ネットショップの売上をアップさせる方法

ネットショップを経営している人の中には、どのように売り上げを上げたらよいのだろうと頭を悩ませている人もいるかもしれません。本記事では、ネットショップの売り上げアップにつながる対策を紹介します。

目次



まずはネットショップの見直しを

ネットショップの売り上げをアップさせるにあたって、現在のショップを今一度見直してみるのはとても重要です。ここではどのような観点でネットショップを見直したらよいのか説明します。

ネットショップのコンセプト

日々ネットショップの業務が忙しく、開業当初のコンセプトが曖昧になってしまっているかもしれません。今一度ネットショップのコンセプトを思い出してみましょう。開業当初に思い描いていたネットショップのコンセプトと合わせて、今現在のコンセプトを紙に書き出してみると、コンセプトの変化や矛盾が明確になります。コンセプトを俯瞰しながら、納得のいくものに、また、お客様にとってわかりやすいものにコンセプトを調整しましょう。

想定するお客様

ネットショップで扱っている商品やサービスはどのようなお客様のためのものですか。あらゆる人をお客様として想定していると、中途半端なネットショップになってしまいかねません。お客様を具体的に想定するには、年齢、性別、職業、趣味や生活を想定し「ペルソナ」を設定するとよいでしょう。その上で、どのような場面でネットショップを利用するのかストーリーを作ってみます。たとえば、生花を扱うネットショップであれば、「30代から50代の花のある暮らしをしたい女性で、比較的予算に余裕のある働く女性」といった具合です。このようにペルソナを明確にすると、ただ生花を売るだけでなく、「サブスクリプションサービスを提供することで売り上げアップが狙えるのでは?」といった気づきにもつながります。

ネットショップのデザイン

ネットショップの見た目が古かったり、わかりにくかったりすると、特に初めてネットショップに買い物に来た人は、買い物を諦めてしまうかもしれません。ネットショップの全体、個々のページを点検して、デザインに違和感がある場合、ネットショップのデザインを改善することをおすすめします。

デザインの知識がない、自信がないという人も心配ありません。ネットショップ作成サービスでは、シンプルですっきりしたデザインのテンプレートが用意されています。テンプレートを利用すれば、誰でも見た目がよくお客様にわかりやすいデザインをネットショップに取り入れられます。

ネットショップ作成サービスをまだ利用していない、ショッピングモールに出店していて共通のデザインがネットショップのコンセプトと合わないという人は、この機会にネットショップ作成サービスの利用を検討するとよいでしょう。無料で利用できるネットショップについて説明した記事、「無料で開設できるネットショップはどこまで便利に使える?」もぜひ参考にしてください。

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商品画像と商品説明

ネットショップのデザインとも関連しますが、商品説明と商品画像についても適切か確認しましょう。ネットショップの見た目と同様に、商品画像はまずお客様の目に入る情報です。鮮明で商品の雰囲気が伝わる写真を用意する必要があります。メインの商品写真に加えて、利用シーンが伝わるような写真や、他の商品との組み合わせを提案するような写真も用意するとよいでしょう。

商品画像で商品に興味を持ったお客様は、商品について詳しく知るために商品説明を読み始めます。商品説明は短すぎず長すぎず、お客様が求めている情報を盛り込みましょう。具体的には、ネットショップ側で伝えたい商品に対するこだわり、どのように作られたのかといった情報に加え、お客様が知りたい商品の容量や重量、どのくらいの期間使用できるのか、どのように保存したらよいのかといった商品説明として記述します。

商品画像や商品説明について迷ったら、競合ショップや理想とするショップでどのような画像が使われてどのような商品説明文が掲載されているか参考にするとよいでしょう。

値段

値段はお客様が購入を決定する大きな要因の一つです。競合ショップで同じ商品が安い値段で販売されていたら、お客様は競合ショップに流れてしまうかもしれません。ネットショップで取り扱っている商品や類似品が、他の店舗ではいくらで販売されているか調べてみましょう。値段を調べるにあたって、ネットショップだけでなく、実店舗での販売価格を調べるのもお忘れなく。送料がかからない実店舗ですぐに商品を安価に購入できる場合、お客様は実店舗を選ぶことでしょう。

値段を調べてみて、他の店舗に比べて高い商品があれば値下げを、安い商品があれば値上げを無理のない範囲で検討しましょう。

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決済方法

お客様は便利な決済方法がないという理由で商品やサービスの購入を諦めてしまっているかもしれません。クレジットカードを含む各種決済手段の利用は可能ですか。これらの決済手段を取り入れるのを迷っている人は、ネットショップ作成サービスの利用を検討してください。手軽にさまざまな決済手法を導入できます。また、ネットショップで想定するお客様によっては、キャッシュレス決済以外の決済方法も検討する必要があります。たとえば高齢のお客様が多い場合は金融機関での振込や代引が好まれるかもしれません。

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配送方法

どのようにお客様に商品を発送していますか。お客様にとっていつでも商品を注文できて、商品が自宅に届くネットショップは便利ですが、送料や配送時の商品の取り扱いを気にするお客様も少なくありません。

商品の発送には宅配便を利用するのが一般的です。宅配業者といってもさまざまな業者があります。お客様によっては宅配業者の好みがあるかもしれません。お客様の声を聞きつつ、業者の評判を調べて宅配業者を見直してみるのも一つの手です。

また、商品の形状や重量によっては、宅配便よりも安価な選択肢があるかもしれません。取扱商品とお客様の注文パターンを見直して、より安価に発送できるようでしたら積極的に新たな選択肢を追加しましょう。ネットショップの配送方法についてはこちらの記事でも説明しています。

流入経路を確立して、売り上げアップを狙おう

ネットショップの見直しと合わせて、お客様がネットショップにたどりつく「流入経路」の確立にも力を入れましょう。多くのお客様がネットショップを訪れることで、購入にいたるお客様が増え、売り上げアップにつながる可能性が上がります。ここでは代表的な流入経路とその確立方法について説明します。

SEO

検索エンジンでほしい商品の名前で検索して、検索結果上位のネットショップから商品を購入した経験がある人もいることでしょう。特定のショップで商品を買いたいというのでなければ、お客様は検索エンジンを使って商品を探します。お客様が数百、数千もの検索結果の下位まで目を通す可能性は低いため、ネットショップとしては検索結果の上位に商品のページを表示させたいところです。

SEO対策にはさまざまなテクニックがありますが、ネットショップ作成サービスを使えばある程度SEO対策に取り組むことができます。SEO対策に自信がない、これまでSEO対策をしたことがないという人は、ネットショップ作成サービスを利用しながらSEOについての知識を深めていくとよいでしょう。

スマートフォン対応

近年スマートフォンによるインターネット利用率が増えています。また、インターネットショッピングの利用も増えていることから、ネットショップをスマートフォンに対応させない手はありません。スマートフォンにも対応することで、より多くのお客様を取り込み、売り上げアップの可能性が出てくるからです。

スマートフォンにきちんと対応できているか、スマートフォンでネットショップがどう見えるか、スムーズに買い物をできるかをチェックしてみましょう。自分のスマートフォンだけでなく、家族や友人、従業員の力も借りて各種スマートフォンでチェックすると確実です。

多くのネットショップ作成サービスでは、必要事項を入力するだけでスマートフォンにも対応できます。ただし、この場合もスマートフォンでのチェックは必須です。あくまで自動調整されるだけなので、思いがけず長い文章があってページが見にくかった、商品画像がスマートフォンでみるとページの雰囲気に合わなかったといったこともありえます。

SNSの活用

多くの人がSNSへの投稿や投稿の閲覧を楽しんでいます。ネットショップを運営している人の中にはすでにTwitter、Facebook、Instagram、LINEといったSNSにアカウントを持っているという人も少なくないでしょう。

SNSに魅力的な商品写真や仕入れの様子を投稿するなどして、お客様とコミュニケーションを図りましょう。SNSの投稿をきっかけにネットショップをのぞいてみようと思うお客様も出てくるはずです。SNSの中には、ネットショップでの購入につなげる機能を提供しているサービスもあります。適切な内容と頻度でSNSに投稿し、集客と売り上げアップにつなげましょう。

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ブログの活用

SNSの前に一世を風靡したブログですが、今も影響力は無視できません。SNSがタイムラインに最新の情報を流すメディアであるのに対して、ブログではより深い内容をストックできます。また、ブログとSNSは相反するものではなく、SNSに「ブログに投稿しました」と投稿し相乗効果を狙うこともできます。ブログにはSNSには書ききれないネットショップや商品への思い入れ、仕入れの様子といった内容を投稿するとよいでしょう。

ブログを読んだお客様が熱心なファンになる、既存のお客様がブログに目を通してよりネットショップに愛着を持つかもしれません。そのようなお客様が増えればリピート買いによる売り上げアップにつながることでしょう。

広告からの流入

ネットショップの予算に余裕があれば広告の出稿を検討してみてもよいでしょう。広告を出す場所によって、広告は「リスティング広告」「SNS広告」「アフィリエイト広告」の三種類に分けられます。

リスティング広告は検索エンジンと関連する広告で、検索キーワードに応じて検索結果に表示される検索連動型広告を指し、検索エンジンのパートナーサイトのコンテンツに応じて表示されるコンテンツ連動型広告が含まれることもあります。代表的なものとしてGoogleのGoogle広告があります。

SNSでの広告は文字通り、SNSに出稿する広告のことで、メディアによっては広告のターゲットとするユーザーの年齢や性別、居住地域を限定できるメリットがあります。想定するお客様が明確な場合、ネットショップや取扱商品が特定のSNSとの相性がよい場合に向いている選択肢です。

ツールを利用して、売り上げアップを狙おう

ネットショップ運用時には以下の機能を活用すると、よりお客様の購入につながりやすくなるかもしれません。

カゴ落ち対策機能

お客様が商品をカゴに入れ、メールアドレスなどの情報まで入力したにも関わらず購入に至らないことを「カゴ落ち」といいます。一般的にカゴ落ちの割合は、全ユーザーの7割にもおよぶといわれています。

一度購入を検討したお客様に向けて購入を促すような施策を「カゴ落ち対策」と呼びます。具体的な例としては、「お買い忘れの商品はありませんか?」などの件名をつけて、カゴに入れられたまま購入されなかった商品をメールでリマインドします。

Square オンラインビジネス(有料プランより)をはじめ、多くのネットショップ作成サービスにはカゴ落ちメールが自動送信される機能が備わっていますが、ネットショップ作成サービスを検討する際には、念のため利用が可能か確認しておくといいでしょう。

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レコメンドエンジン

レコメンドエンジンとは、お客様の閲覧や行動履歴を分析したうえで商品やコンテンツなどをおすすめする機能です。わかりやすい例として、ネットショップの商品ページによく表示される「この商品を買ったお客様はこんな商品も購入しています」といった箇所が挙げられます。お客様がクリックした商品と類似のアイテムを表示する、該当する商品を過去に購入したお客様が一緒に購入したアイテムを表示する、など利用するサービスによって仕組みは異なりますが、いずれにしてもお客様が何も購入しないままショップを離れてしまわないための施策だといえます。

商品のサジェスト機能

お客様が目当てのアイテムにすぐにたどり着けるよう、サイト内に検索バーを設置しておくことは必須といえるかもしれません。テンプレートをもとに編集していく初心者向けのネットショップには検索バーがついている場合がほとんどですが、あらかじめサービスごとの事例などを確認しておくといいでしょう。

検索バーの設置の一歩先をいくのが、サジェスト機能です。お客様が検索バーにキーワードを打ち込むと、入力したキーワードに続く言葉を自動で予測し、表示してくれる機能です。効果として、打ち間違いを防げる、より細かな検索ができるため探している商品が見つけやすくなるなどが挙げられます。

Web接客ツール

ネットショップでは実店舗と異なり、訪問客の顔が見えない分、お客様が商品の購入に迷っていたりサイトの操作に困っていたりしていても、一声かけることができません。そこで役立つのがWeb接客ツールです。

Web接客ツールは大きくチャット型とポップアップ型に分かれます。チャット型の場合、ユーザーはサイトの右下などに埋め込まれたチャットボックスに質問を打ち込むことができます。返信はショップ運営者が自ら行うこともできれば、ボットに任せることもできます。ただしボットに返信させる場合、よくある質問内容とそれに対する回答をショップ運営者があらかじめ設定しておく必要があると覚えておきましょう。

ポップアップ型では、ユーザーの行動・購入履歴などにあわせてクーポンなどをポップアップ表示させます。たとえば、10回以上購入したことがあるユーザーには10%オフ、はじめて訪れるユーザーには5%オフといった形でユーザーの購入履歴によって表示するクーポンを変えることができます。

導入を希望する場合は検討中のネットショップ作成サービスで利用できるか、あるいは利用中のネットショップ作成サービスに組み込めるかを確認しましょう。

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平均客単価を上げて、売り上げアップを狙おう

ネットショップの平均客単価を上げるには、お客様の「それなら買おう」に働きかけるお得感、あるいは限定感を演出することが効果的です。以下の三つは王道のテクニックといえるかもしれません。

○○円以上の購入に特典をつける

ネットショップの平均客単価を上げたいときに有効なのが、『「○○円以上」で送料無料』など、指定金額以上の購入に特典をつける手法です。指定金額に満たない場合に、お客様がもう一つ商品を購入してくれる可能性が高まります。

まとめ買いを提案する

平均客単価を上げるうえでもう一つ有効なのは、まとめ買いやセット商品の提案です。たとえば同一商品を3点あわせて買うと、個別に買うよりも安く購入できるように設定するなどです。あるいは「おこもりセット」など、テーマにあわせたセットを作りお得感を打ち出していくこともできるでしょう。

期間限定アイテムを用意する

訪問客の購入意欲を掻き立てるもう一つの方法は、期間限定アイテムを投入することです。普段買わない商品でも「今しか買えない」という限定感があると、お客様の目には魅力的に映るかもしれません。「数量限定」にも同様の効果があります。

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リピーターを獲得して、売り上げアップを狙おう

一度ネットショップを利用したお客様にまたネットショップで買い物をしてもらうためには、以下の施策も試してみましょう。

ポイントやクーポンを付与

ポイントシステムを導入すれば、ポイントを無駄なく使いたいという心理からネットショップを再び利用するお客様が増えるかもしれません。クーポンもポイントと同様で、クーポンを受け取ったお客様の中にはクーポンの期限内に、割引を使おうと再びショップを訪れてくれる可能性があります。

メルマガ・LINE・DMへの登録

メルマガやDM(ダイレクトメール)は、お客様との関係を途切れないようにするコミュニケーションチャネルとして有効です。そのほかにも最近ではLINEの公式アカウントから情報を発信するネットショップも増えてきています。ただし、お客様に情報を届けるにはLINEの場合は友達登録、メルマガの場合はメールアドレスを登録してもらう必要があることを忘れてはいけません。ネットショップ内、あるいはSNSなどで「メルマガまたはLINEに登録すると、次回のお買い物から10%OFF!」など魅力的な特典をつけて登録を促しましょう。

キャンペーンの実施

お客様をもう一度ショップに呼び寄せる大きなきっかけはセールです。過去の買い物に満足していれば、セールをきっかけにもう一度利用しようという気持ちがお客様の中に芽生えるかもしれません。セールに限らず「バレンタイン特集」「クリスマス特集」など季節にあわせた特集を実施するのも、ユーザーを惹きつける一つの方法です。セールやキャンペーンのアイデアについてはこちらの記事もご参考ください。

リピーターを獲得するための方法はこちらでも紹介しています▼
リピーター増加でネットショップの売上安定を図る9つの方法

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本記事ではネットショップの売り上げをアップさせる方法について紹介しました。対策は一度実施して終わりではありません。本記事を参考に継続的に見直しと改善を繰り返しながらネットショップの売り上げアップを目指してください。

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執筆は2021年6月2日時点の情報を参照しています。2021年10月12日に記事の一部情報を更新しました。
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