経営者なら気になる!顧客満足度と向上のヒント

事業者にとって、提供している商品やサービスをお客様がどのように受け取っているのか、気に入っているのか、どこか不満に思うところはないか、気になるところでしょう。今回は、顧客満足度向上のヒントを紹介します。

顧客満足度とは

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顧客満足度とは、商品やサービスを購入し、利用した人たちがどれだけ満足したかを客観的に表す指標です。概念としては以前から提唱されてきたものですが、膨大な商品やサービス、さらに情報があふれる中、競争力を高めるための重要な指標として注目されるようになりました。

指標としては、米国のミシガン大学が開発した「全米顧客満足度指数」(ACSI)があり、日本では経済産業省の支援のもと2000年代後半に公益財団法人日本生産性本部 サービス産業生産性協議会が日本版顧客満足度指数(JCSI)を開発し、実用化しました。

事業を営む中でお客様に満足してもらいたい、顧客満足度を向上させたいと考える事業者は少なくありません。なぜ顧客満足度が重要なのでしょうか。

お客様は商品やサービスに満足すると再度同じものを購入するかもしれません。料理がおいしく接客がていねいなレストランに対しては常連になりたくなります。また、高額で頻繁な買い替えがないため、同じお客様のリピート購入はすぐには期待できないといった商品やサービスを扱う事業者であっても、顧客満足度は無視できない指標です。

お客様は商品やサービスについて家族や友人に、インターネットを介して知らない人にも評価を伝えます。このクチコミが新たなお客様を商品やサービスの購入に導く可能性があります。たとえば、高額な家電を購入する場合、購入前にクチコミサイトで製品の評判を調べたことがあるという人も少なくないでしょう。

顧客満足度がリピート客の数やクチコミに影響をもたらすことは、経済産業省が行った「消費者による満足等の評価を活用した市場の調査・分析」でも示唆されています。たとえば、小売業では各業種で満足度の高い消費者ほど月あたり購入額が概ね高額であること、「居心地がいい」「ついでに購入したい・利用したいサービスがある」が売上高と関係があることなどの調査結果が出ています。

参考:消費者による満足等の評価を活用した 市場の調査・分析(経済産業省商務流通グループ、平成22年)

顧客満足度向上によるリピート客の獲得、クチコミによる新規顧客の獲得が売り上げにつながるという観点から顧客満足度は事業者にとって重要な指標です。

加えて、残念ながら顧客満足度が低いという結果が出た場合でも、原因を詳細に調べ、商品やサービスの改善につなげることができるという点で、事業に欠かせない指標といえます。

どのようなときにお客様は満足するか

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具体的にどのようなときにお客様が満足するのかは、業種、提供する商品やサービスによって異なります。共通していえることは「商品やサービスがお客様の期待を超えたとき」「ていねいな対応を受けたと感じたとき」ではないでしょうか。

お客様の期待を超えるには、まずお客様が期待していることを知ることが大切です。お客様からのフィードバックや日々の業務から発生する販売データは、お客様について、さらにお客様が商品やサービスに期待していることを知る手がかりとなります。

また、ていねいな対応は通常の販売時にはもちろん、クレームが出るといった場面で特に重要になります。クレームが出ることは避けたいものですが、お客様が伝える問題に耳を傾けて真摯な対応ができれば、お客様の信頼を回復し、よりよい関係を築くきっかけにもなります。「ピンチはチャンス!顧客満足につなげるクレーム対応」の記事もぜひ参考にしてみてください。

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レシートを使った顧客満足度の確認

顧客満足度向上の鍵は、お客様の声に耳を傾け、ホスピタリティの心を持ってお客様一人ひとりとていねいに接することだと上記で紹介しました。

対面での会話やソーシャルメディアなど、お客様とのコミュニケーション手段はさまざまです。クレジットカード決済やPOSレジなどでSquareを利用している事業者なら、無料で使える「Square メッセージ」もそのコミュニケーション方法のひとつとして活用できます。

SMSやメールでお客様に電子レシートを送信し、お客様はこの電子レシートを介して商品やサービスに対する満足度やメッセージを返することができます。レシートを確認するついでにフィードバックを返せるので、お客様側からすると、店頭では直接伝えにくいお礼やクレームなどが伝えやすくなるかもしれません。

事業者としては、ホームページやソーシャルメディアはもちろんのこと、お客様の声を受け取れるチャネルを増やすことで、より多くの声を集められるのではないでしょうか。お客様の声は、商品やサービスの改善に活かせるだけではありません。Square メッセージを通して、1対1でお客様とやりとりをすることで、お客様とよりよい関係を構築する糸口ともなります。

たとえばクレームは、伝える先がないことでお客様が不満をつのらせ、ネガティブなクチコミがインターネットで広まってしまうことにもなりかねません。Squareメッセージを活用することで問題発生の初期段階で対応でき、必要に応じてクーポンを発行するなどの対応が可能です。

他にも、Squareの顧客リスト機能を利用することで、来店頻度の高いリピート客や最近来店のないお客様を簡単に見つけることができ、きめ細かい対応から顧客満足度の向上につながります。

このように、現在ではデジタルツールやサービスを使ってデータで事業の状況を把握し、お客様とよりよい関係が築けるようになりつつあります。

この機会に顧客満足度向上のための新しいツールやサービスの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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執筆は2018年3月7日時点の情報を参照しています。
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