内部監査とは?経営者が知っておきたい基礎知識

Square (スクエア), ブログ編集者

内部監査は、リスクマネジメントに有効な方法であるとして、導入を検討している経営者も多いのではないでしょうか。

今回は、内部監査についてわかりやすく解説します。具体的には、基礎的な知識や内部監査の目的、具体的な進め方や有効活用するヒントを紹介します。

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内部監査とは

企業内部の人間(内部監査人)によって行われる監査のことです。

一般社団法人日本内部監査協会による「内部監査基準」においては、以下のとおり定義されています。

“組織体の経営目標の効果的な達成に役立つことを目的として、合法性と合理性の観点から公正かつ独立の立場で、ガバナンス・プロセス、リスク・マネジメントおよびコントロールに関連する経営諸活動の遂行状況を、内部監査人としての規律遵守の態度をもって評価し、これに基づいて客観的意見を述べ、助言・勧告を行うアシュアランス業務、および特定の経営諸活動の支援を行うアドバイザリー業務である。”

引用:内部監査基準(一般社団法人日本内部監査協会)

資料を見たり、聞き取りを行なったりして、業務や会計状況をチェックし、不正防止や業務効率化につなげます。

粗探しをして罰するのではなく、健全な経営状態を保ち、問題点を改善するための機能といえるでしょう。

目的

内部監査の目的は、企業が抱える問題点の早期発見とその解決です。

法令や社内規則と照らし合わせ、問題点を洗い出すことで、経営に関わるリスク要因を可能なかぎり減らします。また、無駄を発見することで、効率アップや業務の妥当性を見直すきっかけにもなります。

従業員の規律保持というメリットもあり、内部監査を行うことで、健全な企業経営を保つことが期待できます。

内部監査が重要である理由

内部監査には、業務を効率化させ、不正を防ぐ役割があります。企業が不祥事を起こせば、大きな問題として世間に取り上げられ、社会的信用は一気に落ちてしまいます。このような事態を避けるためにも、内部監査が果たす役割はますます大きくなっていると考えられます。

実施の基準

大企業や上場企業においては、会社法や金融商品取引法において、いわゆる内部統制システム、すなわち業務が適正に行われるような体制づくりが定められています。情報管理や法令遵守(コンプライアンス)体制などが求められ、監査が義務付けられています。外部の専門家による外部監査だけでなく、任意の内部監査を実施する企業は数多くあります。

中小企業においても、無駄や不祥事の可能性を排除し、効率的な業務改善を図るという点で、内部監査を実施する意義はあると考えられます。

次項から、具体的な監査の実施方法について見ていきます。

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内部監査の流れ

内部監査の具体的な流れについて解説します。大まかな順序としては、以下の6ステップとなります。

・監査計画の策定
・予備調査
・本調査
・結果報告書の作成
・結果報告
・フォローアップ

それぞれについて、詳しく見ていきましょう。

監査計画の策定

まずは、内部監査を行うための計画を策定します。監査の進め方や体制について決定し、実施計画書を作成しましょう。

計画時点で検討する内容としては、たとえば、以下の項目が挙げられます。

・目標および方針の決定
・監査対象の選定
・監査スケジュールの決定
・監査体制の確認
・内部監査人の選定
・監査項目の検討
・手順書やマニュアルの確認

もし、監査マニュアルやチェックリストがない場合は、まずはそれらを先に作成します。あらかじめ手順やチェック項目が用意されていれば、スムーズに監査業務が行なえるためです。なお、法令や社内規則が更新された場合は、そのたびに新しい内容を反映させる必要があります。計画が決定したら、監査対象部署に事前通知を行いましょう。日時の連絡だけでなく、必要なデータの用意や責任者の同席を求めます。

予備調査

本調査の前に、簡単な予備調査を実施します。ここでは、本調査に備えて必要な下調べを行います。

このタイミングで確認しておく内容としては、

・会社の経営状況および経営方針
・監査対象部署の役割、業務
・法令および組織規程
・過去の監査事例の内容

などがあります。事前にある程度の知識を頭に入れていくことで、本調査で深堀りできます。

本調査

内部監査人が監査対象部門に赴き、文書の整備や従業員の業務状況、現場状況などをチェックします。また、責任者や担当者からのヒアリングも行います。予備調査の段階で気づいた点や、現場で発見した問題点などがあれば、積極的に確認しましょう。

注意点として、

・客観的な立場から監査する
・相手を責めるような物言いは避ける

に気をつけましょう。

問題点を見つけても、「相手の言い分が理解できるからと」と見過ごしてしまえば、監査の意味がありません。また、問題があるからといって、相手を非難していいわけではありません。監査には「リスクヘッジ」と「アドバイス」という役割があるという点を忘れないことが大切です。

結果報告書の作成

本調査が終わったら、結果を報告書として文書にまとめましょう。ただ問題点を挙げるだけではなく、監査人という立場からの意見や解決案も記載します。また、改善計画書や監査対象部門からの回答書も一緒に用意します。

結果報告

結果報告書は、経営者および監査対象部門長宛てに提出します。

監査対象部門には改善計画書や回答書を渡し、今後どのように対応していくかを検討・回答してもらいましょう。そのためにも、

・なぜ改善が必要なのか
・対応を放置した場合、どのようなリスクが考えられるか
・いつまでに改善すべきか
・具体的にどのような改善方法があるか

を明確にすることが必要です。

フォローアップ

監査終了後は、改善が適切に進められているかどうかを確認するフォローアップが必要です。定期的に確認をとったり、次回の監査で再度チェックするといった方法が考えられます。

なお、問題の解決が難しく、企業として見過ごせないリスクがあると判断される場合は、最高経営者や取締役会などへの報告を行いましょう。

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内部監査から成果を得るためのヒント

内部監査を行うと、現場の情報が多く手に入ると考えられます。成果を得るには、「どうしたら問題が解決するか」を考えることが大切です。

たとえば、業務がルール化されておらず、業務プロセスに無駄が発生しているとわかれば、「明確なルールを整備する」という対処ができます。また、もし規定が整備されていても運用されていなかった場合、現場の実情にそぐわない理由があると推測でき、規定の見直しを検討することもできます。監査人は、ただ機械的にチェックリストにチェックをつけるだけではなく、一歩踏み込んで問題点を捉えましょう。

また、現時点では問題がなかった部署でも、時間が経てば状況が変わる可能性はあります。監視機能として、内部監査は定期的に行うようにしましょう。

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内部監査は、企業が内部に抱えている問題を洗い出し、改善や不祥事防止につなげるための機能です。リスクマネジメントができるだけでなく、業務改善のチャンスでもあります。この記事を参考に、実施を検討してみてはいかがでしょうか。

執筆は2019年8月27日時点の情報を参照しています。
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