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基礎から学ぶ軽減税率(6) 区分記載請求書等保存方式とは?

Square (スクエア), ブログ編集者

▶この記事では、2019年10月1日から請求書と帳簿の記載がどう変わるかについて説明しています。

「請求書等保存方式」から「区分記載請求書等保存方式」に

納税義務のある課税事業者は売上税額と仕入税額の差額を預かった消費税として税務署へ支払っています(仕入税額控除)。仕入税額控除の要件として、帳簿と取引先が発行した請求書の保存が求められています。2019年10月1日に、この請求書の記載方法が現行の「請求書等保存方式」から「区分記載請求書等保存方式」に変わります。

なお、「区分記載請求書等保存方式」は2019年10月1日から2023年9月30日までの方式で、2023年10月1日からは「適格請求書等保存方式(インボイス制度)」が導入されます。

区分記載請求書等保存方式では、今までの記載事項に下記の2点が加わります。

軽減税率の対象品目である旨
税率ごとに合計した対価の額

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参考:令和元年(2019年)10月からは「区分記載請求書等保存方式」に(政府広報オンライン)

税額計算の変更点

消費税改正前の売上税額と仕入税額は単純に税抜価格の8%ですが、増税後は次のように変わります。

売上税額=標準税率対象品目の売上額(税込)×10/110+軽減税率対象品目の売上額(税込) ×8/108
仕入税額=標準税率対象品目の仕入額(税込)×10/110+軽減税率対象品目の仕入額(税込)×8/108

取引金額を、増税後の標準税率と軽減税率に区分して、消費税の納税額を計算します。

中小企業の特例

軽減税率実施後から、前述のように税率ごとに区分して経理を行う必要があります。中小企業に対して、負担が大きいことを考慮して、2019年10月1日から一定期間中は特例措置が設けられています。

売上税額の計算

売り上げの区分が難しい場合、2019年10月1日から2023年9月30日の間、売り上げの一定の割合を軽減税率対象品目の売り上げとして計算できます。

軽減税率対象品目の売上税額=(売上税込価格×一定の割合)×8/108
標準税率対象品目の売上税額=(売上税込価格−軽減税率対象品目の売上税込価格)×10/110

一定の割合の計算方法は3種類
仕入れを税率ごとに管理できる卸売事業者・小売事業者の場合
一定の割合=軽減税率対象品目の売上のための仕入額(税込)÷仕入総額(税込)

b. a以外の事業者
一定の割合=通常の連続する10営業日の軽減税率対象品目の売上(税込)÷通常の連続する10営業日の売上(税込)

c. 上記の2つが困難な事業者
一定の割合=50÷100

仕入税額の計算

仕入れの区分が難しい場合、下記の2パターンの特例が設けられています。

1,売り上げを税率ごとに管理できる卸売事業者・小売事業者の場合

一定期間中(※)、仕入れの一定の割合を軽減税率対象品目の仕入れ額として計算できます。

一定の割合=軽減税率対象品目の売上(税込)÷売上総額(税込)

※:2019年10月1日から2020年9月30日を含む課税期間の末日までの期間

2, 簡易課税制度の適用
1の特例を適用しない、適用できない事業者の場合は、2019年10月1日から2020年9月30日までを含む課税期間中、届け出を出すことで、簡易課税制度の適用を受けることができます。

簡易課税制度について詳しくは国税庁のウェブサイトをご確認ください。

次では、2023年10月1日から始まる「適格請求書等保存方式(インボイス制度)」について説明します。

▶▶▶基礎から学ぶ軽減税率(7) 適格請求書等保存方式(インボイス制度)とは?

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*執筆は2019年7月11日時点の情報を参照しています。
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