お客様目線でマーケティング!4C分析とは

事業を展開していく上で、売り上げ増加や集客のための分析はどのように行っていますか。さまざまな分析方法がありますが、よく挙げられる方法として売る側の視点から考える4P分析と買う側の視点から考える4C分析などがあります。消費者のニーズが多様化している今、買う側の視点に立った4C分析は重要な意味を持ちます。今回は、4C分析について紹介します。

4C分析とは

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4C分析とは、アメリカのノースカロライナ大学マスコミ学科教授、ロバート・ラウターボーンが提唱した方法です。4つのCは、顧客価値(Customer Value)顧客コスト(Cost)利便性(Convenience)コミュニケーション(Communication)を表しています。お客様の視点に立った分析であることが特徴です。4つのCでそれぞれが何を分析するのかを説明します。

Customer Value (顧客価値)

Customer Value (顧客価値)は、その商品やサービスを購入することでお客様がどのような価値を得ることができるかという視点です。購入した後、お客様は便利さを感じるのか、楽しくなるのか、優越感を抱くのかなどを考えます。売り手側が意図しないことにお客様が価値を置く場合もあります。例えば、カフェ側は提供するコーヒーの味でリラックスして欲しいと思っているのに対して、お客様は照明や音楽などカフェが醸し出す雰囲気の方により強くリラックス効果を感じる場合などです。お客様が求める価値はどこにあるのか、分析をしましょう。

Cost (コスト)

Cost (コスト)では、商品やサービスの価格がお客様にとって妥当なのかを考えます。また、コストには金銭面の負担だけではなく、その商品やサービスを購入するための時間的、心理的負担も含まれます。

Convenience (利便性)

Convenience(利便性)は、商品やサービスの入手のしやすさを表しています。お客様がその商品やサービスをかんたんに購入できるかを考えます。例えば、店舗を構えている場合は営業時間やアクセス、オンラインストアの場合はウェブサイトの使いやすさや決済手段の選択肢の多さが挙げられます。

Communication (コミュニケーション)

Communication (コミュニケーション)は、企業とお客様の間でコミュニケーションが取れているかを考えます。「企業はお客様が望んでいる情報を届けていることができているか」「お客様は商品やサービスに対する声を企業に届けていることができているか」を重視します。

4C分析を用いた例

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4C分析を活用した具体例を紹介します。例えば、アロマオイルを販売している場合は4C分析を次のように用いることができます。

Customer Value (顧客価値):
お客様はアロマオイルという油自体に対して強い興味を抱いてるわけではありません。アロマオイルを利用することによってもたらされるリラクゼーション効果や自分をいたわることにお金をかけているという優越感を味わいたいのかもしれません。お客様が望んでいる価値に焦点を当て、癒し効果の高いオイルを幅広く揃えたり、アロマオイルを入れる瓶をラグジュアリー感のあるものにしたりするというアイデアが出ます。

Cost (顧客コスト):
設定している価格はお客様にとって支払うに値する価格でしょうか。希少なアロマオイルを使っているなら高めの価格でも購入するお客様がいる可能性があります。似たようなアロマオイルが他社でも販売されている場合は、価格を同等か低めにしてみるなど検討しましょう。同業他社の情報を調べる必要があります。

Convenience (利便性):
お客様は欲しいと思ったアロマオイルを容易に購入できるでしょうか。店舗だけでなく、オンラインショップも展開すれば遠方のお客様もかんたんに購入することができるでしょう。また、支払い方法にクレジットカード決済を導入すると、より多くのお客様に利便性を提供することもできます。

オンラインショップでクレジットカード決済を導入する理由の記事もぜひ参考にしてください。

Communication (コミュニケーション):
売り手側とお客様の双方のコミュニケーションが大切です。アメリカの心理学者ロバート・ザイアンスは、接触頻度が高ければ高いほどお互いの好感度は増す傾向があると述べています(単純接触効果)。売り手側とお客様のコミュニケーションの頻度が増えるほど、お客様がファンになってくれる可能性が高くなるかもしれません。お客様にとって有益な情報を伝えていますか。発信方法は、ソーシャルメディアやブログ、メールマガジンなどさまざまな方法があります。また反対に、お客様の声がきちんと届いている、お客様の声を運営に活かしていると言えるでしょうか。アンケートや座談会、ソーシャルメディアを通してお客様の声を集めることが可能です。

SquareのSquare メッセージでは、電子レシートを貴重なお客様の声を集めるコミュニケーションツールとして活用できます。電子レシートを通して、購入した商品やサービスの評価、コメントなどお客様とお店の間でやりとりをすることができます。ソーシャルメディアの運営に手が回らない店にとって便利なツールといえるのではないでしょうか。

気をつけること

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今回は分析方法の一つとして4C分析を紹介しましたが、4C分析は万能なものではありません。ビジネスを展開するには、お客様目線だけでなく、財源や人員など経営目線で考えることも必要です。さまざまな分析方法を組み合わせたり、どの分析方法が自社の商品やサービスに合っているかを考えましょう。また、複数のメンバーでアイデアを出し合うことで、一人では思いつくことのなかった新しい発想が生まれることもあります。効果的なブレインストーミングの進め方の記事もぜひ参考にしてみてください。

注意すべき点はありますが、4C分析は売り上げ増加や集客に有効であることには変わりません。一度活用してみてはいかがでしょうか。


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執筆は2017年9月15日時点の情報を参照しています。当ウェブサイトからリンクした外部のウェブサイトの内容については、Squareは責任を負いません。Photography provided by, Unsplash