クラウド請求書発行システムを比較!無料で請求書を作成できるツールを紹介

独自のサーバーやソフトウェアを用意することなく、パソコンやタブレットなどを使って請求書を発行し、送信できるクラウド請求書サービスをご存知でしょうか。請求書の作成・送信作業がスムーズになるほか、入金状況が管理画面から確認できたり、自動で請求書を定期送信ができたりと業務効率化に役立つ機能を多く搭載しているサービスです。作業負担を少しでも軽くしたいのであれば、積極的に活用したいサービスだといえます。

この記事ではクラウド請求書を使うメリットや、サービスを選ぶときに注目すべきポイント、おすすめのサービスなどを紹介します。

目次


クラウド請求書とは

kaitlyn-baker-vZJdYl5JVXY-unsplash

クラウド請求書サービスとは、請求書や見積書の発行・送付・管理をクラウド環境で行えるサービス(※)です。

※サーバーやソフトウェアなどを必要とせず、インターネットなどのネットワークを介してサービスを提供する形態を指します。

パソコンはもちろんのことスマートフォンなど、インターネットにつながるデバイスから利用できるので、外出中にスマートフォンから請求書を送付することも可能です。

基本的にはクラウド請求書サービスのアカウントを作成すると、ログインした管理画面内から請求書の発行・送付・管理が全てワンストップで行えるようになります。どの取引先に、いつ、どのような請求書を発行したかという履歴が自動で残るので、発送一覧リストを作っておく必要もありません。

また、どうしても請求書を郵送で送らなければいけない取引先にも対応できるよう、中にはプリントアウトした請求書を利用者に代わって郵送してくれるサービスもあります。

参考: メリット沢山!今すぐ導入するべきクラウド請求書とは

louis-hansel-wVoP Q2Bg A-unsplash

クラウド請求書を導入するメリット

クラウド請求書サービスを利用する大きなメリットは、従来の方法と比べて業務効率を高められる点です。具体的にどのような点で効率化を図れるのか、利用するメリットを見ていきましょう。

進捗の確認、管理が一箇所で行える

複数の担当者がそれぞれ請求書を発行し、各自保存先が異なる場合、進捗の確認が共有しにくく、管理方法にムラが出ることが考えられます。クラウド請求書サービスを利用すれば、一つのプラットフォーム上で担当者全員が作業できるようになるので、全ての請求書の進捗や内容を誰もが、いつでも確認できるようになります。リモートワークを取り入れている会社でも、アカウントさえあれば、オフィスに行くことなく確認と管理が行えます。

未払いの請求書を瞬時に把握できる

多くのクラウド請求書サービスは支払状況を入力する、あるいは自動的に支払状況を更新する機能を備えています。アカウント内からすぐに未払いの請求書を見分けることができるので、状況把握に時間がかからないうえ、確認漏れも減ります。

定期の請求書を自動で作成・送信できる

毎月や隔週など、定期的に請求書を送信する取引先もいるかもしれません。

多くのクラウド請求書サービスでは指定した頻度で自動で請求書が送信されるよう設定できます。請求書を毎回作成する手間が省けるので、他のタスクにより多くの時間を割けるようになります。また、毎回同じ情報をもとに請求書を自動で作成・送信することができるため正確性が保てるうえ、人為的なミスも減るでしょう。

管理に必要な手間とスペースが削減できる

クラウド請求書を利用すればクラウド環境に請求書が保存されるので、修正などの際に紙の請求書の山から必要なものを探す……という手間が省けます。管理がしやすくなるのはもちろんのこと、紙の保管と比べて紛失などの心配も少なく済みます。

クラウド請求書サービスを選ぶ際のポイント

自社に合うクラウド請求書サービスを見つけるには以下のポイントに注目しましょう。

自社の用途に合っているか

毎月大量の請求書を送る場合は使いやすさなどを重視したサービスを、定期的に請求書を送信する場合は定期送信機能が備わっているサービスを、など用途に合わせた機能が備わっているかを確認しましょう。

価格と機能のバランス

クラウド請求書サービスは無料のものもあれば、月々数万円かかるものもあります。ただし比較検討していくと、それほど高機能なサービスは不要かもしれないと気づくかもしれません。必要以上のコストを割いてしまわないためにも、まずは自社で必要としている最低限の機能を明確にし、判断材料に使うといいでしょう。

ほかのシステムと連携できるか

クラウド請求書サービスによってはほかのシステムと連携できるものもあります。

たとえば、会計ソフトとの連携機能です。入金状況などをもとに自動で会計ソフトに情報を連携してくれるので、わざわざ自分で更新する手間が省けます。また、実店舗を運営している場合は対面決済の売上情報とまとめて管理できると複数箇所に売上情報が散らばらず、管理がしやすくなります。

Squareなら、freeeマネーフォワードなどの会計ソフトと連携が可能です。また、対面決済もSquareで受け付けると、一つのアカウントから対面とクラウド請求書での決済履歴をまとめて見ることができます。もちろんクラウド請求書と対面とで分けて決済状況を確認することも可能です。

カスタマイズやオプション機能はあるか

クラウド請求書サービスによっては、請求書をカスタマイズすることも可能です。たとえば自社のロゴの追加、テンプレートの編集などです。Squareならどちらも可能なうえ、契約書を請求書に添付することもできます。契約書は電子署名対応なので、契約も請求もすべてオンライン上で完結できるようになります。

各請求にあわせて柔軟にフォーマットを変えられるよう、カスタマイズやオプションなどがどれだけ充実しているかはあらかじめ確認しておきたいところです。

決済機能はついているか

請求書の支払方法には銀行振込を想像する人が多いかもしれませんが、最近ではクレジットカードで払うという手段もあります。活用するには、クレジットカード決済機能のついたクラウド請求書がおすすめです。

たとえばSquare 請求書には、クレジットカード決済機能が付いています。取引先は請求書内にあるリンクをクリックし、リンク先でカード情報を入力するだけで決済を完了できるので、手間も少なく支払いもスムーズです。また決済が完了すると、Squareの管理画面内にある請求書の支払状況が自動で更新されます。

アメリカン・エキスプレス・インターナショナルが食品飲料卸・飲食サービス業を対象に実施した調査によると、購買や仕入れなどの支払いにクレジットカードを利用したいとした対象者は61%もいました。また、代金回収時にクレジットカード決済を受け入れたいとした対象者は55%いました。請求する側も、支払う側もクレジットカード決済に対しては好意的なことがわかります。

参考:アメリカン・エキスプレス、「食品飲料卸・飲食サービス業における企業間決済調査」を発表(2023年6月30日、American Express International, Inc.)

クレジットカード決済は取引先にとっても手間をかけずに支払える方法ですが、請求する側にとっても銀行振込のように入金の消し込み作業などが発生しない分、効率化がのぞめる方法です。

セキュリティー対策は万全か

自社の取引情報はもちろんのこと、取引先の個人情報などをオンライン上などで扱うことになるため、利用サービスのセキュリティー対策は確認しておきたいところです。万が一情報が流出してしまえば、取引先や顧客から信用を失うことになりかねません。たとえばSquareではアカウントのセキュリティー強化として、二段階認証を設定することができます。また、Squareは国際的なクレジットカードのセキュリティー基準であるPCI DSSに準拠しているため、クラウド請求書での取引を安全に行うことができます。

サポート体制は整っているか

操作方法について不明点があるときや、システムがうまく動かなくなってしまったときなどの非常時に、すぐに連絡できる窓口があると便利でしょう。Squareを利用すると、以下の時間帯でサポートを受けられます。

電話……10:00-18:00(土日祝祭日も営業。年末年始を除く)
メール……24時間受付

詳しくは以下の記事をご参考ください。

▶︎Square サポートに連絡する

費用別!おすすめのクラウド請求書サービス

この章ではざまざまなクラウド請求書サービスを無料ではじめられるものと、有料ではじめられるものとで分けて見ていきましょう。料金体系を軸に紹介していきます。

無料プランで請求書を制限なしに発行できるサービス

Square(スクエア) 請求書

キャッシュレス決済サービスを提供しているSquareによる、クラウド請求書サービスです。特徴的なのは、クレジットカード決済付の請求書が送れるところです。取引先は受け取ったメールにあるリンクから、クレジットカード情報を入力して決済を完了できます(※)。有料プランもありますが、見積書作成機能や定期送信機能を含む基本的な機能は無料プランから使えます。

▶︎料金プランごとの機能の比較

また、店舗を経営している場合、決済まわりをSquareに統一すると、売上情報を1カ所にまとめられるのでとても便利です。たとえばSquareでは請求書に限らず、対面決済が受け付けられる決済端末や、ネットショップを作成できる機能などもあります。これらを請求書機能とあわせて使うと、どの販路から受け付けた決済も、一つの管理画面から確認できるようになり、売上情報が複数カ所に散らばることを防げます。

※請求書に口座情報を記載して、口座振込を促すことも可能です。

詳しくはSquare 請求書のページをご確認ください。

jp-blog-invoice

▲Square 請求書のイメージ(メール受信時)

Square 請求書なら、作成からオンライン送信まで簡単スピード対応

請求書の作成、送信、支払いまでの流れが簡単に。自動送信、定期送信など便利機能も無料。

Zoho Invoice

Zohoは、企業向けのクラウドソフトウェアを提供しているインド生まれの企業です。「Zoho Invoice」は数あるサービスのうちの一つで、クラウド請求書の発行が無料で行えます。Zohoでは定期請求機能も提供していますが、Zoho Invoiceではなく、「Zoho Subscriptions」から利用する形になります。

▶︎Zoho Invoiceの製品ページ

INVOY

請求書の発行も受け取りもできるクラウド請求書サービスです。受け取った請求書も、発行した請求書もクレジットカード決済での受付が可能です。請求や支出の状況は、自動で作成されるグラフから見ることができます。料金プランは無料と有料の2種類ですが、どちらも請求書は無制限で発行できます。

▶︎INVOYの製品ページ

Makeleaps(メイクリープス)

製造メーカーのリコー(RICOH)グループの一員である、メイクリープス株式会社が提供する、国内で多くの企業が利用しているクラウド請求書です。無料プランでは無制限で請求書を発行できますが、取引先は3社までに限られています。またユーザー数も、無料プランだと1ユーザーのみの利用となります。取引先が3社以上、複数人で利用したいなどの場合は有料プランを検討するといいでしょう。

▶︎Makeleapsの製品ページ

指定上限枚数までは無料で請求書を発行できるサービス

Misoca(ミソカ)

弥生株式会社が提供するクラウド請求書サービスです。パソコンからはもちろん、スマートフォンやタブレットからも発行できる便利なサービスです。また、請求書だけでなく、見積書や納品書も作成できます。

月10通までは無料で発行・送信できますが、毎月11通以上発行する場合は有料プランに申し込む必要があります。月々15通以上、100通未満発行する場合は年額3万円の「プラン100」、月々101通以上、1,000通未満発行する場合は年額10万円の「プラン1000」を検討しましょう。

▶︎Misocaの製品ページ

invox発行請求書

株式会社Deepworkが開発・運営しているクラウドサービス「invox」シリーズの請求書発行機能です。無料プランでは、月々15件まで請求書を発行することができます。有料プランを含むと全部で四つの料金体系があるので、ニーズに合わせて選ぶといいでしょう。たとえば入金の自動消込機能を利用したい場合には、月々9,800円(税抜)の「ベーシックプラン」が便利です。

▶︎invox発行請求書の製品ページ

請求QUICK

SBIビジネス・ソリューションズ株式会社の法人向けクラウド請求書サービス、請求QUICK(クイック)。月々50枚までは無料でクラウド請求書を発行することができます。51枚目以降は1枚ごとに30円が発生する従量課金制です。資金繰りが心配な事業者には、最短2営業日で請求額を回収できる「請求書買取機能(ファクタリング)」が便利でしょう。

▶︎請求QUICKの製品ページ

BConnectionデジタルトレード

NTTコミュニケーションズのクラウド請求書サービスです。請求書は無料で発行できますが、受け取る請求書の枚数が100を超える場合は、月々4万円からの有料プランに申し込む形になります。100以上の通貨と20以上の言語に対応しているので、海外に取引先を持つ事業には向いているでしょう。

▶︎BConnectionデジタルトレードの製品ページ

有料プランからはじめるサービス

board

請求書に限らず、見積書、発注書、発注請書、納品書、検収書、領収書、見積依頼書、支払通知書の作成ができるboard(ボード)。4つある料金プランは全て有料で、980円(税抜)が一番安価なプランです。メールだけでなく、SlackやChatworkを通して通知を送ることで、未払いを防止できる便利機能もあります。30日間の無料お試しで、実際に利用してみることができます。

▶︎boardの製品ページ

CLOUD PAPER

請求書と見積書の両方が作成できる「CLOUD PAPER」。月額1,000円から10,000円までの4つの有料プランからニーズに合うものを選ぶことができます。未入金の請求書を一覧できるので、入金状況も簡単に確認できるサービスです。

▶︎CLOUD PAPERの製品ページ

マネーフォワード クラウド請求書

国内でも利用者数の多いクラウド請求書で、会計ソフトなどを提供している株式会社マネーフォワードによるサービスです。マネーフォワード クラウド請求書の強みは、同社のサービス「マネーフォワード クラウド会計」と連携でき、決算書の作成に必要な情報を自動で連携できるところです。

料金プランは全て有料で、法人か個人かによって利用できるプランが異なります。

▶︎マネーフォワード クラウド請求書の製品ページ

freee会計

クラウド会計ソフトのfreee会計には、請求書発行機能があります。請求書の発行だけでなく、会計まわりのさまざまな業務を効率化したい人にはおすすめのサービスです。

有料プランは三つあるので、希望に合うものを選ぶことができます。30日間無料で試せるので、機能が自社に合っているかどうか、操作がしやすいかどうか、有料プランを使う前に確認してみてもいいかもしれません。

▶︎freee会計の製品ページ

奉行Edge 請求管理電子化クラウド

株式会社オービックビジネスコンサルタントの「奉行製品」のなかの、クラウド請求書サービスです。販売管理や会計管理を効率化してくれる奉行製品と連携して利用できるところが便利な点です。利用は月々7,000円(税抜)からとなります。

▶︎奉行Edge 請求管理電子化クラウドの製品ページ

楽楽明細

企業の成長を支援するクラウドサービスを提供している株式会社ラクスのクラウド請求書です。請求書のほかにも、納品書・支払明細・領収書を一つのサービスから作成することができます。初期費用は10万円から、月額利用料金は25,000円から利用することが可能です。無料デモで使い勝手を試すこともできます。

▶︎楽楽明細の製品ページ

Square 請求書なら、作成からオンライン送信まで簡単スピード対応

請求書の作成、送信、支払いまでの流れが簡単に。自動送信、定期送信など便利機能も無料。

無料で使えるサービスも多いクラウド請求書サービスですが、ひと月に発行できる枚数に限りがあるものや、利用できるユーザー数に限りがあるものも少なくありません。Square 請求書ならクラウド請求書を無制限で発行できるうえ、さまざまな機能を無料で使うことができます。まずはSquareの無料アカウントを作成して、使い心地を試してみてはいかがでしょうか。


Squareのブログでは、起業したい、自分のビジネスをさらに発展させたい、と考える人に向けて情報を発信しています。お届けするのは集客に使えるアイデア、資金運用や税金の知識、最新のキャッシュレス事情など。また、Square加盟店の取材記事では、日々経営に向き合う人たちの試行錯誤の様子や、乗り越えてきた壁を垣間見ることができます。Squareブログ編集チームでは、記事を通してビジネスの立ち上げから日々の運営、成長をサポートします。

執筆は2018年3月8日時点の情報を参照しています。2023年8月22日に記事の一部情報を更新しました。当ウェブサイトからリンクした外部のウェブサイトの内容については、Squareは責任を負いません。Photography provided by, Unsplash