほっとする宿」をとブランディングしている旅館に来たお客様は、気軽に話せて細かい所に気が利く従業員がいることを期待して来るかもしれません。もし、「お客様にはゆっくり過ごしていただきたいから、会話は最低限にすることがおもてなしだろう」という考えを持った従業員がいたら、お客様は違和感を覚えてしまうのではないでしょうか。

インナーブランディングにより従業員の意識と会社が目指す方向性を合わせることで、結果的にお客様の期待に応えることができ、顧客満足度の向上につながります。

インナーブランディングの方法

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どのようにインナーブランディングを行えば良いでしょうか。インナーブランディングの方法をいくつか挙げてみました。

経営者自ら発信する

経営者が自らビジョンを従業員に伝えることがインナーブランディングでは大切です。会社のビジョンを明確に分かりやすく従業員に伝えることは、リーダーシップにも通じる部分があります。経営者が自らの言葉で伝えることで、従業員の自社に対する認識も深まるのではないでしょうか。

ブランドブックを作成する

インナーブランディングを行う際に、ブランドブックを作成する企業もあります。ブランドブックとは、従業員に自社のブランドコンセプトやビジョンを認知させるための小冊子です。

ブランドブックに載せる内容は会社によってさまざまですが、主には以下のような内容を掲載することが多いようです。

・ビジョン・ミッション
・沿革
・お客様や社会に提供する価値
・シンボルやロゴに込められた意味
・ブランドメッセージやキャッチコピーに込められた意味

一度読んだだけで満足するのではなく、手の届く所に置いてその都度読み返してもらえるようなブランドブックにすることが大切です。従業員に活用してもらえるようなブランドブックを考えて作成しましょう。

社員研修を実施する

新入社員研修など、自社のブランドについて考える時間を設けましょう。研修では、ブランドを理解するだけでなく、サービス向上や商品開発などブランド価値を高めるために、自分がどのようなことが出来るかも考える内容にしましょう。

部署や立場によって役割や業務範囲は異なるので、部署別研修や役職別研修などを行うことも効果的です。

インナーブランディングで気をつけること

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インナーブランディングを行う際にはどのようなことに気をつければ良いでしょうか。

多様性を受け入れる

社内には性別や年齢、価値観などが異なるさまざまな従業員がいるでしょう。人によってブランドやブランディングに対する考え方も異なります。一方的に考え方や方法を押し付けるのではなく、さまざまな意見を取り入れるようにすることが大切です。

長い目で見る

消費者向けのブランディングと同様、従業員にブランドを認知させるインナーブランディングも効果を実感するには、時間がかかることを心に留めましょう。

企業の経営戦略のひとつであるインナーブランディング。事業が発展し従業員が増えるにつれ、その重要性は増します。従業員に対する意識付け、見直してみてはいかがでしょうか。

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執筆は2017年12月7日時点の情報を参照しています。
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